歴史屋カワカミ

研究者ではありませんが、静岡県で歴史に関わる仕事をしてきています。本来の専門は近現代史…

歴史屋カワカミ

研究者ではありませんが、静岡県で歴史に関わる仕事をしてきています。本来の専門は近現代史なのですが、地方だといろいろやらざるを得ず、日々勉強しながら仕事をしています。それゆえ「歴史屋」を自称しています。

最近の記事

「概説 静岡県史」第167回:「浜松事件と強制連行中国人の帰還」

 急に秋になりました。急な季節の変化は、アレルギー性鼻炎持ちにはつらいです。また、寒いよりは暑い方が体質的にあっている自分にとっては、急に涼しくなると筋肉が硬くなるので、肩こりや、それに伴う軽い頭痛が出てきてしまうので、つらい時期になってきます。  それでは「概説 静岡県史」第167回のテキストを掲載します。 第167回:「浜松事件と強制連行中国人の帰還」  今回は、「浜松事件と強制連行中国人の帰還」というテーマでお話します。  戦後、浜松の青空市場(やみ市)が密集していた

    • 「概説 静岡県史」第166回:「朝鮮人帰還事業と外国人登録令」

       昨日の雨、午前中は霧雨程度で何ともなかったのに、夕方になったら、急に雨風が強くなってきて、ほとんど台風(もと台風ですから、そうなんですけど)。11月なのにって思いましたけど(過去にも無かったわけではないのですが)、これでいちおう涼しくなるらしいですね。  それでは「概説 静岡県史」第166回のテキストを掲載します。 第166回:「朝鮮人帰還事業と外国人登録令」  今回は、「朝鮮人帰還事業と外国人登録令」というテーマでお話します。  戦争の終結は、植民地支配下にあった朝鮮人

      • 「概説 静岡県史」第165回:「占領行政における静岡県」

         朝晩はすっかり涼しくなり、やっと秋が来そうな感じになってきましたが、もう来週は11月ですから、当たり前なんですよね。  それでは「概説 静岡県史」第165回のテキストを掲載します。 第165回:「占領行政における静岡県」  今回は、「占領行政における静岡県」というテーマでお話します。  1945年(昭和20年)9月2日、東京湾に停泊中のアメリカ海軍戦艦「ミズーリ」艦上で降伏文書が調印され、戦争は終わりました。日本は、イギリス連邦占領軍とアメリカ占領軍を中心とした連合国軍に

        • 「概説 静岡県史」第164回:「やみ取引の横行と昭和天皇の静岡巡幸」

           昨日までの暑さはどこにいったやら、今日日中は肌寒い1日でした。明日の朝はかなり冷え込むようですが、よく考えれば10月も20日ですし、このくらいが本来の気温だと思うのですが、今日の明け方はそれほど気温が下がっていなかったので、なんか錯覚してしまいます。  それでは「概説 静岡県史」第164回のテキストを掲載します。 第164回:「やみ取引の横行と昭和天皇の静岡巡幸」  今回は、「やみ取引の横行と昭和天皇の静岡巡幸」というテーマでお話します。  敗戦後も食糧の統制と分配は継続

        「概説 静岡県史」第167回:「浜松事件と強制連行中国人の帰還」

          「概説 静岡県史」第163回:「戦時体制の存続と戦後改革の始まり」

           三連休で、良い天気ですので、お出かけ日和ですが、やはり出かけることなく、何かいろいろしていると時間が過ぎてしまって、結局だらだら過ごしてしまっています。まあ、何も成果なく過ぎてしまったわけではないのが、せめてもの救いですが、充実感のある休日(気持ちとしては日常を離れた時間を過ごしたいのですが)を過ごせるようになりたいものです。  それでは「概説 静岡県史」第163回のテキストを掲載します。 第163回:「戦時体制の存続と戦後改革の始まり」  今回は、「戦時体制の存続と戦後

          「概説 静岡県史」第163回:「戦時体制の存続と戦後改革の始まり」

          「概説 静岡県史」第162回:「空襲と敗戦」

           昨日は夕方から夜にかけて、かなり大雨が降りましたが、今日は朝から良い天気で、暑い一日でした。でも、また明日は下り坂…。ここ最近、天気がコロコロ変わるので、体調がおかしくなりそうですね。  それでは「概説 静岡県史」第162回のテキストを掲載します。  第162回:「空襲と敗戦」  今回は、「空襲と敗戦」というテーマでお話します。  3月10日の東京大空襲は、アメリカ陸軍航空隊の伝統的ドクトリンだった高高度昼間精密爆撃から大きく変更し、夜間レーダーを使い、焼夷弾で低空から都

          「概説 静岡県史」第162回:「空襲と敗戦」

          「概説 静岡県史」第161回:「B-29とサイパン島」

           先週から朝が急に涼しくなってきました。日中はそれなりの気温になりましたが、これで秋になっていくのかなぁって思っていますが、どうなるかな?台風17号、18号と続けて来そうで、やや不安ですね。  それでは「概説 静岡県史」第161回のテキストを掲載します。 第161回:「B-29とサイパン島」 今回は、「B-29とサイパン島」というテーマでお話します。  米軍は、戦争を航空兵力とそれを支える生産力の戦いであると見抜いていました。そのため、日本を降伏させるには日本本土の生産地帯

          「概説 静岡県史」第161回:「B-29とサイパン島」

          「概説 静岡県史」第160回:「軍用地の拡大と本土決戦部隊の配置」

           能登半島で大雨が降っています。1月の地震から、まだ十分立ち直っていない場所に、例年ではあまり無いことが、今年は起きています。今年の台風は例年と違うことが多いですが、来年以降もこのようなことが頻発するのでしょうか。  それでは「概説 静岡県史」第160回のテキストを掲載します。 第160回:「軍用地の拡大と本土決戦部隊の配置」  今回は、「軍用地の拡大と本土決戦部隊の配置」というテーマでお話します。  15年戦争後期には、日本軍の機械化装備の遅れの認識が広まり、航空機、戦車

          「概説 静岡県史」第160回:「軍用地の拡大と本土決戦部隊の配置」

          「概説 静岡県史」第159回:「本土決戦準備」

           シルバーウイークですが、今年は3連休が2回という、大型連休にはならず、まぁ、その方が休みボケしないで良いのですが、なんとなくダラダラ過ごして終わりそうで、なんか損しているような気がします。もう少し休み方を上手になりたいものです。  それでは「概説 静岡県史」第159回のテキストを掲載します。 第159回:「本土決戦準備」  今回は、「本土決戦準備」というテーマでお話します。  1944年(昭和19年)7月、「本土防衛」の要とされたサイパン島が陥落し、その責任を負って東条内

          「概説 静岡県史」第159回:「本土決戦準備」

          「概説 静岡県史」第158回:「地方翼賛文化運動と地方新聞の統合」

           台風10号が去って、今週はすっかり元の暑さが戻って来てしまいました。ただここ2~3日、朝だけはやや涼しくなったような気がします。日中がもう少し涼しくなるのはいつなんでしょうか。思えば、昨年も10月に入っても暑かったような気がしますから、まだ1カ月以上は暑い日が続くのでしょうか。  それでは「概説 静岡県史」第158回のテキストを掲載します。 第158回:「地方翼賛文化運動と地方新聞の統合」  今回は、「地方翼賛文化運動と地方新聞の統合」というテーマでお話します。  193

          「概説 静岡県史」第158回:「地方翼賛文化運動と地方新聞の統合」

          「概説 静岡県史」第157回:「強制連行された朝鮮人」

           台風10号の雨が、我が家の周辺ではやっと解消されたようです。普通、台風が近づいてくると雨が降ったわけですが、今回は台風本体はまだかなり遠いにもかかわらず、非常に大量の雨が降ったのは驚きでした。近くの川が警戒水位ギリギリだったようですし、我が家のすぐ裏にある用水路も、残りほんの数センチであふれるギリギリでしたが、降ったり止んだりで止み間があったのが幸いでした。ただ、また新しい台風ができているようですし、9月になったばかりですから、この後もまだ危険性はありますね。やはり地球全体

          「概説 静岡県史」第157回:「強制連行された朝鮮人」

          「概説 静岡県史」第156回:「朝鮮人による労働運動と皇民化政策」

           来週、また台風です。火・水曜日あたりに、今度は台風10号の影響を強く受けそうですね。当初の予想より西よりになってきましたが、列島直撃は免れない進路予想です。来週になると、多くの地域で学校が始まると思うのですが、明日あたりから雨も多く降るでしょうから、少し心配です。   それでは「概説 静岡県史」第156回のテキストを掲載します。 第156回:「朝鮮人による労働運動と皇民化政策」  今回は、「朝鮮人による労働運動と皇民化政策」というテーマでお話します。  1930年(昭和5

          「概説 静岡県史」第156回:「朝鮮人による労働運動と皇民化政策」

          「概説 静岡県史」第155回:「在留朝鮮人とその組織化」

           「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が何事もなく終わった矢先に、台風7号で東海道新幹線が東京-名古屋間で計画運休って、だいぶ早い段階からアナウンスされていました。早いアナウンスだったので、それほど混乱はなかったようですが、これって何かあった時には「東海道新幹線は動かない」ってことを、国民にアピールしているんでしょうか。本心は、リニア新幹線の重要性のアピールってあたりかなぁとも思いますが。  それでは「概説 静岡県史」第155回のテキストを掲載します。 第155回:「

          「概説 静岡県史」第155回:「在留朝鮮人とその組織化」

          「概説 静岡県史」第154回:「戦時下の社会紛争」

           8月8日の日向灘を震源とする地震が、南海トラフの想定域内での地震ということで、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表されたのには、少し驚きましたが、幸いに今のところ大きな変化はありません。「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」は、今回初めて発表されたので、最初は分からないことも多かったのですが、ちょうど週末にもなり、テレビで盛んに解説が行われたので、理解できてきました。この先、変化が起こらないとは限りませんが、いまのところ大丈夫なようなので、その意味では「南海

          「概説 静岡県史」第154回:「戦時下の社会紛争」

          「概説 静岡県史」第153回:「戦場の静岡県民」

           オリンピックが開催されているパリと日本との時差は12時間ですので、ちょうど朝のニュースの時間に試合が行われているのですが、朝、民放をはじめ、NHKまで総合、Eテレともオリンピックってのはどうなんでしょう。どの局でも同じことをやっているのって、テレビ局が複数ある意義がないわけです。まぁ、日本って、そういう国なんですけどね。  オリンピック以外が話題になっているかと思えば、「8月2日の国内株価は大幅な下落は、ブラックマンデー(1987年10月)以来の史上2番目の大きさ」だと騒い

          「概説 静岡県史」第153回:「戦場の静岡県民」

          「概説 静岡県史」第152回:「配給制度下の日常生活」

           パリオリンピックが始まりました。開会式や入場行進は、パリのど真ん中である、セーヌ川を中心のアウステルリッツ橋からサン・ルイ島とシテ島を巡ってイエナ橋、そしてエッフェル塔前のトロカデロ広場で開催されるという、何ともコンパクトかつユニークなものでした。オープニングがジダンが登場する映像から始まるのも画期的でした。でも、あの時間ってテレビを見ていない人はどうしていたんでしょう?セーヌ川の途中にも、いろいろと物議をかもすものがいろいろありましたが、まぁお祭りなんで、多少は目をつぶり

          「概説 静岡県史」第152回:「配給制度下の日常生活」