(考察) 「限りなく完璧に近い人々 なぜ北欧の暮らしは世界一幸せなのか?」
こんにちは。
今日は100記事直前ですが、また最近読んでみた本を考察していきたいと思います。
少し長めですが、お付き合いください。
限りなく完璧に近い人々 なぜ北欧の暮らしは世界一幸せなのか?
「限りなく完璧に近い人々 なぜ北欧の暮らしは世界一幸せなのか?」を選択した理由として、様々な北欧諸国について大学の講義を通して深く学んできましたが、どの国も共通して言えるのが国民の幸福度が非常に高く、日本の人々に比べ充実した生活を送っているように感じ、実際に数字としても表れていてとても興味深く感じたので選択しました。
また最近ではスウェーデンとデンマークの教育制度や社会制度に注目されつつあり、両国の社会保障は手厚いため、失業や老後の不安が原因で貯蓄する人は少ないです。
それゆえマイナス金利政策で預金金利が低下しても、日本のように高齢者の心配が高まる現象は起きていません。
労働時間にスポットライトを当ててみるとその短さも驚きでした。
調査では、デンマークの労働時間はなんと週31.2時間。
日本の社会問題にもなっている「働きすぎ」つまり労働時間がとても長く、一時は過労死がトレンド入りするような社会になっていました。
そんな日本に対し、デンマークは彼ら1人あたりのGDPは日本より遥かに大きいです。
以前、大学の講義を受講中に面白い話を耳にしました。
北欧と日本の社会制度は非常に差があり、全くといっていいほど異なる点が沢山あります。
しかし、北欧人と日本人を比べてみると意外と類似点がある事を耳にしました。
性格的な部分も似ているらしいです。
では、逆になぜ類似点があるのにも関わらず、北欧と日本ではこんなにも違う社会が生まれてしまっているのでしょうか。
大きな問題だと考えられるのではないか。
この本の著者は英国人でデンマーク人女性と結婚し、コペンハーゲンに住んでいます。
「欧米メディアが伝えるバラ色の北欧に関する報道の偏り」を正したいという思いで本書を書き始めたとのことです。
内容を深掘りすると、アイスランド、ノルウェー、フィンランド、スウェーデンを旅し、問題も抱えている北欧の等身大の姿をユーモアと皮肉を込めて描写しています。
日本人からみた北欧の評価は非常に高く、称えられすぎていると描かれており、北欧に対してのイメージが少し変化しました。
一括りにされがちな北欧ですが、気質の違いや、ライバル意識、互いを馬鹿にするジョークなど興味深い話題が次々と出てきます。
例えば、ノルウェーの深海にはかなりの石油がまだまだ埋蔵されているらしい。
ノルウェーは石油の輸出で潤っているますが、ノルウェー自身は水力発電でクリーンさをアピールしているとありました。
簡単に表すと、ウソをついているということです。
たしかに水力発電を主軸にしているとあったが石油の量も相当潤っていますが、このグレーな側面もこの本で知れました。
またフィンランド人ついてこう書いてありました。
「フィンランド人は饒舌な人間を信用しない。もし1度に4、 5分以上しゃべり続ける人がいたら、何かやましいことがあるのではないかと疑い始める」とありましたが、著者自身がその場を経験し、体感したからこそ気づいた点らしく性格の内部まで知ることができました。
この本は、著者の主観が強めなので、全てを鵜呑みにできませんが、ものの見方の多様さに気付いて大変勉強になりました。
著者自身は非常に素直で思った事をしっかり文字で表してくれているため、北欧の本質をより近く感じやすいと感じました。
経済や社会制度の専門家ではない著者ですが、人間観察眼は鋭く、他には見られない北欧論となっています。
北欧を客観的に見て、負の面もしっかり受け止めて描かれているため価値観の変化をもたらしてくれる本です。
著者が最後に述べた文にはすごく考えさせられました。
「西欧諸国は、自分たちの経済を破滅に追いやった野放図な資本主義に取って代わるものを求めている」だけに、北欧は「完璧」ではないですが、彼らの「生き方、優先順位のつけ方と富の扱い方、社会をより良く公正に機能させる方法、仕事と私生活のバランスをとり、効果的に教育を身につけ、互いに支え合って生きる方法」に見習うべきだと結論づけています。
正負の面を理解し、結果として成功段階にある北欧から学ぶものは非常に多いと感じました。
「働き方改革」が必要な日本にも、この本が示唆する点は多いと考えられます。
この本の感想を踏まえて、自分自身が感じたことは非常にありました。
今までの知識として非常に北欧の正の面をピックアップして、北欧の良さだったり政治や社会制度について詳しく学んできました。
だから、負の面をより理解していくことが重要だと感じました。
この本にもいくつか負の面は出てきたましたが、一口に北欧といっても、各国で個性が大きく異なるうえ、それぞれの問題がないわけではないです。
例えば、資源大国のノルウェーは石油以外まともな産業がないし、教育大国とされるフィンランドの殺人率はなんと西ヨーロッパ随一です。
しかも、近年は移民が増えていることなどもあって、「ハッピー大国」デンマークでさえ、経済格差が生じ始めているという。
世界でも問題となっている経済格差ですがが、デンマークは明確にこの問題が表れています。
今のノルウェーには石油以外これといった2次産業が育っていません。
石油産業が栄える前は、最も多い職業が漁師でした。
だから、ノルウェーには2次産業を育てる素地がないです。
しかも、ノルウェーは世界で最も福祉が充実していますが、この源となっているのはオイルマネーです。
国民はさらに福祉を充実されることを求めていますが、このままではインフレーションが起こり、貨幣価値が急落しかねません。
ノルウェーはEUに加盟していないので、その点では経済構造は非常に脆弱です。
著者が触れていた石油産業だが、この石油産業が停滞すれば北欧の中でも非常に厳しい国となることは考えられます。
このように負の面の問題は思った以上に深刻なことに気付きました。
でももっと気になったポイントがあり、それはなぜこんなにも深刻な問題を抱えながらも北欧全体の国民幸福度が高いのか。
共通して言えるのは、小さい頃からの育ち方でした。
デンマーク人は今あるものに感謝する能力に長けていて、今の状況に満足をしています。
もうひとつは、社会が非常に平等だということ。
だからこそ誰にでもチャンスがあるということが大きいですよね。
北欧諸国では、誰もが高等教育にアクセスできるため、自分がなりたいものになれるというチャンスがあります。
これは日本と比べて、大きな差だと考えられます。
あまりにも大きな差であり、何を幸せととるかは人それぞれ価値観が違いますが、数字出ているものは本物なのです。
ここから日本を含め、世界が学べることはひとつ。
すべての子どもに平等な教育の機会を与えることです。
大学教育も含めて、これは大学に通っている身だからこそ言いたいです。
勉強しろ、いい大学をでろ、高学歴を目指せなどと言われますがまずはそれを受けれる環境、目指せる環境を与えられない人も多くいます。
根本的に北欧人と日本人は価値観が違うのではないかと考察しました。
感性の違いも影響していて、日本人がすぐに幸福感を感じられる国民になるような明確な回答はないですが、たとえば小さなことでも感謝する、今あるものに感謝するという姿勢が大事だと思います。
何かモノを得て満足を得るのではなく、家族や友達と過ごしたり、自然の中で過ごしたり、高くなくてもおいしいモノを食べたりという、意味のある時間にもっと重きを置いたらどうでしょうか。
この本から学ぶ事を全てアウトプットしインプットする事は難しいですがなにかにフォーカスし、実行する事はできます。
今後の生き方にすごく影響ももたらしてくれたと感じました。
より一層、価値観や感性を磨いていきたいと思います。
今日も読んでいただいてありがとうございました。
みなさんと成長していくことができたら非常に嬉しいです。
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