【IR系AC 2023】株式市場の未来はどこに向かう?IRの発信でベクトルを変えよう!
(「そもそもIR系ACって?」という方はこちらを御覧ください)
12月8日は、スパイダープラスIRチーム 石田さんでした。
具体的な実践の事例が、見事にコンセプトとして「型化」されている。それをビンビン感じられる素晴らしい記事でした。石田さんから新しい学びを得ました。石田さん、ありがとうございます!
石田さんのバトンを受けて12月9日を担当させていただくのが、私、投資家のrennyです。
「はじめまして」の方も多いことと想像します。どうぞよろしくお願いします。
このアドカレに参加できて本当に嬉しいです。豪華なメンバーが揃っているので、ちょっぴり緊張しています。
私は個人投資家として、この機会に上場会社のIRの皆様や情報の発信者の方々への期待を届けたい、そう考えて参加しました。この記事では、私の思いをお伝えしたいと思います。よろしくお願いします。
最初に告白しちゃいます。
実は、個別企業の株式を買うようになったのは昨年の終わりからです。私は20年間個人投資家をしてきましたが、昨年までは投資信託オンリーでした。ですので、自分の投資している会社を見るという意味で、IRに強い関心を寄せ始めてから長い時間が経っているわけでありません。
それなのにIR系アドカレに参加しちゃう、ワイルドだろぉ?
でも、あまり慣れていなからこそ気づける点がある!、とも感じています。
自己紹介が後になってしまいました。以下の記事をご覧ください。
投資家としての成果、現状等は こちら に2023年11月末時点の様子を書いていますのでご興味あれば覗いてみてください。
noteで結構たくさん記事をつくっています。
おかげさまで連続投稿を続けることができています。
前置きが長くなって申し訳ありません。本題に入ります。
長期投資家のハートを鷲掴み!数字以外のIR情報とは
四半期の決算短信や決算説明資料は、主に「数字」で構成されている。これが僕の印象、認識です。
具体的には、売上高や利益、株主資本に対する収益性や財務の健全性、キャピタルアロケーションなどの要素が含まれています。これらは投資家にとって非常に重要な情報ですので、定期的に確認すべきものであるのは確かです。しかし、それらの発信が過度に「数字」に偏っているのではないかと感じられます。
IR情報を発信してくださっている皆さんは、どんな株主や投資家と「仲間」になりたい、関係を築きたい、深めたいと考えているのでしょう。短期の数字に追われ、そのたびに投資判断を変えるような投資家と「仲間」になりたいのでしょうか?数字一辺倒の資料を見ると、短期的な視点の投資家を引きつけたいという意思をお持ちであるかのようにも見えてしまいます。
株主になってよかったぁ
昨年の終わりに買ったのは、 #note さんの株式です。その後、4社ほどの株式を買いました。
投資判断の過程で最も大事にしているのは、株主になって良かったと感じられるかどうか、です。
noteさんの場合です。
noteさんのコンテスト。その受賞者の方の喜びの声。
こうした喜びの声に触れるたびに思います、noteさんの株主になってよかった、と。
この記事にも同じように思わされました、noteさんの株主になってよかった、と。
こちらのポッドキャスト。37分48秒くらいからの料理家の今井真実さんの言葉(素晴らしいポッドキャストなので最初から聞いてみてください)。
このポッドキャストにも思いました。noteさんの株主になってよかった、と。
数字をどんなにたくさん見ても、この感覚は絶対に味わうことができません。
自分が投資している会社や株主になっている会社が、どんな価値を社会に提供しているのか、その価値がどんな人たちをどんなふうに幸せにしているのか、数字からはほとんどわかりません。
会社の特徴や強み、違いを抽象化した概念を理解するのに、生み出されている価値の具体的な実例がいくつもあると大きな助けになります。
noteさんは、”インターネット上の「街」”というコンセプト、概念をIRの場で示されています。具体的な実例の数々が一緒に発信されることで、その概念への理解や納得が大きく高まる。そう考えています。
投資家が判断するまでの「抽象と具体の往復運動」
『ストーリーとしての競争戦略』の著者、楠木建さんは次のように述べられています。
抽象と具体の往復運動。これを投資家の頭の中で実現させるような発信、情報が、「実践的」で「役に立つ」IRになるのではないでしょうか。
というのも、投資するかしないか、さらに多くの株式を取得するか、保有を続けるか、保有株式を減らすか、全部売ってしまうか。それらを判断し、行動する際に、必ず「思考する」というプロセスが存在しているはずだから、です。
抽象と具体の往復運動。これを投資家の頭の中で実現させるような発信、情報は、短期的な視点の投資家ではなく、長期的な時間軸で社会に独自の価値を届けているかどうかに大きな関心、注意を向ける投資家が「思考する」場面において、「実践的」で「役に立つ」ものになるはず。僕はそう思います。
株式市場を新たな出会いの場に!会社との「仲間」になるチャンスを探る
「いい会社をふやしましょう」この言葉を合言葉に、公募投資信託を運営しているのが鎌倉投信さんです。その鎌倉投信の社長、鎌田恭幸さんの言葉です。
#IR系AC 7日目の馬渕磨理子さんの記事を読みました。
「経営者として成し得たかったこと」にはWhat と Whyが必ずあるはず。僕はそう思います。どんな価値を社会に提供したいと考えているのか、そして、その考えはなぜ生まれたのか。
それが具体的に示されたうえで「なるほど!」と強く膝を打つようなコンセプト化が実現されていたら、
仲間になってみたい、その事業に関わりたい。
そんな想いが湧いてきます。そんな投資家、実は、とても多く存在しているかもしれません。
どんな価値を社会に提供しているのか、その価値がどんな人たちをどんなふうに幸せにしているのか、ぜひ具体的な実例の数々とともに「なるほど!」と感じられる抽象的な概念、コンセプトを僕達の前に示してください。
仲間になってみたい、その事業に関わりたい。
そう感じられる会社が上場企業であれば、株式を買うことでそれを実現することができます。株式市場はそんな出会いの場でもあります。数字ばかりの情報一辺倒では、数字をただただ追いかけまわす短期目線の投資家とばかり出会うのは、ある意味、当然のことでしょう。
長期的な時間軸で社会に独自の価値を届けているかどうかに大きな関心、注意を向ける投資家を意識した発信、情報開示を続けていくことで、株式市場もきっと変わり始めるはずです。
どんな発信、情報開示をIRの送り手の皆さんが実践するか、が株式市場の未来のベクトルをどこに向けるかを左右します。
この意味で、今年スタートした #IRnoteマガジン は非常に大きな可能性を秘めていると感じています。
IRnoteマガジンの大きな可能性が実現される未来
IR note マガジン、60社を超える上場会社の皆さんが取り組まれています。順調なグロースとなっていますが、上場会社は3,921社(2023年12月8日時点)とカバレッジはまだ2%未満です。伸びしろだらけです。
この大きな可能性を引き出すのは、情報の送り手である上場会社の皆さん、そして、その受け手である投資家やその関係者。その協力、コール&レスポンスが不可欠です。
IRの進歩をめちゃくちゃ期待しています。個別会社の投資家として経験が浅い僕ですが、IR資料、発信へのレスポンスをより積極的に、と考えています。
IRの、IR note マガジンが 秘めている大きな可能性を少しでも多く現実のものになっている株式市場、そんな未来をつくりたいですね!
僕のIRへの想いは以上となります。
IR系アドベントカレンダー 2023、12月10日をご担当されるのは伊藤研一さんです。楽しみですね!
最後に少しだけ宣伝させてください。
ポッドキャスト、つくってます。よかったら聞いてみてください。
noteでサブスクに挑戦しています。よかったら覗いてみてください。
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