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腰痛の原因って本当に「わからない」だけ?〜見落とされがちな体の異常とストレスの関係〜

こんにちは。今回は、多くの人が悩む「腰痛」の中でも、特に原因がはっきりしない「非特異的腰痛」に注目したお話をします。「なんだか腰が痛いけど、原因がわからない」と言われた経験がある方も多いのではないでしょうか?実は、その裏には体や心の見えない部分が関係している可能性があるんです。



そもそも「非特異的腰痛」って?


腰痛には、レントゲンやMRIで原因がはっきりするもの(骨折やヘルニアなど)と、そうでないものがあります。この“原因が特定できない”タイプが「非特異的腰痛」で、腰痛全体の約8割を占めると言われています。

例えば、「朝起きたら突然痛い」「特に重いものを持ったわけでもないのに痛む」など、身に覚えがないけど痛いと感じること、ありませんか?これがまさに非特異的腰痛の特徴です。

でも、この痛みを「原因不明」と片付けるのは少し早いかもしれません。最近の研究では、体の異常な動きやストレス、さらには自律神経の乱れが関係しているかもしれないことがわかってきました。


研究で何がわかったの?


今回紹介する研究では、非特異的腰痛に悩む4人の患者さんと、健康な4人のボランティアを対象に、以下のことを調べました。
1. 脊柱操作(簡単に言うと腰を押す治療)でどんな変化が起きるか
2. 自律神経の状態を測定し、体がどう反応するか
3. 痛みが減ったのか、それとも増えたのか


この結果、患者さんの中でも、心理的なストレスや社会的なプレッシャーが強い方ほど、体の反応が変わることがわかったんです。



自律神経ってなに?


少し専門的になりますが、「自律神経」は体をコントロールしている重要な仕組みで、交感神経(活動モード)と副交感神経(リラックスモード)の2つがあります。このバランスが乱れると、痛みが強くなったり、逆に弱まったりすることがあります。

例えば、ストレスが多いと交感神経が優位になりやすく、体が「緊張状態」になります。この状態では、腰痛が治りにくくなることがあるのです。

実際の結果はどうだったの?

研究から以下のことがわかりました。
1. 健康な人の場合
• 自律神経の反応が人によって異なる(交感神経が増えたり減ったり)。
• 痛みがないため、大きな変化は見られませんでした。

2. 非特異的腰痛の患者さんの場合
• 全員の交感神経が活発化(ストレス反応が強い)。
• 痛みの変化は患者さんの「心理的なリスク」によって異なった。

リスク別の変化
• 低リスク群(ストレスが少ない人)
治療後に痛みが減少しました。「治療の効果がしっかり出た」状態です。

• 高リスク群(ストレスが多い人)
逆に痛みが増加しました。この方の場合、脊柱操作によって痛みが広がる結果に。「ストレスによる影響」で体が過敏に反応している可能性が考えられます。



身近な例で考えてみると…


例えば、試験前に緊張してお腹が痛くなった経験はありませんか?この時の痛みも、自律神経の影響を受けています。同じように、腰痛もストレスや心の状態が大きく関係している可能性があります。腰が痛い原因が、必ずしも「重い荷物を持ったから」ではない、というのは面白いですよね。

どうすればいいの?

今回の研究から、「腰痛治療には心や環境を考慮することが大切」ということがわかりました。以下のようなポイントが参考になります。

心と体のバランスを整えるために
1. ストレスを減らす
簡単な深呼吸やリラックスできる時間を作るだけでも効果があります。

2. 日常の動きを見直す
長時間の座りっぱなしや無理な姿勢を避けること。腰への負担を軽減しましょう。

3. 専門家に相談する
痛みが続く場合は、理学療法士や医師に相談するのがおすすめです。


おわりに


腰痛は体だけの問題ではなく、心や生活環境とも深くつながっています。だからこそ、痛みを抱えている方には「自分を責めずに、少しずつケアしていきましょう」と伝えたいです。

今回の記事が、腰痛に悩む方やそのサポートをしている方のヒントになれば嬉しいです。「心と体、どちらも大事に」という視点で、ぜひ日々のケアに役立ててくださいね。
最後まで読んでくれたあなたが大好きです🥰
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