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【簡単あらすじ】ナミヤ雑貨店の奇蹟(微ネタバレ)【東野圭吾/角川文庫】
ある悪事の帰り道に車が故障してしまった、敦也・翔太・幸平の三人は、車での逃走を諦め、翔太が目星をつけていた廃屋で一晩を過ごすことにする。
廃屋の店名は「ナミヤ雑貨店」
数十年前から閉まっていると思われる店で夜を明かそうとした三人だったが、店を物色していた最中に「月のウサギ」と名乗る人物からの手紙がナミヤ雑貨店に届く。
三人とも始めは手紙自体に何か細工があるのではないかと怪しんでいたが、試しに店の牛乳箱に手紙の返事を入れたところ、その返事がまた返ってきて…
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『はじめに』
暑い毎日もようやく落ち着き、時季も読書の秋に近づいてきまして、読書もしやすい季節になりました。
ですので、最近読んで印象に残ったり、買ったまま積んでいた本の感想を書こうと思います。
このレビューで、その作品や著者に少しでも興味を持って頂ける内容にしたと思いながら書いていますが、登場人物やぼんやりしたあらすじなど、『微ネタバレ要素』を含む記載がありますので、その点にご注意ください。
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逃走用の車の調子が悪かったため、あばら家で一晩過ごすことを決めた三人。
そのあばら屋「ナミヤ雑貨店」が舞台の作品です。
廃屋にしかみえない雑貨店。
店内の至る所が埃をかぶり、数十年間誰も生活をしていない雰囲気です。
少しでも快適に一晩を過ごすため三人は店内を物色していたその時、郵便口から月のウサギと名のる人物からの手紙が届きます。
始めは三人とも、警察や第三者の手によって何かが仕組まれているのではないか・手紙は三人を陥れる罠ではないか、と怪しみますが、戸惑いながらその手紙へ返事を書き牛乳箱に入れると、すぐにその返事が返ってきます。
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その手紙は約30年前から届いた悩み相談のようです。
月のウサギさんの他にも、魚屋アーティストさん・ポールレノンさん・迷える子羊さんからも悩み相談が届き、それに対し、三人が三人なりに悩み・考え、相談者に対し一定の回答が提示されます。
「ナミヤ雑貨店」と、三人が少年時代を過ごした児童養護施設「丸光園」。
始めは細い糸のようなつながりだったのが、読み進めていくにしたがいかなり深い関係があることが分かります。
三人がナミヤ雑貨店で夜を明かそうとしたことも、
三人がそこで悩み相談に答えていたことも、
悩み相談の後に三人が行ったことも。
さらには、ナミヤ雑貨店で本物のナミヤさんが悩み相談をしていたことも、丸光園が開園した理由も、全てが繋がっています。
様々な悩みに回答してきた三人が、最後に本物のナミヤさんからの回答を受けた流れはとても良い終わり方でした。
ミステリ作品に疲れた方にもおススメな、是非読んで欲しい一冊です。
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