ブラレイコ

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ブラレイコ

フリーランス|人・キャリア・言葉・美意識の探究|ブラタモリと小沢健二が好き| Instagramでは日常の美しさを愛でています|昔のblog:https://reicoouchi.hatenablog.com

マガジン

  • ブラレイコの本棚

    ブラレイコが読んだ本のなかから、その時々に「グッ」ときたものを感想をそえてご紹介。

  • 自分を解き放つためのヒント

    自分らしく生きるために役に立ちそうなアレコレをまとめたマガジン。 自分のこと・将来のこと・キャリアのことを立ち止まって考えたい、あなたに届きますように。

  • うつくしい瞬間には、名前がある

    日本には脈々と受け継がれてきた「うつくしい言葉」がたくさんある。日々のうつくしい瞬間を、うつくしい言葉と共に愛でる。この素敵な日本文化を未来につないでいけますように。

最近の記事

こんな時代だからこそ、統計で語れない「N=1の好奇心」のチカラを信じたい

上期が終わったこのタイミングで、仕事の振り返りをする機会も多い。 今回は、(珍しく?)お仕事に関わるnoteを書いていく。 大学教育に携わり6年、企業の人材開発支援に携わり5年。 この上期も、現役の大学生には毎月50〜60名くらい向き合う機会と、複数の業界の人事部門と一緒に仕事する機会に恵まれた。 大学と企業の二足の草鞋を履いている訳だが、実は、同じような課題を取り扱うことが多いのだ。 * 例えば、それは「1つの正解や型に収まろうとする思考」 何かの問題にぶち当たっ

    • 本に、知性に、溺れる。 松岡正剛さんに教わった読書の魅力を振り返る

      松岡正剛さんの突然の訃報を受け、かつて溺れた「海」のことを思い出した。 それは、4年前。 松岡さんの著書『日本文化の核心』を初めて読んだ時だった。 時代もジャンルも制限なく、次々と溢れてくる「知性」の波にのまれ、溺れ、先に進むことができなかった。 松岡さんの生み出す「知の海に、完全に溺れた」という感覚。 本の威力というか、広く深く果てしない世界を再認識させられた。 それから数ヶ月後。もう一度同じ本を手にし、溺れながらも何とか読み進めることに成功する。 当時、必死になっ

      • あの日、僕たちは同じ夜空を眺めていた。

        「長岡花火は、エンターテイメントじゃなかった」 これは、二年前にはじめて新潟県長岡市で開催される「長岡花火」を見たときの感想。 長岡花火には、先人たちがつないできた 長岡空襲への「慰霊」 中越地震への「復興」 そして、平和への想いが息づいている。 長岡花火は、エンターテイメントではなく、「祈り」そのものなのだ。 そんな素晴らしい花火を、幸運なことに今年も見に行くことができた。 今年は、中越地震から二十年。 復興祈願をテーマにした「フェニックス」という長岡花火の代名詞

        • ブラレイコの本棚_夏風邪、来たる。家に篭って読みたい本3選

          急な悪寒がやって来たのは、好機にも本屋にいるときだった。 悪寒からの、エンドレスに続く くしゃみ&鼻水。 4月以降、連続的にハードワークが続いていたが、先週になって少し落ち着きを取り戻したタイミング。そういう時に、風邪は忍び寄ってくるものだ。 さて、せっかく本屋にいるわけなので、薬代わりに本を調達。 体調の悪化とは裏腹に、久しぶりにゆっくり本を読めることへのワクワクが止まらない。この夏風邪は、「ゆっくり本をお読みなさい」という神様からのギフトなのかもしれない、なんて考えな

        こんな時代だからこそ、統計で語れない「N=1の好奇心」のチカラを信じたい

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        • ブラレイコの本棚
          14本
        • 自分を解き放つためのヒント
          13本
        • うつくしい瞬間には、名前がある
          8本

        記事

          ブラレイコの本棚_『子どもが面白がる学校を創る』 教育変革を加速させた「情熱の灯火」

          1ヶ月に2回ほど、ライブラリーを併設したコワーキングスペースに篭って「気にになる本に、ひたすら目を通していく日」を設けている。 今回は、今月手にとった本でひときわ印象に残っている一冊をご紹介。 子どもが面白がる学校を創る 平川理恵・広島県教育長の公立校改革_上阪 徹 (著)著者の方も、平川理恵さんのことも存じ上げず、 タイトルに興味をもって、たまたま手に取った一冊。 まずはじめに惹かれたのは、表紙をめくったところに書かれたこの文章。 グサッ。 刺さった。 仕事ってこ

          ブラレイコの本棚_『子どもが面白がる学校を創る』 教育変革を加速させた「情熱の灯火」

          味方がいれば、強くなれる。〜アルビレックス新潟に見るHOMEとAWAYとパフォーマンスの関係性

          2024年のJリーグが開幕。 今年も、全国のスタジアムで熱い戦いが始まった。 ここ数年、Jリーグを観る機会が増えた。先日もアルビレックス新潟の初戦を応援しに佐賀県鳥栖市へ遠征してきたばかり。鳥栖市への移動はハードルが高い!…と思いきや、多くの新潟サポーターが現地に駆けつけていた。 Jリーグの中でも集客力に定評があるアルビレックス新潟(通称アルビ)。今シーズンのサポーターのみなさんも流石である。 アルビのサポーターには、愛を感じる。選手もサポーターも魅力的なクラブだ。 と

          味方がいれば、強くなれる。〜アルビレックス新潟に見るHOMEとAWAYとパフォーマンスの関係性

          繰り返し現れる「富士山」が、引き寄せてくれた古き尊きもの

          思い返せば、十一月ごろから、何かにつけて「富士山」と出くわす。 その勇ましい姿を見るだけでなく ふと手に取った本や、会話や、音楽の中に登場するなど、 視覚・聴覚にやたらと「富士山」が現れてくる。 ことの初めは、十一月二十日に行った日本文化のチャリティイベントにて偶然聞くことになった、能楽 囃子方 大倉流小鼓方の大倉源次郎先生のお話だったと記憶している。 舞いの手本が富士山で、お囃子が風、鼓や太鼓が波の音?! 日本古来の伝統文化であるお能が、自然を手本にしているとは。驚き

          繰り返し現れる「富士山」が、引き寄せてくれた古き尊きもの

          ブラレイコの本棚 秋の夜長に出会った「学び本」3選

          今回のブラレイコの本棚は、9月〜11月に読んだ本の中から「幅広い人への学びになりそうな本」を3冊ご紹介します! 人は変われる: [大人のこころ]のターニングポイント – 高橋 和巳 (著)知人が大量の付箋をつけながら読んでいたのを見て、気になり手に取った一冊。 従来の発達心理学というのは、20歳ごろまでに大きな部分は完成されるというものが多いが、著者である精神科医の高橋先生は、大人になってからも変われる(精神は発達する)と言う。 面白い説明だなと思ったのは、臨死体験をし

          ブラレイコの本棚 秋の夜長に出会った「学び本」3選

          日本の動物画の魅力を解く(後編)〜進化を支えた、二つの心〜

          「日本画 × 動物モチーフ」の組み合わせが大好きな素人が、動物画のルーツをひたすら探る旅。後編となるnoteへようこそ! 前編は、縄文時代の動物画からはじまり、大きな転換点となるであろう「涅槃図」について学んだ。 後編は、鎌倉時代〜江戸時代の独立した動物を作品とした絵図に注目し、日本における動物画の進化の特徴を探っていく! 写実から独創へ! 進化する動物画の表現技法鎌倉時代にになると、動物を独立した主題として描く作品があらわれる。こちらは、牛車をひく名牛「駿牛(すんぎゅ

          日本の動物画の魅力を解く(後編)〜進化を支えた、二つの心〜

          日本の動物画の魅力を解く(前編)〜涅槃図に観る動物表現〜

          日本画 × 動物モチーフの組み合わせが無性に好きだ。 日本美術における動物画の歴史は、これまで見かける機会はあったのだが、ガッツリと調べたことがなかったので、一度自分なりに整理してみようと思う。 昨今、伊藤若冲や長沢芦雪ブームもあり、日本美術における「動物」への注目はますます高まってきている。そんな今だからこそ、動物画のルーツを探りたい。 動物画の歴史を探れ!最も古い動物画は、縄文時代前後の壁に描かれた青森県の長谷沢岩壁の鹿、秋田県矢島町で発見された鮭石らしい。 古墳

          日本の動物画の魅力を解く(前編)〜涅槃図に観る動物表現〜

          現代人の感性を育む、手帳『和暦日々是好日』のある暮らし

          手帳を買った。 同じものを3冊買った。 その手帳の名前は「和暦日々是好日(われき にちにちこれこうじつ)」。 迎え入れるのは、今回で8回目だ。 2017年からの7年間は、自分用に1冊購入して愛用してきた。 しかし、2024年版は「この手帳を ”誰か” にも贈りたい!」という衝動に駆られ、無計画に3冊購入。 手帳を贈るって、なかなか無いですよね。 だけど、この手帳ならきっと素敵なギフトになるだろうと思った。 それくらい特別なものだから。 一体何が特別なのか。 この手

          現代人の感性を育む、手帳『和暦日々是好日』のある暮らし

          心配性のあなたへ:「心配」って、「心配り」から生まれたんだってさ

          人事系の文献を読んでいた時、そのタイトルに頭が「?」になった。 ん? どゆこと? と思って、 改めて読み直してみると、違った。 「心配り」を「心配」と誤読していたようだ。 ところで、 いままで気に留めなかったけど 「心配」と「心配り」って、一文字違いなんですね。 調べてみると、「心配」は江戸時代に「心配り」の和製漢語として使われはじめたらしい。 へ〜!「心配」は、「心配り」から派生した言葉だったのか。 「心配り」を辞書で調べてみる。 「心配」も辞書で調べてみる

          心配性のあなたへ:「心配」って、「心配り」から生まれたんだってさ

          「飽きる」の本来の意味を知ったので、三日坊主を卒業します

          桃栗三年 柿八年、と言われますが、 柿の種を蒔いて実がなるまでは、リアルに六~七年くらいかかるらしい。 諺は、ほぼほぼ正しかった!と、言えますね(よかった)。 秋といえば、収穫の季節ですが、 この「あき」という言葉には、もともと「充足する」という意味があると言う。 ちなみに、「あき」を平仮名で書いたのには意図がある。 日本語は、漢字と平仮名で成り立っているが、漢字はもともと中国からやって来たものなので、漢字で日本語を表現したときには本来(古来)の日本語の意味とズレが生

          「飽きる」の本来の意味を知ったので、三日坊主を卒業します

          「優しさ」を辿ったら、1300年の時を超えて藤井風と山上憶良が繋がった。

          優しさとは、何か。 以前、哲学の講義を受けているときにこのテーマについて2ヶ月考えたことがあった。当時のノートを開くと、定義をすることに苦しんでいる様子がわかる。 ノートに並んだキーワードが、こちら。 結局、言葉ではうまく説明ができなかった。 しかし、体感として「優しさ」を理解しているつもりではある。 これまで触れてきた「優しさ」に大きいも小さいもなくて、 どれも「有難い」「嬉しい」ものだとは思うものの、 人生の中で印象に残っている「優しさ」というのは、「有難い」以

          「優しさ」を辿ったら、1300年の時を超えて藤井風と山上憶良が繋がった。

          アートが日常に溶け込むとき

          りんごを見て、セザンヌを思い出す。 大人になってからアートに興味を持ち、西洋美術を学びはじめて1年。 ついに、スーパーで目に入ったりんごを見て、セザンヌが描いた『リンゴとオレンジのある静物画』を思い出すまでになった。 といっても、全っ然詳しくはありません。 でも、夕飯の買い出し中に「セザンヌ」のことを思い出せる大人になれたことは、我ながらちょっと嬉しい変化ではある。 この1年は、「ArtLOVER」というオンラインサロンに加入し、毎月1回の西洋美術講座を受けている。

          アートが日常に溶け込むとき

          「コーンスープ」という人生の走馬灯

          「明日人生が終わるとしたら、最後に何を食べますか?」この質問の真意は という事なんじゃないかな、と思うのだ。 最後の晩餐においては、食べ物自体よりも、食べたときに感じる「感情」の方がむしろ大切なのではないか、と。 * これは、35年以上も前の話。 福島駅近くにあるホテルの最上階に、洋食レストランがある。この場所は、わたしたち家族がちょっと贅沢な気分のときに訪れる特別なレストランだ。 3姉妹の末っ子のわたしは、とにかく食が細く、小学校低学年くらいまでは一人前の料理(

          「コーンスープ」という人生の走馬灯