vol.5 【介護採用】これがなければ泥沼!採用計画は設計図
いつもお読み頂きありがとうございます。前回は【vol.4 ハッキリしてる?事業モデルの明確化】をご紹介しました。事業モデルをしっかり伝えることのできない採用担当では、ミスマッチ必須です。どうやって求職者さんと向き合うのでしょうか?自社の魅力を発信できるようになりましょう、と言う内容でした。
ところであなたの事業所ではきちんと採用計画立ててますか?企業理念に向かってビジョンの実現のためのメンバー集め。事業戦略から紐づく採用戦略ですが、数値目標がなければ採用担当はマイペースに動きます。
ということで今回は採用計画の重要性についてまとめていきます。私が人事責任者だった時には、常に頭を悩ませていた重要指標です。あっ、社長となった今も悩みのタネですけど(笑)
◆採用計画が設計図
採用計画がきちんとある企業、事業所はどのくらいあるのでしょうか?
◇場当たり的採用は自殺行為
よく、介護現場では、こんな声を耳にします。
「人員が足りないんです!はやく採用してください!!」
人員が足りてないから、利用者さんを制限します、営業にいけません、売上が上がりません、仕方がないですよね・・・。
では、本当はどのくらい人員が足りてないのかわかっていますか?
介護事業もビジネスです。きちんと適正な利益を出さなければ継続できません。
最近はM&Aが活発に行われ、私のところにも資本提携と称した売買の案内が毎週のように届きます。人手不足で廃業、身売り、手遅れだと倒産となるのは収支採算が取れないことが主理由になります。あなたの事業所は大丈夫ですか?採用費もうなぎ上りで増加していっています。
収支計画に基づき、人員の基本配置モデルがあってこそ不足人員数が確定するのです。昔、これを無視した体制になってしまうことがあって倒産仕掛けました・・・
私が現場の管理者をやっていた時も、人員(人数)は足りているのに「人員が足りない、ここは人を増やしてくれない」と大騒ぎしている人に何人も遭遇しました。この方はなんで足りてないと認識していたのかと言うと、職員同士に能力差があったり、得手不得手を放置したり、人間関係が悪く協力体制が崩壊していたりと人数の問題でないところで騒いでいました。
よく考えてみましょう。
収支計画で計算された基本配置モデルの人数以上に人を配置すると単純に人件費が増えるんです。収入(売上)は同じですから、当たり前に利益が減ります。こうなると昇給や賞与支給の原資がなくなりますが、現場ではこれを理解している人は少ないです。
企業理念の実現のための経営計画、その中の事業計画ですので1事業所毎の収支計画にある人件費計算の基本配置モデル通りの運営を行うことが必須条件で、一人一人の能力開発と業務の標準化による効率アップが必要です。【人員不足】と言う言葉に捉われ、思考停止する前にしっかり現場のオペレーションチェックをして、本当の不足人数を把握しましょう。
◇採用計画策定の手順
人事責任者や採用責任者もたくさん面接してきましたが、ほぼ「なんとなくやっていた」方が大半でした。採用計画をつくる上では
①採用する人の経験・能力
②タイプ(志向性性、性格)
③3年、5年後のビジョンに合わせた成長イメージなど
が必要です。ここから更に現在の足元の状況で
④どの職種を何人
⑤いつまでに
⑥いくらの予算
で採用するのかを検討します。
採用計画をつくる上でのポイントはいくつかありますが、まずこれまでの採用活動の分析から始めます。
具体的にいうと、実績としてこれまでのやり方で①いつ頃、②何人くらいを採用し、③何人くらいが辞めて、④かかった採用費用や⑤設定賃金はどうだったかを確認します。たぶん多くの場合、ちゃんと記録されていないのではないかと思いますが資料を集めてみて下さい。
過去の実績をもとに人時売上高 や人時生産性を考慮して、新たな採用計画を作成します。私の経験則では同じやり方だとほぼ同じ結果もしくはそれ以下の成果にしかなりません。
立てた採用計画 は毎月の状況に合わせて、より効率的な方法を見つけるために定期的に見直しをします。そのためにはしっかりとした情報を管理し、分析から効果的改善計画につなげます。
人事部署や採用担当任せにせず、自身の事業所の状態を自分で管理することが大事です。特に、介護事業においては、人員不足によりサービス停止や質の低下につながりますので状況の把握はとても重要なポイントとなります。
採用費のコントロールも重要なポイントになります。「お金をかけないと採用できない」という紹介会社や採用支援会社の言葉を鵜呑みにしないようにしましょう。この辺の話は別の機会で解説します。
今回の記事はここまでです。次回はどんな人を採用すべきなのか、採用のペルソナ設計について説明していきますのでお楽しみに!
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