プロテインのゴールデンタイムある?ない?(論文を元に)
プロテイン摂取における「ゴールデンタイム」についての科学的見解は、近年の研究により再評価されています。従来、筋力トレーニング直後30分から1時間以内にタンパク質を摂取することが筋肉の成長に最適とされてきました。しかし、最新の研究では、プロテインの摂取タイミングが筋肉の増加や筋力向上に与える影響は限定的であることが示されています。
例えば、Wirthらの研究では、若年者および高齢者を対象に、トレーニング直前、直後、または別の時間帯にプロテインを摂取した場合の筋量や筋力の増加に有意な差は見られなかったと報告されています。 さらに、筋タンパク質の合成速度はトレーニング後24~48時間持続することが知られており、特定の短時間に焦点を当てる必要性は低いと考えられます。
これらの知見から、プロテイン摂取の「ゴールデンタイム」は必ずしも存在せず、1日の総タンパク質摂取量を適切に確保することが筋肉の成長や回復にとって重要であると結論づけられます。