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【簡単あらすじ】貴族探偵(微ネタバレ)【麻耶雄嵩/集英社文庫】
信州の山荘で、鍵の掛かった密室状態の部屋から会社社長の遺体が発見された。
見つかったカギには、三メートルほどの長さの糸が通されており…
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『はじめに』
全国的に梅雨入りしたことが宣言され、天気は雨や曇りが多くなり、晴れたとしてもいまいちカラッとしない時期になってきました。
しかし、家の中でエアコンをドライ運転にすると、外の雰囲気に全く影響されず、絶好の読書シチュエーションになります。
ですので、最近読んで印象に残ったり、買ったまま積んでいたりした本の感想を書こうと思います。
このレビューを読んだことで、作品や著者に少しでも興味を持って頂ける内容にしたと思いながら書いていますが、登場人物やぼんやりしたあらすじなど、『微ネタバレ要素』を含む記載がありますので、その点にご注意ください。
私は、毎回簡単なあらすじを書きながら、そこに私自身の感じたことなどを入れ込んでいるのですが、本作品については、それをいつものように行うとネタバレに繋がってしまうという、ネタバレなしでの感想が難しい作品です。
読了後には、多くの読者が同じ感想を持ち、しかもその感想は作品中のほとんどの登場人物も持っていますが、それを記述してしまうと完全なネタバレになってしまうので、微ネタバレにするために、主人公?である「自称:貴族探偵」の印象的なセリフを羅列することで感想とさせて頂きます。
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1.ウィーンの森の物語
山本は私の所有物にすぎないよ。
2.トリッチ・トラッチ・ポルカ
誰もが同じ言葉を口にするね。
いかに貴族というものを理解していないかの証だよ。P100ℓ17~
3.こうもり
使用人の不始末は主である私の責任だからね。
4.加速度円舞曲
あなたは家を建てるときに、自分で材木を削りますか。
貴族が自ら汗するような国は、傾いている証拠ですよ。
5.春の声
それなら先ず私の話を聞いたらどうだい。
私は全ての謎を解決したんだよ。
一点の曇りもなく。
もしかすると人を選ぶ作品なのかもしれませんが、私のように、勧善懲悪の昔の時代劇(水戸黄門や暴れん坊将軍など)が好きで楽しめる方に特におススメの作品です。
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