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【簡単あらすじ】隻眼の少女(微ネタバレ)【麻耶雄嵩/文春文庫】

大学生の種田静馬は、ある目的のために栖苅村を訪れる。
その目的の達成のために滞在していた数日間に、その村の伝承が関わっていると思われる連続殺人事件が起こる。
隻眼の少女探偵・御陵みかげとともに、静馬は探偵見習として真犯人を探すが…



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『はじめに』
とにかく暑い毎日が続き、時季も読書の秋ではないですが、最近読んで印象に残ったり、買ったまま積んでいた本の感想を書こうと思います。
このレビューを読んだことで、その作品や著者に少しでも興味を持って頂ける内容にしたと思いながら書いていますが、登場人物やぼんやりしたあらすじなど、『微ネタバレ要素』を含む記載がありますので、その点にご注意ください。

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舞台は、旅行ガイドブックにも掲載されていないような寒村である栖苅村。

村の人々は、村の伝承として伝わっている竜を退治してくれた娘=スガル様に畏敬の念を抱いており、現在でもその子孫である琴折家を敬っている。

そこに登場するのは、古式ゆかしき装束を身にまとっている美少女探偵

など、少々現実離れしている設定ですが、もう、これだけでミステリー好きには堪らないと思います。

さらにそこでは、今どきのドロドロした人間関係や恋愛模様などが複雑に絡まっており、それを解きほぐす流れで作品は進んでいきます。

タイトルの「隻眼の少女」
作品中に頻出する「兇業の娘」

といったように作品中に、心に残る・インパクトのある用語がちりばめられているところが、作品に集中しやすくなっていると感じ、とても好きな雰囲気です。

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「真実を見抜く」と断言する、御陵みかげの左目は一体何を見ているのか。

事件は解決したと思われましたが、その18年後に再び栖苅村で惨劇が発生してしまいます。

栖苅村では何が起こっているのか、真実は何か。

最期まで分からない展開に、きっとハマること間違い無いです。

全てを知った後は読み返しが必須ですし、表紙の段階から伏線が張り巡らされていることにも気づき、納得の読了感です。




※ここからは少し大きめのネタバレがありますので、ご用心を。





※ネタバレが嫌な方はここでページを閉じてください。




以前レビューしました

でもそうでしたが、中心人物同士の関係性(会話など)で、ちょっと違和感を感じた場合には、それは作者の意図したものであり、それが何かしらの伏線になっている、ということを疑わなくてはいけない、ということを再認識した作品です。

また、少し前に読了した、

の印象が残っていたため、この作品への驚きと感動が少し薄まった感じがあります。


「霊媒探偵城塚翡翠 medium」と、本作は、なるべく期間を置いて読了したほうが良いと思います。


ただ、全体的に面白い作品ですので、読んで損することは全くない作品です。


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