旅気分を上げてくれる。東南アジアの風を感じる小説5選
とにかく東南アジアに行った気分に浸りたいけど、
YouTubeで旅動画を見てもなんだか物足りない....
もっと没入感を味わいたい、そんなときありますよね
活字からでしか得られない東南アジアの空気や熱を欲してるときありませんか。
そんな時におすすめな脳内東南アジアトリップができる本を5選してみました。5選では収まっていなさそうですけど…
深夜特急 沢木耕太郎
まさに旅への没入感覚が味わえる、全バックパッカーのバイブルと言っても過言ではない、言わずもがなの名作。地図や人づての情報のみを頼りに進む旅路には、旅の楽しさや自由さが体現されている。情報が溢れ返り、秘境や穴場と呼ばれる場所も簡単にYouTubeやGoogleマップでアクセスできてしまう現代では、実現不可能な旅。だから永遠に憧れるし、この本でしか味わえない空気があるんだよな。
ベトナムを縦断したこちらもおすすめ。深夜特急時代とは異なる旅のスタイルをかましているが、深夜特急が好きな人には刺さる作品。
路 吉田修一
読み終わった後に、人と人とのつながりってこんなに温かくて尊いんだという感動で胸が温かくなる。そして、その詳細な描写から、ああ、また台湾に行きたいと恋しくなる。物語の中では淡水や台湾の東側のコアな土地や、台湾の生活の隅々を表現している。それはそのはず、著者はめちゃくちゃ台湾ラバーだから。私は著者の作品はほぼすべて拝読している吉田修一ラバーなのだけど、路が一番好きかもしれない。
著者のエッセイも本当に好き。特にANAの機内誌「翼の大国」に連載されていたこの2冊は旅気分を上げてくれる大好きな作品。
サヨナライツカ 辻仁成
男性が描いたオ〇ニー小説。って評してるレビューを見て笑ってしまった。確かに、は?てところはあるけれども、バンコクの描写は眩しくて、文章も美しい。バンコクでのリッチライフを送ってみたい人生だったな。異国で一瞬にして盛り上がった恋は、何十年後にふと思い出したりするんでしょう。叶わなかった恋愛ほど美化されるのはなぜでしょう。
とりあえず、マンダリンオリエンタルで宿泊とまでは望まないから、モーニングだけでもいいから食べてみたい。
未必のマクベス 早瀬耕
2017年に初めて手に取ってから、何度も読み返している私の人生の1冊。この本が紹介したいがためにこの記事があるくらい。とにかく読んでみてほしい。書き出しが秀逸で、読むたびにぐっと引き込まれる。知的でクールな文章ながら、壮大でみるみるうちに展開していく物語に一気に引きこまれる。
ああ、こんなに愛している本なのに、なんて説明が難しいんだ。とにかく食えそうで食えない主人公が最高なのよ。
共感してくださる方、キューバリブレを飲みながら雲吞麺を啜りに行きましょう。
タックスヘイヴン 橘玲
先月のタイ旅行ではこちらを持参。金融小説だから専門的な用語も出てきてゆっくり時間をかけて読んだけど、飽きない文章で読了した。こちらも食えない主人公がなんともいい味。アウトローの雰囲気もありつつ、立ち回りのスマートさに魅了された。著者のマネーロンダリングも読んでみたい。
さて、いかがだったでしょうか。王道にして至高と思います。
すでに5選にできていないのですが、アジアを舞台にした作品だと、以下もおすすめなのでリンク貼っておきます。
物語の好みは別れると思いますが、どれも現地の温度や風や匂いが感じられる素敵な作品です!
一つでも刺さるものがあれば嬉しいし、好きな本の紹介って性癖を公開するくらい恥ずかしいので、こちらばかりはスキください。
タイ旅行の記事はこちら