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甘辛のワカサギの佃煮 OKストアお手頃ロワールのスパークリングワインの泡と酸味の刺激
国内で流通しているワカサギは、北海道あたりで凍った湖をくり抜いて釣り糸垂らして獲られているものと想像していた。実は漁獲量は青森が一位(4割超)で、北海道は二位(2割超)。そして、国産が主流と思っていたがOKストアで買ったワカサギの佃煮(214円)の原材料を見ると中国産。なお、調べてみるとワカサギはカナダなどからも輸入されているようだ。
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信州では、諏訪湖で獲れたワカサギの佃煮は特産品で、昔は数少ない動物性蛋白質の供給源でもあった。いまや海外のワカサギが郷土料理づくりを支えている。なんだか不思議だがそういう支えなくして原料・材料の調達は難しくなっているのだろう。調達できても国産ではコストが見合わなくなっているのかもしれない。
さて大正3年創業、老舗の菊池食品のワカサギの佃煮。しょうゆ・酒・水飴がワカサギに染み、冷えて固まり、先端は鋭角なので歯茎に刺さらないように注意。シャープな先端とは打って変わってボディは柔らかい。保存食の佃煮は甘辛でしっかり濃いめの味付け。ほんのり昆布系の香りが余韻に広がる。そしてほんの微かだが肝のほろ苦さで大人のおかずに整う。
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合わせたのはロワールのスパークリングワイン(シュナン・ブラン品種)とボルドーの35年熟成酒。この熟成酒に何が合うだろうかと、カラスカレイの味醂漬、マグロのテール照り焼き、アナゴ寿司を合わせてきたがもう一歩という感じ。もしかすると甘辛、ほろ苦のワカサギの佃煮あたりいけるのではと期待。
まずはロワールのスパークリングワインに。
モンムソー, クレマン・ド・ロワール, フランス, 1,485円(OKストア)
Monmousseau, Cremant de loire, France
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ワインについては先日のNoteに。香りにはフレッシュなグレープフルーツ、ほんのりレモンの正統派。酸味も強くキレがあり、余韻にはビターなタッチが混じりミネラル感たっぷり。OKストアで見つけたコスパ抜群スパークリング!!!
ワカサギの佃煮にワインを合わせる。甘辛の味付けをワインの泡と酸味がリセット、リフレッシュしてくれる。肝の微かなほろ苦さにワインのミネラルが調和。調和点が複数あると相性の良さのしっかりプレゼンされる。相性: ★★★★☆
続いて35年熟成ボルドーに。
シャトー・ラ・ラギューヌ, ボルドー, オー・メドック, 1988, 12.5%, 18,700円
Chateau La Lagune, Haut Medoc, Bordeaux, France
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ワインについては先日のNoteに。メドック格付け3級。茜色がかった色調。香りにはドライフルーツ、紹興酒。果実よりも熟成によりスパイスや樹皮などの複雑な香りが強い。驚くほど滑らかなタンニン。
ワカサギの佃煮に。甘辛の味付けに、ワインのほぐれたドライフルーツのような香りが調和。ただ、熟成酒の深淵な世界観と果実味が抜けたややビターネス優位のバランスは、いま一つ嚙み合わないか。相性: ★★★☆☆