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牡蠣のレッドカレー ジョージア産オレンジワインの複雑なフレーバーと赤唐辛子の共鳴
明治22年の創業ヤマモリのレトルトのレッドカレー。味噌・しょうゆ醸造業が商売の源流の会社。こちらの商品はMade in Thailandで輸入品。フレッシュなハーブの香りとココナッツミルクの濃厚なコク、というパッケージのフレーズに釣られる。354円。
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これになんとなんと!広島産の無水牡蠣を投入する。約20個入りで724円。通常のむき牡蠣は塩水につけた状態でパックされ、出荷から到着の間に牡蠣が水を吸ってしまうが、無水牡蠣は文字通り無水状態。旨みが逃げない、とれたてのおいしさを出来るだけ保持している。
牡蠣をサッと洗い、フライパンで軽めに炒める。レトルトのカレーをレンジで温めてフライパンで合わせる。これだけで牡蠣のレッドカレーの完成。
合わせたのはジョージアのオレンジワインとシチリア島の白ワイン。ジョージアワインは複雑な香りがスパイスを包んでくれそう、シチリアワインはミネラル感が牡蠣に寄り添いそうという発想。
まずはジョージアワインに。カヘティ地方の伝統的な白ワイン品種ルカツィテリを、果皮ごとクヴェヴリ(素焼きの壺)で醸造したオレンジワイン。
生産者のヴァジアニカンパニーは1982年に設立。ワイナリーの顔である「マカシヴィリ・ワイン・セラー」シリーズは、ジョージアに古代から伝わるクヴェヴリ(素焼きの壺)を使う伝統的な醸造。このマカシヴィリ・ワイン・セラーは19世紀に実在したワイン醸造所で、ヴァジアニ・ワイナリーの施設内の地中から、醸造跡や当時のクヴェヴリが発掘された。固有品種を完全無農薬で栽培、クヴェヴリに入れて地中に埋め、自然の力だけで発酵・熟成させる。古代の味わいを忠実に再現。
ヴァジアニ・カンパニー, マカシヴィリ・ワインセラー, ルカツィテリ, ジョージア, カヘティ, 2019, 13%, 2,280円
Vaziani Winery, Makashivili Wine Cellar Rkatsiteli, Kakheti, Georgia
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美しい琥珀色。
香りにはドライアプリコット、アプリコットリキュール、焼いた洋梨、ドライフラワー、オリエンタルスパイス、樽でもなくステンレスでもない乾いたニュアンスはクヴェヴリの陶器のテクスチャーに由来か。好意的な範囲でブレットのようなほんのりワイルドで、微かに麝香のようなフレーバー。
味わいは見た目とは意外に軽快な凝縮感の果実味。舌が乾いたように感じるタンニン、酸味はやや穏やか。ほろ苦さが複雑さにさらに面白さを乗せる、思いのほか余韻は軽くスッと消える。凝縮感は以前のヴィンテージはもっと力強かったような気がするが、こちらは上品な仕上がり。
(89.5/100)(12月15日)
牡蠣のレッドカレーにワインを合わせる。レッドカレーのシャープな赤唐辛子パンチの効いたフレーバーに、ワインの複雑で奥行きのある味わいが絶妙にシンクロ。そこから牡蠣の磯の香りに繋がるかと思いきや、やや失速。レトルトのレッドカレーにもともと入っていたチキンとはパーフェクトな相性だっただけにその差が際立つ。相性: ★★★★☆
続いてシチリア島の白ワインにはどうか。ビオディナミを取り入れた生産を行う農業組合で、エチケットにはUNESCOの無形文化財に登録されているシチリアの伝統劇が描かれる。
ルナガイア, ジビッボ, マガンザ, シチリア, 2022, 13%, 約2,100円
Lunagaia, Maganza, Zibibbo, Sicilia
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ほんの微かにグリーンがかった中庸から淡めの色調。
香りには爽やかにアプリコット、青リンゴ、白桃、ライチ、そこに強くハーブと潮香、ヨードの香りがたっぷり、フラワリーなニュアンスもありめくるめくフレーバー。
味わいには清々しく滑らかな果実味、塩味の効いたミネラルたっぷりの味わい、ほろ苦さがおおらかにじっくりと広がる。非常にクセが強くゆったりと一つずつ理解しながら飲みたい通向けのワイン。
(89.5/100)(12月3日)
牡蠣のレッドカレーに。ワインのハーバルなフレーバーは唐辛子のそれと期待通りに寄り添う。牡蠣の磯の香りにはワインの海藻やヨードのニュアンス、ミネラル感がハイレベルなシンクロ。期待通りだが期待超えとまではいかないか。相性: ★★★★☆
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