イワシのパン粉香草焼き ボルドー熟成白ワインの奥深い味わい
スーパーで購入したイワシに、香草を混ぜたパン粉を振りかけ、オーブントースターへ。オリーブオイルをひとたらしすると、熱くなったオイルが染みてよく火が通る。
香草はキッチンに常備している乾燥ディルや、香草が入ったハーブ塩を使っているが、魚の種類や時期に合わせて香草の種類を調整したりすると楽しそうだ。脂が強いものには香りの爽やかなものでさっぱりさせたり、例えばレモングラスとか。穏やかなフレーバーの魚にはマイルドな香草を使ったり。香草やスパイスにまでこだわり出すと深い沼が待っていそうだw 今しばらくはワインだけで十分に深い沼なのでそっちに足をつけるのは控えておこう。
さて、合わせたのはイタリアマルケ州の白ワイン、ヴェルディッキオと、ボルドー産熟成白ワイン。2013年産で10年熟成。
まずはヴェルディッキオに。2ヶ月前に開栓してセラーに入れっぱなしにしていたが、まだまだ元気だ。
コッレステファノ, DOCヴェルディッキオ・ディ・マテリカ, イタリア, マルケ州, 2021, 12.5%, 2,310円 Collestefano, Verdicchio di Matelica,
標高420mの丘陵地、寒暖差の大きい畑で栽培される。有機栽培、醸造はステンレスタンク。香りにはカボス、ライム。大ぶりの梨。味わいは透明感高く、ピュアでフレッシュ、酸味が強くシャープ、余韻にはややはっきりとビターネス、ミネラル感豊かでやや堅牢な印象。トスカニーで購入。
イワシのパン粉香草焼きにワインを合わせる。ワインのミネラル、ほろ苦さを起点に青魚特有のクセにも反発せず寄り添う。ただ、柑橘香の若々しさはハーブ香に引き立てられたしっとりしたイワシの脂にはやや方向が違うか。さっぱりはするが。相性: ★★★☆☆
続いてボルドー産10年熟成白ワインに。
Château Beaumont les Pierrieres, Blaye Côtes de Blanc, France, 2013, 12.5%,
香りにはよく熟したピンクグレープフルーツ、オレンジピール、コアントロー、微かに麝香と大らかな樽香が混じる魅惑的なフレーバー。
味わいは強すぎず弱すぎずちょうど良い凝縮感、舌が乾くように感じるシャープな酸味は健在でハリのある果実味、えもいわれぬ魅惑の余韻がゆるゆると続く、魅力的な熟成のピークに達した状態。
イワシのパン粉香草焼きに。表面のカリカリのパン粉の奥にフカフカになったイワシ。香草のハーバルなフレーバーに重なるイワシの脂。そして青魚特有のクセのある香りの全てを包み込む熟成白ワインの深遠な世界。秋の夜長にこれこれ。熟成ワインの深遠な世界に包まれながら香草に引き立てられたイワシの脂を楽しむ。相性: ★★★★☆
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