シーナ

2010年~2014年「新体操研究所」、2015~2023年「Yahoo!ニュース個人」の記事が見られなくなっているため、Back Numberをぼちぼちとnoteに公開していきます。新規の記事もたまには書くかも。

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マガジン

  • 新体操2013

    2013年に「新体操研究所」で公開した新体操の記事をここにまとめておきます。

  • 新体操2011

    2011年に「新体操研究所」で公開した新体操の記事をここにまとめておきます。

  • 男子新体操

    2010~2015年に「新体操研究所」に掲載した男子新体操の記事、写真を公開しています。「男子新体操の情報が少ない」とは今でも言われますが、私もけっこう頑張っていたよな、とこれらの記事を見ると思います。動画ではなく写真と文章でこれだけの記録を残せたのは、撮影をしてくれた方たちのおかげです。そして、これらの記事をすべて無償で取材・執筆・公開してきた自分の当時の情熱には、感心を通り越して呆れます。

  • Yahoo!ニュースBack Number

    2015~2023Yahoo!ニュース個人のオーサーとして発信した記事たちです。

  • 新体操2012

    2012年に「新体操研究所」で公開した新体操の記事をここにまとめておきます。

最近の記事

「一期一会」~堀孝輔/2013全日本ジュニア

2013全日本ジュニアレポート 堀 孝輔(Leo RG) 長く新体操を観てきていると、時折、「これは、今このときにしか見られない演技だった」と感じる演技に出会うことがある。 最近では、今年のインターハイでの五十川航汰(済美高校)の演技がそうだった。 ブロンズコレクターの彼が、おそらく初めて強く「勝ちたい」という意思を露わにして、演じたあの日の演技には、点数や順位でははかれないものがあった。 今回の全日本ジュニアで、「それ」を見せてくれたのは、堀孝輔だった。 1日目1種目

    • 2013全日本ジュニア直前企画~恵庭RGクラブ

      10月18~20日の3日間にわたって行われる全日本ジュニアだが、今年の男子はかなりハイレベルな戦いになりそうだ。 なにしろ、昨年の上位選手の中から抜けた選手が少ない(昨年の10位以内で中3だったのは、2位・栗山巧、4位・加藤大地のみ)ため、昨年上位を争ったメンバーはそっくりそのまま残り、さらに下からも有望選手が上がってくるのだから、混戦必至なのだ。 団体にも同じことが言える。主力メンバーが昨年のまま残っているチームが多い。 中でも、ディフェンディングチャンピオンである恵庭

      • 「天の時」

        その言葉は、驚くほどあっさりと中山監督の口からこぼれた。 「高い組みをやれば、それで観客もわっと沸いて、点数も出てた。だけん、そっちに流れて、頼っとったとこはあった。」 「そのうち、うちの体操は浅くなっとった。だけん、そこば変えんばいかんと思って、この2年間やってきた。」 「組みの神埼」を率いる名将は、そんなことを考えていたのだ。契機となったのは、おそらく2010年の沖縄インターハイではなかったか。この年、神埼清明は優勝しているが、準優勝だった盛岡市立高校の評価も非常に

        • 2013九州小学生大会

          今週末には岡山県井原市で「井原カップ」が開かれている。 全国でも珍しい男子だけの大会で、ジュニアからシニアまでを対象にしているが、年々参加者も増加し、盛大になっているようだ。 井原カップだけでなく、全国には、男子対象の試合が案外ある。 国体は休止になってしまったが、いわゆる国体のブロック大会的な試合は、なんらかの形で行われている地方も多い。 そんないくつかの大会の中でも、九州で行われている「九州小学生大会」は歴史が古い。これはもちろん、男子だけではなく、女子も盛大に開催さ

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        • 新体操2013
          8本
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        • Yahoo!ニュースBack Number
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        • 男子新体操
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        • 新体操2012
          18本
        • 新体操2015以降
          2本

        記事

          2011インターハイ直前~岡山県立井原高校

          「アウェー」 7月26日、埼玉栄高校の練習を見学したあと、私は、急いで神奈川県の光明相模原学園に向かった。この日、青森への移動途中で井原高校が光明学園に立ち寄り、練習するという情報をキャッチしたのだ。 「もう練習始まっているかな?」と息せききって駆けつけてみると、ちょうど駐車場で井原高校のバスと鉢合わせした。朝5時に岡山を出発したと聞いていたが、光明学園に到着したのは、午後3時を過ぎていた。バスでのかなりの長旅である。 長い時間バスに乗っていたので、体もちょっとこわばっ

          2011インターハイ直前~岡山県立井原高校

          2023年鹿児島国体「全国ブロック代表新体操男子団体選手権大会」に寄せて

          いよいよ明日! 現在、開催中の鹿児島国体の中で男子新体操の演技会が行われます。 そして、この様子はYoutubeでライブ配信もされます。 これがどれだけ特別なことなのか。 4年前の記事をここに公開したいと思います。 2019年6月13日。サンケイスポーツが発信したネットニュースが、男子新体操関係者を沸き立たせた。 そこには、「男子新体操、国スポに復帰」の記事が出ていたのだ。 なぜ男子新体操は国体種目からはずれたのか? 2009年から休止となっていた男子新体操競技が、つ

          2023年鹿児島国体「全国ブロック代表新体操男子団体選手権大会」に寄せて

          2021全日本インカレ前(鹿屋体育大学)~Yahoo!ニュース個人掲載記事

           東京五輪序盤で、大会をおおいに盛り上げたのは間違いなく体操競技だった。リオ五輪以降、ライバルである中国、ロシアにやや水を開けられた感もあった日本の男子体操だったが、1年の延期を最大限に生かした追い上げを見せ、団体総合でも僅差の銀、個人総合では橋本大輝(順天堂大)が金メダル獲得。種目別でも萱和磨(セントラルスポーツ)があん馬で銅、橋本が鉄棒で金と「体操日本」の面目躍如の活躍を見せたのだ。  この日本の躍進の原動力となったは橋本大輝の急成長だった。2019年には高校3年生で初の

          2021全日本インカレ前(鹿屋体育大学)~Yahoo!ニュース個人掲載記事

          「ある引退」市口大和(鹿屋体育大学クラブ)~Yahoo!ニュース個人掲載記事

           東京五輪の体操競技が終わり、団体銀メダルを獲得した男子団体チームが、各メディアを席巻していた8月4日、一人の体操選手が現役を終えた。 2020、2021年と全日本種目別選手権あん馬を連覇していた市口大和(鹿屋体育大学クラブ)だ。  市口選手は、この春、鹿屋体育大学を卒業していた。本来ならば、就職している年齢だが春先には東京五輪の選考レースがあり、その先には、10月に北九州市で開催される世界選手権が控えていたため、鹿屋に残り現役を続行していた。  今年の世界選手権は、五輪直

          「ある引退」市口大和(鹿屋体育大学クラブ)~Yahoo!ニュース個人掲載記事

          2017全日本種目別選手権の注目選手~前野風哉(鹿屋体育大学3年)~Yahoo!ニュース個人

          「96年組5番目の男」今年の4月7日、今シーズンの国内初戦となった「第71回全日本体操競技選手権大会」の予選が終わったとき、世間はあっと驚いた。絶対王者の内村航平(リンガーハット)が4位。予選首位に君臨したのは、1年前のこの大会では予選落ちしている千葉健太(順天堂大)だったのだ。 それだけではない、予選で内村を上回り、2位には谷川航(順天堂大)、3位に白井健三(日体大)が入り、萱和磨(順天堂大)も内村と同点4位。最終班の6人の中に、白井健三とその同級生3人が揃って入り、「9

          2017全日本種目別選手権の注目選手~前野風哉(鹿屋体育大学3年)~Yahoo!ニュース個人

          2020夏~熊本県立芦北高校

          2020年8月12日。芦北高校男子新体操部は、男子新体操オンライン選手権に出場するための演技動画の撮影を行った。 7月4日の豪雨で芦北高校は被災。新体操部が練習していた体育館も床上浸水し、フロアマットはダメになった。新型コロナの影響による緊急事態宣言を受けての休校中はもちろん部活はできなかった。休校が明けたのが6月1日。やっと練習も再開でき、9月に行われる新体操フェスタ岐阜への出場を目標に、今年のチームで始動したばかりだった。 6月23日の練習を最後に、ちょうど定期考査のた

          2020夏~熊本県立芦北高校

          「井原高校2011インターハイ」~2011/8公開記事(新体操研究所)

          「絶対無二」 インターハイが終了して、20日が過ぎた。 この間、多くの人とインターハイの話をしたが、今年は、井原の優勝に異論のある人にまだ出会っていない。誰もが「今年は井原でしたね」と認めている。 どうしても採点で遺恨を残すことの多い採点競技において、これはなかなか珍しいことだ。それだけ、井原の演技が圧倒的だったということでもあり、公正な採点がされたということでもある。 公式DVDは当分手元に届きそうもないが、会場にいた保護者の方が撮影されたDVDを譲ってもらうことができ

          「井原高校2011インターハイ」~2011/8公開記事(新体操研究所)

          「福岡大学2012JAPAN」~2012/12公開記事(新体操研究所)

          「独自性」 明日の「井原フェスティバル」に、福岡大学の団体も出場すると聞いて、行こうかどうか直前まで悩んだ。いったんはあきらめたのに、この記事を書くために、動画を見直したり、写真を見ているうちに、やっぱり行くしかない! という気持ちになり、夜行バスを衝動的に予約しそうにもなった。(なんとか思いとどまったが) そんなにも、今回の福岡大学団体の演技をもう一度、見たい! と思うのは、もちろん、素敵な演技であり作品だから。 しかし、もう1つの理由は、このチームは、選手登録されて

          「福岡大学2012JAPAN」~2012/12公開記事(新体操研究所)

          「井原高校2012JAPAN」~2012/11公開記事(新体操研究所)

          「旅立ち」 2012ジャパンで、井原高校は、団体予選、決勝ともに試技順1番だった。これは、一般的には「不利」と言われる状況だ。 しかし、予選では、何回も会場から「ほう~」というため息まじりのどよめきの起こる完璧な演技を見せ、いきなりの19.100。後に登場する大学生や社会人チームに十分なプレッシャーをかけた。 大会3日目の決勝では、強いて言うなら、止まるべきところでわずかに動いたか? と見えるところが予選よりはあった。それを反映したのか得点も19.075と、予選よりはわ

          「井原高校2012JAPAN」~2012/11公開記事(新体操研究所)

          永井直也、初のJAPANチャンピオンに!~2017/10公開記事(Yahoo!ニュース)

           2017年10月28日、永井直也(青森大学)は、ついに新体操の全日本チャンピオンになった。  2010年に全日本ジュニアチャンピオンになってから7年、いつでも手に入りそうに見えながら、なかなかしっかりとつかむことのできなかった栄光を、永井はやっと手に入れた。手に入れるまでに、思った以上に長い時間がかかっただけに、表彰台の真ん中に立った永井は、とても嬉しそうだった。遅すぎるくらいの優勝のようにも思えたが、おそらくこれが彼にとってはもっともいいタイミングだったのだ。そう思わせて

          永井直也、初のJAPANチャンピオンに!~2017/10公開記事(Yahoo!ニュース)

          名取高校が見せるエンターテインメント新体操~2019/8公開記事(Yahoo!ニュース)

           宮城県の名取高校。男子新体操部は以前からあるが、決して環境には恵まれていない。学校にはマットがない。現在の男子新体操は、体操競技の床で使うのと同じ、スプリングの入ったマットが競技では使われる。強豪校には、たいていこの「スプリング入りのマット」がある。少なくとも、スプリングは入っていない一昔前のマットくらいはある。しかし、名取高校にはどちらもない。以前、取材に行ったときは、どこかのおさがりだというボロボロのマットを申し訳程度に敷いてタンブリング練習をしていたが、その環境は今も

          名取高校が見せるエンターテインメント新体操~2019/8公開記事(Yahoo!ニュース)

          井原高校団体、インハイ優勝!~2019/8公開記事(Yahoo!ニュース)

           やはり!というべきか。井原高校の演技は凄まじかった。男子の出場校は23チーム。その18番目に登場した井原高校の演技は、始まる前から会場全体が固唾をのんでいるような空気の中で始まった。次から次へと繰り出される、「初めて見た!」「男子がこれをやるなんて!」という技、動きの連続に、観客もおそらく審判も飲み込まれていくような、そんな感覚が会場に満ちていた。見ている方が、息をするのを忘れる、まさにそんな演技だった。  会場全体から聞こえてくるどよめきは、「これが井原か」という声になら

          井原高校団体、インハイ優勝!~2019/8公開記事(Yahoo!ニュース)