スポーツトレーナーの雑学

論文を元に具体的な情報を記事にしています。 聞いてみたい内容等ありましたらお声掛けください。

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最近の記事

クリーンをやるとなぜジャンプ力が上がるの?

クリーン(特にパワークリーン)は、ジャンプ力を向上させるのに効果的なエクササイズとされています。その理由は以下の通りです: 1. 爆発的な力発揮を鍛える クリーンはバーベルを加速させて持ち上げる動作が中心であり、筋肉が短時間で最大限の力を発揮する能力(爆発力)を高めます。この力発揮の特性はジャンプ動作に直結します。 2. 身体全体の連動性を高める クリーンは下半身(脚、臀部)から上半身(背中、肩)まで、全身の筋肉を連動させて行う動作です。この連動性の向上は、ジャンプ時

    • ベンチプレスの適切な手幅(論文を元に)

      ベンチプレスにおける手幅の選択は、トレーニング効果や関節への負担に大きく影響します。以下に、手幅の違いによる効果と注意点を詳述します。 1. 標準的な手幅(前腕が床に対して垂直) • 効果: 胸筋、三角筋、上腕三頭筋などの主要な筋群をバランスよく活用できます。  • 注意点: 肩や肘への負担が少なく、初心者から上級者まで幅広く適用できます。 2. ワイドグリップ(手幅を広くする) • 効果: 大胸筋への負荷が増加し、より高い重量を扱いやすくなります。  • 注

      • 筋肥大に必要な一日の水分量(論文を元に)

        筋肥大における水分摂取量についての科学的知見を、さらに詳しく解説します。 1. 一日の水分摂取の目安 一般的な推奨量 • 成人男性: 約3.7リットル/日(水分摂取量全体:飲料+食事由来の水分含む) • 成人女性: 約2.7リットル/日 これらは通常の生活を送る場合の基準値であり、筋肥大を目指す人やトレーニングを行う人には、追加の水分摂取が必要です。 2. 筋肥大における水分の役割 筋肉内の水分量 • 筋肉の約75%は水分で構成されています。 • 細胞内

        • 減量の為のトレーニングと栄養(論文を元に)

          減量(体脂肪を減らしながら筋肉量を維持する)には、適切なトレーニング、カロリー管理、栄養バランスが重要です。以下に、科学的根拠に基づいた戦略を詳しく説明します。 トレーニング戦略 減量中でも筋肉量を維持するため、トレーニングの強度を維持しつつ、有酸素運動を取り入れることが重要です。 1. レジスタンストレーニング(筋トレ) • 強度維持が最優先: • 減量中は筋肉の分解リスクが高まるため、重い負荷(1RMの70〜85%)でのトレーニングを継続することが重要です。

          体重を増やすために最適な筋トレと食事(論文を元に)

          以下に、筋力トレーニングおよび食事戦略について、具体的で詳細な情報を提供します。これらは最新の科学的知見や研究結果に基づいています。 筋力トレーニング 1. トレーニングプラン • 総負荷量の増加を重視: 総負荷量(Volume = 重量 × 回数 × セット数)は筋肥大の最も重要な要素です。週ごとに総負荷量を少しずつ増やすプログレッシブ・オーバーロードを取り入れましょう。 • 例: 50kg × 10回 × 3セット → 次週: 52.5kg × 10回 × 3セ

          体重を増やすために最適な筋トレと食事(論文を元に)

          筋肥大に大切な栄養素(論文を元に)

          筋肉をつけるために必要な栄養素の詳細を以下に説明します。 1. タンパク質 • 役割: 筋肉の主要な構成成分であり、筋タンパク質の合成(MPS: Muscle Protein Synthesis)を促進します。 • 必要量: 筋肥大を目指す場合、体重1kgあたり1.6〜2.2g/日のタンパク質摂取が推奨されています(Morton et al., 2018)。 • 摂取タイミング: 特にトレーニング後30分以内に20~40gの高品質なタンパク質を摂取することで、筋合成

          筋肥大に大切な栄養素(論文を元に)

          プロテインのゴールデンタイムある?ない?(論文を元に)

          プロテイン摂取における「ゴールデンタイム」についての科学的見解は、近年の研究により再評価されています。従来、筋力トレーニング直後30分から1時間以内にタンパク質を摂取することが筋肉の成長に最適とされてきました。しかし、最新の研究では、プロテインの摂取タイミングが筋肉の増加や筋力向上に与える影響は限定的であることが示されています。 例えば、Wirthらの研究では、若年者および高齢者を対象に、トレーニング直前、直後、または別の時間帯にプロテインを摂取した場合の筋量や筋力の増加に

          プロテインのゴールデンタイムある?ない?(論文を元に)

          ストレッチの最も効果的な時間(論文を元に)

          ストレッチの効果的な持続時間に関しては、研究によって多少異なるものの、一般的には15秒から60秒の間で持続することが推奨されています。 いくつかの研究から以下のようなポイントが示されています: 1. 15~30秒のストレッチ • 多くの研究で、15秒から30秒の静的ストレッチが柔軟性の向上に有効であるとされています。この範囲内でも、特に30秒が効果的とされることが多いです。 2. 30~60秒のストレッチ • 30秒を超えて1分程度までのストレッチは、さらに柔軟性を

          ストレッチの最も効果的な時間(論文を元に)

          足を速くする方法。

          足が速くなるためのトレーニング方法には、様々な要素が関わります。特に筋力、パワー、反応速度、柔軟性、そして技術的なフォームの改善が重要です。以下は、論文などから引用されているエビデンスに基づいたトレーニング方法です。 1. 筋力トレーニング 足の速さを向上させるには、まず筋力が必要です。筋力トレーニングにより、地面に対する力の発揮能力を向上させることで、ランニングスピードの向上につながります。トレーニング研究において、スクワットやデッドリフトといった下半身を鍛えるエクササ