EP.49 【社史】フードロス改善やご当地野菜まで!買い物支援、高齢者の自己選択権へのアプローチ
いつもお読み頂きありがとうございます。EP.43 困り事へ新アプローチ!「いきいきらいふマルシェ」誕生!!から続くエピソードです。こちらを先にお読みください。
保険外サービスとして、高齢者の買い物難民対策として誕生したマルシェサービスですが、お客様のご要望を受け入れ、仕入れ過ぎて大量の賞味期限廃棄を出してしまったり(私が買い取り、メンバーへ配布)、現場が小売りに慣れていなくて金銭管理でトラブったりとても多くの失敗をしました。
それでも、お客様のニーズに応えるべく継続し続けていく中で新しい展開を迎えることになります。今回はそんなマルシェサービスをきっかけに拡がっていく可能性についてご紹介します。
◆買い物の楽しみ創出と自己選択権
私たちが、普段何気なく、当たり前のように行っていることができなくなるのが老いです。
自分の頭ではわかっているのに、身体が思うように動かない・・・。
できないことがどんどん増えていきます。病気やケガで一時的に悪い状態が続けば、痛みを避けるようにどんどん動かなくなるなんてことも起こります。
余談ですが、私自身も30代後半でギックリ腰をやってしまった時に、あまりの痛みに動くことができなくなりました。それまでは、「腰が痛い」の主訴に対して「大袈裟な!」なんて思っていましたが実際に体験したことで反省しきりでした。
階段の昇り降りが怖い、近くのスーパーまで行く体力がない等の理由で買い物は誰かに頼むしかないと高齢者が思うのはごく普通の判断です。
家族やヘルパーさんにお願いするケースをたくさん見てきました。
しかし、
本当は自分で行きたい、
自分の目で見て好きなものを買いたい、
買い物を楽しみたい、
このニーズが大きいことも私たちは知っています。買い物を誰かに頼めば、欲しいものは手に入りますが、買い物自体の楽しみは感じられません。私たちは、目的の物だけでなくお店に行っていろいろ見て、その場で手に取って、何なら試食して目的外の物を購入して生活しています。
この自己選択権はとても大事なことだと考えています。実際にマルシェサービスでは、日常生活品はもちろん近くでは手に入らないご当地商品などもキャンペーンで取り扱っています。目新しいものを題材にお客様たちの会話も盛り上がってくことを目の当たりにして、本取組の重要性を感じているところです。
◆コロナ禍で期待をされる買い物支援サービス
2022年現在も社会に大きな影響を及ぼしている新型コロナウィルス。2020年の流行当初は、その脅威に誰もが恐怖し巣ごもりしていきました。重症化リスクの高い要介護高齢者については、出来るだけ外出しないようになっていたのは記憶に新しいところです。
デイサービスの利用も自粛傾向があり、それにより身体機能の著しい低下、認知症状の悪化が社会的問題になっていきました。ご家族様も不要不急の外出を避け、高齢者宅への出入りを必要最小限にしていく中、問題となるのは日常生活品の調達です。
若い世代は、ネット通販などの利用やデリバリーにて配達サービスを利用できますが要介護高齢者はこれができません。
そこで活躍したのは私たちの「いきいきらいふマルシェ」サービスです。
介護保険ビジネスの中では、自費サービスについて否定的意見や制限を設ける市区町村(保険者)があり、私たちのマルシェサービス実施についてもよくないイメージを持たれていたところ(一部)もありましたが、
「いきいきらいふさんの買い物支援の自費サービスに期待しています!」
おっと、今までと言ってること違うじゃないか!と心の中で思いましたが、社会的に行政もその必要性を認めて下さった瞬間でした。
また、デイサービス内での販売だけでなく、行政からの委託で買物弱者支援事業として東京都内の古い団地など、近隣に買い物に行くことが難しい高齢者集合住宅地にて移動販売にトライしています。
都市部だから大丈夫と言う訳ではなく、都市部の中でも細部まで見ていくと買い物できない空白地帯がたくさんあることに気が付きました。
高齢者の嗜好やニーズを知っている私達だからできることだと思っています。それを楽しんで実行していくメンバーに感謝です。
そして地方は地方でまた大変・・・。
◆限界集落等地方への販売支援
現在RARECREWでは、山梨県丹波山村の地域おこしに協力しています。当社のメンバーのご縁でつながったものですが、地方の人口減少問題は都市部の比ではありません。限界集落なんて言葉を耳にして久しいですが、その実情は今後の日本国内のあちこちで発生していくものです。
当社としては、ワーケーション先としての人材交流から始まって、現在はQOLたばやま」にシニアマーケティング情報の提供と商品卸を開始 しています。
弊社の高齢者向け販売データを、「道の駅たばやま」と「丹波山温泉の めこい湯」への商品卸に活用することで地域の活性化につながるよう協力しているところです。
私たちのマルシェで丹波山村産のジビエを使った食品も販売させて頂いております。こちらもちょっとお高めの価格ですがお客様に好評の商品です。
さらに、丹波山村を社内の合宿研修地として活用させて頂いてます。都市部の喧騒を抜け、自然の中で様々な気づきが得られる貴重な機会です。
「なんにもない? こんなにある!!!」
便利な世の中ではありますが、この視点はとても大事ではないでしょうか?弊社伝統の内定者合宿研修も丹波山村の全面協力で開催!初日と3日目の表情の変化に村の重役の方々も驚いていました。本当にありがとうございます。若手メンバーも活き活きしています。
丹波山村では地域交流センターを建設中ということで2022年5月頃から本格稼働されるそうです。宿泊対応のできる研修施設らしいので楽しみです。企業の研修担当の方々はご注目ください。
ワーケーションとしては、温泉につかりながら、家族とキャンプやBBQの傍ら仕事もできる最高の環境です。RARECREWメンバーもお世話になっております!!
地方都市においても今後買い物難民はたくさん発生します。
人口増加と共に右肩上がりの経済にて地方にもたくさん大型ショッピングモールが出来ました。その影響で地域の商店街は壊滅。その先に人口減少により大型ショッピングモールの撤退・・・。そして何も無くなった。
そんな場所にも介護施設はあるのです。介護施設で買物ができるようになることは社会課題解決の一つの答えだと私たちは考えてます。
◆フードロス対策への協力やご当地野菜販売
さて、当社ではこのマルシェサービスを通じてコロナ禍で打撃を受けているご当地食材や食品の販売協力をしています。
たくさんの食品が廃棄されていく現状に対して何かできないか?
コロナ禍で打撃を受けている会社に何か協力できないか?
こんな視点で当社の担当バイヤーとディスカッションしました。そこで取引先を通じて優先的に対象の商品をお客様にキャンペーン案内することで購入機会をつくる取組を始めました。常時仕入れると言うより、余ってしまっていてるものを捨てずに限定販売する仕組みです。
お客様も普段目にしないラインナップに興味を持ってくれています。今後どんな展開につながっていくのか私も楽しみにしている取組です。
生鮮食品のリクエストもお客様から頂いているのですが、何せ保存がきかない部類のものです。しかしこれもニーズがあるならトライアル。只の八百屋ではいけませんので、想いを持って生産されている農家さんを応援している田心マルシェを行っている有限会社人事労務さんと協業していくことにしました。
少数生産、不格好でも無農薬栽培であったりなかなか一般流通とはいかないくても体によいものをパッケージで仕入れさせて頂て取り扱っています。
ご縁がご縁を呼び、新しい企画やサービスが生まれていきます。何ができるのか、メンバーでディスカッションしていく時間がとても嬉しいです。
さて、今回のエピソードからはどんな気づきがありましたでしょうか?
お客様の困ったを解決することが本質的な事業の目的のはずです。出来ない理由を考える時間があるのなら、1つでもできることを考えていく方が何倍にも面白くなっていきます。
気が付けば、20周年リブランド企画としての社史公開も次のEP.50で完結となります。2022年4月4日に創業20年を迎える前にEP.51では、20年の振り返りを記載してみようと考えています。本企画としては残り2話。お付き合い頂けると嬉しく思います。よろしくお願いします。
記事に共感頂けましたら是非♡「スキ」して下さると今後の執筆活動に喜愛が入ります♪
採用支援、業務改善コンサル、研修のご依頼はこちらからお願いします!「note記事を読みました」と記載頂けるとスムーズに受付できます。
シニアマーケティングで新たな価値を社会に創るRARECREWメンバーに興味がある方はこちらも覗いてみて下さい!!