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レンコンのイカ明太焼き フラスカーティの潮とヴェジェタルなニュアンス

スーパーで見つけたレンコンをシーフード風味にしてイタリアの3種のワインを合わせる。茨城県産の大きなレンコンを1.5センチ程度の厚さに切り、じっくりとバターで炒める。しっかりと火を通すため、途中でフライパンにフタをして蒸し焼きに。焼き上がる直前に、ドン・キホーテで購入した函館イカ明太を投入。イカ明太は生のイカに明太子を絡めたもので、それだけでご飯が進みそうなものだ。イカ明太はイカの塩辛に替えてもよい。最後に乾燥ディルを少々振って完成。

非常に簡単に出来て、ビール、日本酒、焼酎にも合うおつまみだ。居酒屋メニューに入れてもらいたい。さてさて、ワインに合わせてみる。

ヴァンジーニ, ピノ・ネロ, スプマンテ, エクストラ・ドライ、2,109円
Vanzini, Pinot Nero, Spumante Extra Dry

ピノ・ネロ、つまり黒ブドウのピノ・ノワール100%で造られるワイン。ロンバルディア州の南、オルトレポ・パヴェーゼの標高約300~400mの畑で栽培されたブドウを使用。
香りにはリンゴのコンポートをほのかに軽快に、干し藁のようなスパイシーなヒントは温度が上がるにつれ強まる、黄色い花、控えめなボリューム。
風味には黒ブドウらしい密度のある質感と充実の飲みごたえ、シャープな酸味、中盤からじわじわとほろ苦いタッチ、余韻にはまったり、クリーミーな厚みも。
レンコンのイカ明太焼きに。レンコンのシャキシャキとした歯ごたえにスパークリングワインの泡の刺激と口内が楽しい。イカ明太風味には黒ブドウのスパークリングワインの厚みのある風味が程よくバランス。相性: ★★★☆☆

ジュゼッペ・ガッバス, マンザニーレ, 2019, ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャ , イタリア, 2,464円
GIUSEPPE GABBAS, Manzanile

「マンザニーレ」とは「早朝」という意味の言葉。元々は自家消費用として造っていたワインをお客のリクエストにより商品化。生産量は僅か5,000本。
香りにはグレープフルーツ、ライムの青いニュアンスも微かに、果実香はやや控えめ、グラスを回すと潮の香りがふわりと広がる。
風味にはみずみずしい口あたり、中庸ながらしっかりとワインを引き締める酸味でワインには緩さはない、グリップとほのかな渋みとビターネス、余韻にヨードが明瞭で岩塩を舐めた後のよう。
レンコンのイカ明太焼きに。レンコンをシャキシャキとさせながらイカ明太の磯の香りが広がる。明太子の塩気とバターのコクもレンコンによく合う。そこに潮の香りをまとったワインが調和。相性: ★★★★☆

ポッジョ レ ヴォルピ, エポス, フラスカーティー・スーペリオーレ セッコ, 2,079円
Poggio Le Volpi, "Epos" Frascati Superior, Secco DOCG

西はディレニア海、東はアペニン山脈に挟まれたラツィオ州で造られるワイン。マルヴァジア・ディ・カンディア、マルヴァジア・ディ・ラツィオ、トレッビアーノの3種のブドウをブレンド。
香りには干しわらの香り強くドライハーブのタッチ、グレープフルーツ、蜜漬けカリン、白い花、ボリュームは中か中のやや強、全体的にややヴェジェタル、潮の香りも。
風味はみずみずしい口当たり、トップからドライで渋み、ビターネス強め、酸化的なニュアンスをほのかに含み酸味はややはっきり感じる、塩味が心地よいアクセント。ヴェジェタルなニュアンスが強めでやや気難しさもある。
レンコンのイカ明太焼きに。イカ、明太子、バターを吸い込んだレンコンに、ワインの穏やかな潮の香りが継ぎ目なく繋がる。レンコンにワインのヴェジェタルなニュアンスが絶妙に調和したのがうれしい驚き。干しワラのニュアンスを含むワインの扱いに困ることがあったが、根菜などと同調させるのがgood ideaだ。相性: ★★★★☆

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