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五十肩の進捗状況

本業を疎かにしてガジェット愛だの敬愛するアーティスト愛に現を抜かしているとは思われたくないのでたまには身体の事を書いてみようと思う。

早速言い訳になってしまうが、我ながらキャッチ&リリース能力が異常に高いので学んだ事は即現場で試して受講者のレスポンスを見て余り効果が無いと思われたら即リリースしてしまってまた新たな有益情報をキャッチ出来るよう脳の隙間を開ける、という作業を日々猛スピードで行っているので一つ一つ書き記していくと膨大な量になってしまってとてもじゃないが追いつかないし、そもそも有益であると思っていた情報もアップデートされてしまったら無益になったり世の中オールマイティな事なんて何一つ無いので全ての人に等しく適合するメソッドなんて存在しないので書き残す事に意味が無くなってしまうのだ。

そんなこんなでついつい本業については現場で完結させてなるべくオフの時間帯は身体への考察を深々と考えて堂々巡りにならないようにしている。その余ったエネルギーがガジェットや音楽・映画・絵画鑑賞などに向けられる、というカラクリ。

ここまででお分かりになったと思うが、既に身体の不調を改善するためのナイスな情報を書く気はさらさら失せている。でも乗り掛かった船なのでとりあえず最寄りの港まで漕いでいこう。

最初は「ん?なんか無理な動きをしたのか?」と感じていた右肩の痛みが一向に治癒せず明らかに五十肩(全く同じものだが50代以降なのに四十肩と言うのは烏滸がましい通念がまかり通っているのでここでは五十肩と呼ぶ)決定だな…と観念して数週間。経験者の方なら容易に想像出来るように、この怪我が厄介なのは壊滅的に腕が上がらないという重症の方は除いて比較的軽症の人達は日常の些細な動作がキツい、というかチクっとする痛みに全身が強張るのでかなりストレスフルだと言う事。何も出来ないほど激痛なら動かすことをハナから放棄すると思うのだが、なまじっか動けてしまうので不用意に動いては「あっ…」と眉をしかめつつブンブン動いて暫くしてまた「あっ…」を繰り返してしまう。喉元過ぎれば熱さを忘れる、とはよく言ったものだが自分の場合牛の反芻のように喉元を熱いものが上がったり下がったりしている感覚。

オレンジ色で示された筋肉が棘上筋。四十肩(五十肩)の直接的な原因となる筋肉。


以前何人かの経験者(ダンス仲間に限る。運動習慣のない友人達は動かすことを諦めひたすら長期間じっとしていたケースが殆ど)に話を聞いたが、踊る前と後では症状が割と激変し上がらなかった腕もマシになるが一日経つとまた元に戻っていると異口同音に言っていた。

僕の場合もまさにその通り。受講者からは「肩を痛めている人とは到底思えない動きをしてましたよ」と言われるほど普段と変わらず動いてはいるのだが、その状態に持っていくための下準備はいつもの倍掛かるし終わった後のケアも通常時の数倍入念にしておかないと悪化のスピードは恐ろしいほど増す。

とは言っても寧ろ普段よりよく眠れる日が続いていた中で昨晩は肩の痛みで熟睡出来ず起床時は「気をつけ」姿勢以上に腕を上げたくないぐらい固まってしまっていた。これでは仕事にならない、と慌てて秘儀「肋骨ゴリゴリ」を久しぶりにやってみようと思い立つ。

以下は内側からの順番で脇腹に付着している筋群。

床に置いたテニスボールの上に横たわり脇の下から浮遊肋骨の少し上ぐらいまでの広範囲をゴリゴリするという別に秘儀でも何でもない筋膜リリースの一種で、これが肩甲骨周りや腰に不具合を抱えている時には間違いなく痛い。痛い、なんてもんじゃない、インフルエンザの高熱時のような全身の発熱と激痛に酷似した感覚を味わうことになる。終わった後は実にスッキリするのだがやってる最中は地獄。痛いのだからそこだけで辞めれば良いのに即効性があるのが分かっているから気になる他の場所でも引き続き行ってみた。

ニックネームの由来はここを刺激されると痛みに反応して
肘を曲げて背中側に肘を引く雛鳥のような動作になることから。

肩甲骨の外縁に僕だけが「手羽」と呼んでいるピンポイントで痛い場所がありその手羽もやはり激痛。ここはインフルエンザではなく虫歯の末期症状のような頭が割れるような痛み。



数ヶ月前に痛めた股関節はトレーナーの適切なアドバイスによりほぼ完治したかに見えていたが五十肩と前後して不穏な気配を見せ始めていたので念のため同じく横向きでお尻の横にも当ててみる。ここは予想に反してイタ気持ち良い程度。

入念なケアのお陰で今日のレッスンはずっと肩の事を忘れていられるぐらい全く痛みを感じなかった。だからこそ同じような悩みを抱えている方にヒントになればとレッスン最後に秘儀「肋骨ゴリゴリ」を伝授してみた。苦痛に顔を歪めながらゴリゴリされている皆さんを見ながら心の底から嬉しさが込み上げてきた。

そう、僕は真性のドSにしてドMなのである。痛みを知っているからこそ良い意味で非情になれる。冒頭の能力同様これもまた天賦の才能なのである。

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