短く話す技術
ーー内容はさておき、「長い時間話す」は凄くリスキーなことで、ハイレベルなことなんですよね。
人生は物語。
どうも横山黎です。
作家、木の家ゲストハウス水戸マネージャー、イベンターとして活動したりしています。
今回は「短く話す技術」というテーマで話していこうと思います。
🏨「面白い決算報告会」に参加
昨日、「面白い決算報告会」というイベントに参加してきました。決算報告会を楽しく面白くやろうという内容です。
僕は今、木の家ゲストハウスのマネージャーをしています。水戸にある8棟ある宿泊施設を管理運営しているんです。木の家ゲストハウスのオーナーが登壇していることもあり、僕は仕事を別のスタッフに預けて東京へ行くことにしました。
会場は東京綾瀬駅の近くにある「あやセンターぐるぐる」っていう場所。以前、ここで開催された読書会に参加したことがあって、それ以来の来訪です。
▼あやセンターぐるぐるの読書会
仕事が長引いたので30分くらい遅れて到着したんですが、一応全員分の報告を聴くことができました。
僕はビブリオバトルの全国大会に出場したり、自分で「BOOK TALK LIVE」というトークイベントを主催したり、大学で授業したり、なんだかんだ「話す」ことを続けているんです。関心がある分野だし、少なからず自分なりに「話し方」「伝え方」に関する知見も貯めてきたので、今回のイベントはそういう視点でもみつめていました。
いろいろ思うことはあったんですが、今回は「短く話す技術」というテーマに絞っていこうと思います。
🏨「時間を取る」という罪
こんなことを話題にするくらいだから、ぶっちゃけた話、報告が長い話者がいたんです。一応決められていた目安の時間制限が5〜10分だったんですが、30分以上話してる人がいたんです。
内容はさておき、「長い時間話す」は凄くリスキーなことで、ハイレベルなことなんですよね。
現代人にとって、「時間」は「お金」と同じくらい大切なもので、「長い時間を取られる」はストレスを生みます。だからこそ、映画館にいかず家で映画を観るし、動画を倍速再生で観るし、お金を払ってまでも高速道路を利用したくなる。
長い時間を取られたとしても、それでも時間をかけてよかったな、お金を払う価値があったなと思うほど内容が充実していたら良いのだけれども、なかなかそんな内容のものをつくることはできません。
しかも、今回のイベントに関していえば、5分〜10分の制限時間の目安が設けられていて、それに加えて、全部で4人の方が登壇されていたんです。進行の兼ね合いもあるし、人によっては登壇者と初めましての人がいるわけで、信頼関係が築かれていない状況で長い時間を取るのはあまりにも危険だと考えるわけです。
つまり、今の時代に何かを伝える場で多く求められるのは、「短く話す技術」であるといえます。
🏨短く話す技術
ちなみに、昨日の報告会でいちばん面白かったなと思ったのは、身内贔屓でも何でもなくて、うちのオーナーでした。
ゲストハウスオープン時の所持金が187円だったというエピソードトークもフックとしては申し分なかったし、その翌日に予約が入ったので10000円に増えたという流れも盛り上がりました。で、ゴールデンウィークで50万円くらい溜まって、それをそのまま別館の立ち上げ費用につぎ込んでお金がまたなくなって……みたいなことをずっと繰り返してきたのです(笑)
今はそんなことはなく、僕をはじめスタッフを雇えるほど売り上げは立ったし、今年は売上2億を目指してさらに全国展開を目指していく夢を語ってくれました。
内容は夢で溢れていましたが、プレゼン自体はテンポ良くて、スライドもポンポン次に進むので、見ていて飽きませんでした。笑いあり、驚きあり、夢ありのステキなプレゼンだったのですが、これが時間が長く冗長に感じてしまったなら、満足度も下がっていたのかなと思います。
伝えたいメッセージはひとつに絞る。
それを分かりやすく、短く伝える。
そんな「短く話す技術」が今の時代には求められていると思うのです。
冒頭で触れたように僕はビブリオバトルの公式戦に参加してきて、5分間で本の魅力を紹介する訓練を散々してきたので、人よりも「短く話す技術」は備わっているのかなと思います。
当初は「今は短く話せる方がいいに違いない!」なんて考えは毛頭なかったけれど、結果的にすごく必要な訓練をしてきたんだなと振り返っています。
ちなみに、「BOOK TALK LIVE」や僕が登壇した大学の授業は尺が長いんです。前者はだいたい1時間くらいかけているし、大学の授業はそれ以上に長かったりします。
「短く話す技術」が大事といいつつ、こういうことにも注力するのは、長い時間のプレゼンやトークを魅力的にするにはどうすればいいのか挑戦したいという気持ちがあるからです。だから、めっちゃ準備するし、どうすれば聴き手の心が動くんだろうなとひたすらに考えています。
「BOOK TALK LIVE」も大学の授業も、悪くない反応をいただいているので、最低限の満足度を担保できているのかなあと希望を寄せています。
話をまとめると、自分対お客さんのトークする機会ではできる限り短く話す技術が求められていて、無駄にお客さんの時間を奪うことをせず、満足度を高められるように中身を設計した方がいいよね、という話でした。最後まで読んでくださりありがとうございました。
20250126 横山黎