年輪状の缶詰サーモンをパンに乗せて 琥珀色のレバノン白ワイン
手に入りづらいがレバノンワインには銘品が多い。シャトー・ミュザールが有名だが他の造り手も魅力的なワインを生み出している。今回はDomaine des Tourelles。国際品種のシャルドネ100%で造られるワイン。海外滞在中に入手して、現地のスーパーで買った缶詰のサーモンをパンに乗せて合わせてみた。ホテルで一人晩酌。備え付けのフォークがなく、使い捨てのコーヒーのマドラーがあったのでそれを使ってサーモンを缶からパンに移送。
Domaine des Tourelles, Marquis des Beys, 2016, 13%
シャルドネ100%。色調の強い琥珀色。
香りにはアプリコットリキュール、ドライフィグの円熟の奥深く力強い果実香。よく馴染んだバニラビーンズ香、さらにオリエンタルスパイス、黄色い花、ほのかに皮革のような野趣のあるニュアンスもアクセントに。
味わいには蜜のようなタッチを携え穏やかに包まれるような滋味が広がる、酸味は中庸からやや穏やかなレベル。ブドウの旨味、果皮の渋味かほんのりとしたビターなタッチ、重々しさはなくブドウの魅力を余すことなくワインに伝えたボトルは熟成感も手伝って深み落ち着きあり染み込む癒しの味わい。
缶詰のサーモンをパンにのせてワインに合わせる。オイルに漬かったサーモンの身。パンに乗せてかぶりつく。パンの香りがワインへのつなぎとなり、年輪のような姿からはらりとほぐれるサーモンの磯の香り、ギュッと詰まった旨味、ほろ苦さにワインの滋味が入り込む。食べ応えたっぷりの缶詰サーモン。サーモン単体で食べても、生臭みは立たず、ワインの懐の広さを思い知らされる。樽の香りがしっかりありながらもワインに馴染んでいて、魚の生臭みを一切立てない。相性: ★★★☆☆
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