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Transformational-transactional leadership and unethical pro-organizational behavior in the public sector: does public service motivation make a difference?
Kim, Jin ; Kang, Hyejin ; Lee, Kyungeun
Public management review, 2023-02, Vol.25 (2), p.429-45
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1. 要約
この研究では、公的部門における「非倫理的な組織利益行動(Unethical Pro-Organizational Behavior: UPB)」に焦点を当て、韓国の官僚を対象とした大規模調査を基に、リーダーシップスタイル(取引型リーダーシップと変革型リーダーシップ)がUPBに与える影響を分析しました。
主な発見は以下の通りです:
取引型リーダーシップはUPBを促進する傾向がある。これは、明確な目標達成を求める報酬・罰則システムが非倫理的行動を助長する可能性があるためです。
変革型リーダーシップは、UPBとの間に逆U字型の関係を持つ。すなわち、低から中程度のリーダーシップレベルではUPBを促進しますが、高いレベルに達するとUPBを抑制する効果が見られます。
**公共サービス動機(Public Service Motivation: PSM)**は、個人の倫理的アイデンティティとして機能し、UPBの発生を抑制する。また、PSMはリーダーシップスタイルとUPBの関係を緩和する役割を果たします。
2. 要約のまとめ
本研究は、公務員が組織の利益のために非倫理的行動を取る背景にあるリーダーシップの影響を明らかにしました。リーダーシップスタイルの影響は異なり、公共サービス動機が倫理的行動を支える重要な要因であることが示されています。この結果は、リーダー育成や倫理管理の重要性を再確認させるものであり、組織内での倫理的環境の構築が求められます。
このように、リーダーシップと倫理的行動に関する知見は、公共部門における管理実務の向上に寄与する可能性があります。