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#90 なんだかんだ手書きが好き

先日、渋谷の『MOTHER2のひみつ』展に行ったときのこと。
大好きなキャラクター達のフィギュアに魅了される一方で、イラストやストーリー原稿の展示もされていた。

MOTHER2の主人公、ネスのスケッチ
鉛筆(?)で書かれているからだろうか、なんだかほっこりする

あいにく、ストーリー原稿については撮影ができなかったので写真はないのだけれど、一つ一つの文字に温かみを感じるものがあった。
その温かみの理由は何なのか……。

そうか、全て手書きだからだ。

パソコンやスマホが普及した昨今、手で文字を書くという時間が少なくなってしまった人も多いのではないだろうか。
かくいう僕も、学生時代と比べればめっきり少なくはなった。

けれど、noteを始めてから、手書きをする機会が増えたように思う。
その理由は、手書きの方が創造力が膨らむ気がするからだ。

手書きは文章作成能力に貢献する

京都大学の研究によると、手書きで漢字を覚えることによって文章作成能力向上にも貢献していることが明らかになっている。
そして、研究者のコメントにはこう書かれている。

手書きからデジタルライティング(タイピング、フリック入力など)への転換は、人間の心や脳に少なからず影響を及ぼすと考えられ、
(中略)
この研究では、漢字の手書き習得が文章力の発達に独自の貢献をするという科学的証拠を提供し、手書きができなくなることが言語・認知能力に広く影響を及ぼす可能性を示しました。

漢字の手書きは文章力の発達に独自の貢献をする―読み書き発達の二重経路モデルの提唱―|京都大学より一部抜粋

日々、文章を書く我々noterにとって、大きな研究結果ではないだろうか。
文章を書くにあたり、文章力を向上させたいと思っている人も多いと思う。
かくいう僕も同じで、読みやすい文章を提供したいと日々思っている。

それを叶える鍵の一つこそが、手で文字を書く習慣をつけること。
というのが、この研究結果から言えそうである。

手書きがnote執筆の助けになる

実際、僕もnoteを始めてから手で書く時間が増えた。
アイデアが浮かんだとき、なかなか執筆が進まないときに手で書くことに頼るからである。
具体的に僕が行っていることは二つである。

1、机上にメモパッドを置くことで常にアイデアを保管

約2か月前のメモ
一番下には「トトロの森で写真を撮って記事にする」の文字
暑くて実施していません

人間の頭は不思議なもので、いつ何時アイデアが浮かぶかわからない。
そこで手書きのメモパッドを用意しておけば、常にそれを書き留めることができるので、重宝している。
スマホのメモも使うことはあるけれど、ロックを解除したり、通知があったりとアイデアを書き留めるまでにクッションが多いのが欠点だ。
手書きの方が、すぐにアイデアを保管できる。

#18 社会の「型」にはまれない
#21 「普通」ってなんぞ?
#28 いってらっしゃい 気をつけて

上は小さなメモパッドからnoteという大舞台へ羽ばたいていった記事。
そう考えると、どことなく感慨深くなる。

2.書けないときはまず「ノート」へ殴り書く

PCの前ではどうにもこうにも書けないときでも、手書きになると案外書けるときがある。
なので、「noteノート」というものを作った。

100均で買ったノート
これが、note記事作成にも役に立つ
昨日あげた「#89 辛い仕事はきっと糧になる」の原型
まさしく殴り書き。字が激しく踊りまくっている

不思議なことに、キーボードの上では動こうとしなかった手が、紙のノートの上だと、自然と動いていくことが多い。
手書きの方が、頭が活性化されているのかもしれないなと思い、調べてみたのだが、やはりそういう研究結果もあった。

ノルウェー科学技術大学(NTNU)の研究チームが学童12名と20代の若者12名を対象に脳の電気的活動を追跡・記録したところ、いずれも脳活動は「キーボードでタイピングしているとき」より、「手書きしているとき」のほうが活発であった

STUDY HACKERの記事より引用|https://studyhacker.net/handwritten-significance

もし、noteを書くにあたり、なかなか書けずに迷ったとき。
一度、自分の頭の中にある言葉を、手書きでアウトプットするのも手だ。
自分が思っている以上に、文章が生まれてくるかもしれない。

手で書くことも大切にしていきたい

本当は #デジタルで変わったこと というタグに沿って、何らかの記事を書こうと思っていた。
しかし、デジタルのことを考えれば考えるほど、アナログのよさに気づき、結果的にこういう記事になってしまった。

この記事は、決してデジタルに反対しているわけではない。
間違いなく手書きよりもスマホやPCの方が早く記事を書き上げられる。
さらに、修正も文字を跡形もなく消せるから、完成形はとても綺麗だ。
ごくごく当たり前なことかもしれないが、手書きの時代からしてみれば、それって凄いことなんじゃないかと思う。

それでも今回の記事を書くにあたり、手書きの凄さも思い知らされた。

なんだか手書きの方が文章が出てくる……。
手で書いているときのほうが創造力が膨らむ……。

そう思っていたが、やはりそういった効果があったようだ。
PCやスマホで気軽に文章を作れるようになったけれど、
僕はなんだかんだで手書きで文章を作るのも好きだ。

文章を作るのにさまざまな手段がある。
そんな現代は、とても恵まれているなと心から思う。
その中でも僕は、これからも手書きで書くことを大切にしていきたい。

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立竹落花
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