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『トロイ』はブラピ筋肉美の歴史映画|ネットのレビューはパリス王子の悪口大会

ブラピの「ジョーブラックによろしく」駄作イメージを払拭するため、期待できそうな、『トロイ』を鑑賞。「ジョーブラックによろしく」3時間に対して、3時間弱の『トロイ』。
時々テレビでもやっていますが、きちんと見たことなかったんですよね。

ギリシャ神話のトロイ戦争を題材にした歴史エンターテイメント映画として、見応えは十分ありました!
※ネタバレありです。

『トロイ』を鑑賞する時の7つのポイント

『トロイ』鑑賞時の7つのポイント

【1】ブラピをはじめとする戦士たちの筋肉美
【2】オーランドブルーム演じるパリス王子へツッコミ
【3】戦闘シーンなどの壮大なVFX
【4】ギリシャ神話の文化や風習
【5】オデュッセイア考案「トロイの木馬」戦術
【6】ブラピの悲恋、王子の色恋沙汰で滅ぶトロイ
【7】両国に出てくる強烈キャラクター達


見どころ

歴史スペクタクル映画としての豪華なセット、豪華な俳優陣に筋肉美、分かりやすいストーリーに分かりやすいキャラクター、派手な展開あり。
映画とは、こうでなくっちゃ!というお金をかけたエンタメ性は抜群でした。

【1】ブラッドピット達、戦士の筋肉美

筋肉美が拝める、イケメン俳優戦士をご紹介。
若かりし頃のチャームポイントである輝くブラピスマイルは少なめですが、ブラピのこの役は、とっても魅力的でした!
(間違いなく『ジョーブラックをよろしく』より上です。)

ブラッド・ピット:アキレウス役
ブラッド・ピットの鍛え上げられた筋肉美は、確実に見た方がいいです。
俳優として成熟した40歳のブラッド・ピットは、最強の戦士らしい風格が漂っていて、この頃には確固たるスターの地位を築いたと思います!

アキレウス役は、常に怒りと不満に満ちており、ギリシャ王アガメムノンに反発しながら、トロイ側の王子ヘクトルや王プリアモス、姫ブリセイスとの出会いで心を動かされていきます。

いまいちブリセイスのどこに惚れたのか、よく分かりませんでしたが、彼女に話す「神々は人間を妬んでいる〜」のセリフは深くて良かったです!

エリック・バナ:ヘクトル役
登場人物の中で、一番まともな役。筋肉隆々で、優しくかっこいい、
誠実で有能なトロイの皇太子(兄王子)です。
トロイを守り、妻と子どもを愛し、愚かな弟を守ろうとします。
エリック・バナは、『ブーリン家の姉妹』で、ヘンリー8世を演じていますね。

ショーン・ビーン:オデュッセウス役
アキレウスの理解者、木馬戦術を提唱した人です。
この俳優も、オーランドブルームと同じく『ロード・オブ・ザ・リング』に出ていらっしゃった。
渋くてかっこいいです。浅野忠信に似ていて、私は好きです!

ギャレット・ヘドランド:アキレウスのいとこのパトロクロス役
いかにも自ら死んでいきそうな、死のフラグ、プンプンの愛らしい若者。

彼は、国のために闘わないアキレウスに代わり、彼の鎧を着てヘクトルと闘います。
可哀想なのは被害者のヘクトル。アキレウスと闘ったつもりなのに、この少年を殺してしまった罪悪感でいっぱいに。
しかも、仇を打ちにきたアキレウスに討たれてしまうという。

ボブのてっぺんの髪を三つ編みしていて、小学生女子のような髪型も可愛らしいです。

ヴィンセント・リーガン:アキレウスの右腕エウドロス
濃い顔に青い目が印象的なエウドロス。
歴史スペクタクル映画『300』にも出てくるので、ご注目。

【2】オーランドブルーム演じるパリス王子へのツッコミ
鑑賞後は、ネットに溢れる罵詈雑言を楽しむ

オーランド・ブルーム:パリス
面白いほど残念すぎる、トロイのヘッポコ弟王子。
何度「パリース!」「お前が言うな!」と叫んだことか。

「クズ」「カス」「ヤバい奴」…「トロイ パリス」で検索すると、色々出てきて笑えます。
クズでも兄が許しちゃうということで、可愛い顔のオーリーになったんでしょうね。

しかし、『トロイ』のレビューで一番盛り上がっているのは、実はパリスへの罵詈雑言なんです。
だからオーランド・ブルームは、実はこの作品にすごく貢献しているんです。確実にファンを減らしていますけど。
美しい犠牲の精神ですね!

ストーリーは、パリスがスパルタ王メネラオスの嫁を寝取り、兄にも黙って連れ帰ることで戦争が勃発。
ギリシャが攻め込んできて、トロイは滅びの危機に。
女をかけて決闘を申し込んでおきながら、命惜しさに兄の足にしがみつくパリス。兄はとどめを刺そうとするメネラオスを仕方なく刺して、国同士の戦争に発展します。

最後は「ロード・オブ・ザ・リング」のレゴラスを彷彿とする弓の名手振りを披露するが、みんなのヘタレイメージを挽回できるわけではない。

父ちゃんも兄ちゃんも自分のせいで死んでるのに、ちゃっかり脱出するし、いとこのブリセイスが止めてるのに、アキレウスも射るし、どっちの国側からも憎まれる羽目に。
※「アキレス腱」の名前の由来のシーンも、注目しましょう。

最強の戦士ブラピが、最後はヘタレ王子にやられる皮肉ったら…。

知名度抜群なのに、いまいちスターになりきれないオーリーでしたが、私はそんな役を引き受けて演じ切った彼を逆に見直しました。

【3】戦闘シーンなどの壮大なVFX、アクションシーン

現在の歴史スペクタクル映画として、壮大なVFG(ビジュアルエフェクツ)も魅力の1つです。
ギリシャの丘の神殿風景、ギリシャ連合軍の大艦隊、大軍同士がぶつかる戦闘シーンも、映画じゃなきゃ見れないスケール感です。

ブラピ演じる最強の戦士アキレウスやトロイ王子ヘクトルの闘いぶりも、見応えたっぷりです。
戦闘シーンも無駄に長くなく、陣形や弓矢など当時の戦法も興味深く、長すぎずちょうどいい感じでした!

【4】ギリシャ神話の文化や風習、美術を楽しむ

色石や金属を使った装飾品、美術品、武具、武器の美しさ。
見事な彫刻の神殿に、地中海や砂浜に映える白や藍色の衣装。
死者を弔う時の目の上に乗せるコイン。
『トロイ』は、世界最古の歴史叙事詩ホメロスの「イリアス」「オデュッセイア」をモチーフにしているので、実際とは異なるとは思いますが、映画ならではの非日常を味わえますよ。

【5】オデュッセイアの「トロイの木馬」戦術
急に出てきた木馬

あの有名な「トロイの木馬」ですが。
何の策略を話すシーンもなく、唐突に出てきましたね。
木馬からは、オッデュッセウスとともにブラピも出てきて、驚きました。
トロイ王は、神の贈り物だとかいって、木馬を城の中に入れちゃうんですね。ヤバっ。
この時ばかりは、パリスの「焼き払いましょう」が正解でした!

【6】アキレウスとブリセウスの悲恋
三者三様の恋愛、王子の色恋沙汰で滅ぶトロイ

恋愛要素が強めなので、そこが歴史映画を求めている人には、違和感があるポイントかもしれない。

作品のテーマも、敵国同士となった戦士と姫の悲恋物語ですかね。
セクシーなブラピが見れるのは、恋愛要素があるからとも言える。
ちらっとしか出てきませんが、裸の時のブラピのお尻にかけての筋肉が美しいです。

しかし、トロイの民衆にしてみれば、たまったもんじゃない。
パリスとヘレンのバカップルのせいで、人がどんどん死んでいき、トロイが滅びます。まともなのは、ヘクトルとヘクトル妻だけですね。

ブラピの恋相手:ブリセイス(ローズ・バーン)
黒髪クルクルのトロイの姫(巫女)で、ヘクトルとパリスのいとこ。
ギリシャ軍に捕まり痛ぶられそうになるのを、アキレウスが助ける。
結局アキレウスの女になるが、ヘクトルの遺体をもらいにきたトロイ王とともに帰る。
アキレウスは、トロイ陥落時にブリセイスを連れ出そうとして、パリスに「アキレス腱」を射られる。

オーランドブルームの恋相手:ヘレン(ダイアン・クルーガー)
ブロンドの美人。
メラネオスの妻で、パリスと駆け落ちしてトロイにやってくる。
後先を考えずに行動しちゃう。
時折パリスを子ども扱いするが、お前もな、という感じ。

【7】他にも出てくる、両国の注目キャラクター

他にも出てくる、強烈なキャラクター達も見どころあり。
どちらの国にもいるんですね。
一見アガメムノン率いるギリシャ軍が悪の軍団で、アキレウスはその中の言うことを聞かない戦士。
トロイ側は、勇敢で理性的な兄王子がいるのに、アホすぎる弟の色恋沙汰に巻き込まれて自滅。

ギリシャ神話の神々や登場人物を知っていると、何倍も面白いと思います。

アガメムノン王
スパルタ王メネラオスの兄で、ギリシャの統一を目指している王。
いかにも傲慢で、悪どい権力者という感じで良かった。
観客も、最後にブリセイスに刺されてスッキリできる。

トロイ王プリアモス
『アラビアのロレンス』のピーター・オトゥール

トロイ王プリアモス役の俳優は、「アラビアのロレンス」のロレンス(ピーター・オトゥール)と知って、びっくり。
そりゃ存在感ある。ありがたみがある!

CGなし時代の壮大な歴史スペクタクルと言えば、『ベンハー(1959年)』と双璧をなす『アラビアのロレンス(1962年)』。学校の歴史の時間で一部を見せてもらったのをきっかけに、レンタルビデオ店で借りてきて、こんな凄い映画があるんだと感動したっけ。

まとめ

ここまでお読みくださり、ありがとうございます!
共感していただけたら嬉しいです。

《過去のブラッドピット作品のレビューはこちら》
▶︎駄作疑惑/おかしな邦題『ジョー・ブラックをよろしく』
▶︎似すぎの2人!ブラピ&レッドフォード映画「スパイ・ゲーム」

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