こっそりと泣きたい夜に。【なんのはなしですか的短編小説】
#なんのはなしですか 的短編小説です。
他にもストーリーを
いくつかご用意しておりますが、
本作一話だけでも、お楽しみいただけます。
終わりも、まだ見えていませんが、
ゆるゆるふわふわと、創作しております。
「これは、なんのはなしですか」と
楽しんでいただけたら幸いです。
▼ストーリーを収容している不思議なマガジン▼
それでは、本編へどうぞ。
ここは、路地裏にひっそりと佇んできる喫茶店。
『🍀nanohana Cafe🍀』
店員は、私ひとり。
最近、黒猫が仲間入りをした。
とある女性の旅立ちを見送ってから、早いもので1ヶ月が経過した。
たまに気まぐれに寄り添ってくるくせに、急に人見知りを発動させる黒猫との生活は、少しずつ慣れてきたのかなと思えるようにもなってきた。
この黒猫とのきっかけを作った管理会社社長は、最近姿を見せにきてくれてない。
元気にやってくれているといいのだが。
喫茶店は、毎日のように開けてはいるものの、客入りはまばらで、ひとりとして来ない日もある。
たまに、迷い込んで入ってきてくれる客もいるが、再来店に繋がらないところを見ると、何かが足りないのだろう。
せっかく仕入れたコーヒー豆も使われないまましまっておくのはもったいないと思い、自分で飲むばかりだった。
あまりにひとりの時間が長くなってくると、この先にどんな出会いが待っているのかという楽観的な展望を考えることはできなくなりつつあった。
どちらかといえば、眠りにつくときに、先の未来を不安に思い、ふと流れ落ちる水滴で、枕を濡らすことが多かったかもしれない。
こっそりと泣きたい夜は、誰にも知られずにひとりでいたいものではないだろうか。
だとしたら、そんな時にそっと寄り添えるものは、人ではないのかもしれない。
私がそんなに懐深い人だとは自覚していないが、空間だけでも作りたい。
作ったとしても、誰かに気付いてもらえなくては、なんの意味もないが。。。
具体的に、何をどうすればいいかは、未だにわかっていない。
このままひっそりとやっていても、まあ悪いわけではないのだが、私の中でもしっくりきていないから、何かが違うのかもしれない。
少なくとも今わかっていることがある。
これまで流した涙が決して無駄ではないということと、とにかく続けていくのみということだ。
店の入口から出て、夜風を浴びながら、外を眺めていると、黒猫が寄ってきた。
『君は、ひとの気持ちがわかるのかい?』
当然のように、黒猫からは返事はない。
ただ、そこにいてくれるだけだった。
◎
最後までお読みくださり、
ありがとうございました!
ここまでお読みいただいたあなたに、
幸せが訪れますように🍀
*--*--*--*--*--*--*--*--*
本作で、さりげなく喫茶店の名前を公開しました。
もう変えません。これで行きます!
なんのはなしですか課長が
喫茶店の店主だとしたら、
おもしろい人や出来事が
たくさん集まってきそうですね🤭
普段は、創作ではなく
特段変わったことのない日常のできごとや
推し(スタバやディズニー)のことを
書いていたりします。
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