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高速戦隊ターボレンジャー、第50話「恐るべき大封印⛓️」

一度壊れた自然は元に戻らない。
そして、暴魔の大封印が解かれようとしている事、ヤミマルの傷ついた心も不可逆…。

「大封印の暴魔どもは、生贄を求めておる!この封印球に生贄の命を吸い取らせて送り込んでやるのだ。そうすれば、暴魔獣どもは自ら大封印を破って出て来るであろう。」

「して、その生贄とは?」

「フフフ…。人でもなく、暴魔でもない者…。」


流れ暴魔キリカは優しさを取り戻し、怪我を負ったりきの手当てをする。

一方、ヤミマルの愛は怒りに変わってしまう。

最早、誰にも止められない位の…。

テーマは”不可逆”

最愛のキリカまで自分を離れ、壊れた自然同様にヤミマルの心も元に戻らない位にボロボロになっていた。

その頃、大封印を解く為に必要なピースである暴魔獣フーインボーマが大復活した。

「大封印はこの俺が破る!」と自ら大復活を遂げたフーインボーマ。彼の封印の術にかかった者は絶対に自らそれを解く事ができない。


フーインボーマは大封印されている108匹の暴魔獣は生け贄を欲しがっていると告げ、そしてネオラゴーンはその生け贄に、人でも暴魔でもない流れ暴魔を選ぶ。

社会においても口応えしない職員が責任を取らされる機会は多い。

ヤミマルもキリカもこのような迫害を2万年の間受け続けてきた。

理不尽な事や差別。ヤミマルやキリカはそれに打ち勝つ為に自らを高めてきた。しかし、それは正解だったのだろうか。

力で捩じ伏せたいとヤミマルは想い、そして未来の自分の姿も人・暴魔の頂点に立つ姿しか想像できなかった。

差別という汚水を浴びる事で腐ってしまった心。

ヤミマルには愛という栄養が詰まった土壌が必要だった。

そんなヤミマルにキリカがかけた最後のやさしさを選ばせて頂いた。

神セリフ

「私たちは、人と暴魔の垣根を越えて愛し合った人たちの心を受け継いでる。それこそが、この世で一番尊く、一番美しい物なの!」

by.流れ暴魔キリカ(月影小夜子)

キリカがヤミマルに問いた

”何故、生け贄に流れ暴魔である自分達が選ばれたのか…”

自惚れるな!と一括するヤミマルに対して、キリカは”自分達の心が、この世で一番美しい存在”だと諭す。


ヤミマルにまだ残っている心の優しさ。

キリカは最期に隣に居た者として、そして最愛の仲間として、ヤミマルの優しさを救いたかった。

……しかし、
ヤミマルが2万年の間に受けてきた心の傷はあまりに深い。
そして、最愛のキリカからの言葉も光として彼の心には届かなかった。

自らも封印の鎖で自由が効かない中、ヤミマル・キリカを助けに行った力。封印の鎖をコントロールしている水晶玉を蹴り壊す。


りきによって救われた命、そしてピンチになったターボラガーのピンチを救う為に自分の命を犠牲にした流れ暴魔の守護神であるドラグラスを目の当たりにしても、彼の心に光が当たる事は無かった…。

フーインボーマの攻撃で封印の鎖で身動きが取れなくなったターボラガーを助けたのは、今まで敵として相対していた暴魔蝙蝠ドラグラスだった!


もっと早く、ヤミマルがりき達と出会っていたら。
もっと早く、ヤミマルに深い愛を感じさせられたら…。

地球が誕生して46億年、人々は自分達の生活を豊かにする為に限りある自然を壊したきた。
また、それによって失った命も多く、今はもう見られなくなった動植物も数多い。

そして、ヤミマルの2万年という人生も差別と迫害の日々だった。
繰り返される心身への屈辱は、彼の中の優しさに重い重い蓋を乗せた。

この2つはもう不可逆であり、元には戻せない。

ターボレッドとの最期の闘いの際も、レッドに負けたヤミマルは自身の命を削る闇隠れを使い、その場を離れる。

力(レッドターボ)は負けたヤミマルにトドメを刺さなかった。
それは彼の心に乗っかった重い重い蓋が外れる事を信じたから。

人は多くの人に支えられて生きている。

そう、たった1人で生きていける程、人は強く無い。

だからこそ、頼って良いのだと思う。

寄り添えるからこそ仲間であり、それが人の普通なのである。

私は生まれ変わっても人に生まれたいとは思わない。何故なら嫌な部分を見る方が人生では圧倒的に多いから…。
ただ人は、優しさを感じ、それを与える事ができる生き物でもある。

優しさは風景にしてはいけない。

そして優しさはたくさん伝えなければならない。

自分の優しさに気付く為にも、、、。


追伸、次回は高速戦隊ターボレンジャーのコラムも最終回になります。
真っ直ぐで愚直な青春ロード、最後まで一緒に追って頂けたら幸いです。

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