見出し画像

新型コロナウイルスの中、SNSで大事件に巻き込まれる可能性は、あなたにも必ずある。知的SNSQuoraを使いこなすヒントメモ34


キレる17歳



これは2000年前後に、昭和57年から昭和61年生まれの17歳の少年犯罪が多発したことにより普及した少年たちのことを指した造語である。

神戸連続児童殺傷事件で、多くの弱者を強襲し、二人の重傷者、一人の殺害被害者を出した、酒鬼薔薇聖斗もまた、このキレる17歳世代だ。

彼は今も奇怪な行動を続けている。


西鉄バスジャック事件で牛刀を振り回し、乗客を殺害し、SATの突入で初のスタングレードを使用して逮捕されたネオむぎ茶

彼もまた、このキレる17歳世代である。

2ちゃんねるでのやり取りが発端としなったこの事件は、わが国、日本における最初のSNSによる劇場型殺人事件であり、我々国民はこの悲劇から多くを学ぶ必要があった。

しかし日本のSNSユーザーは、この事件の背景にある病理を真剣に考察することはなく、日本のSNSは特に大きな改善もなく、2ちゃんねるは生命体のごとく凄まじいスピード成長していくことになる。

そして黒い雲を残し、酒鬼薔薇聖斗も、ネオ麦茶も、未成年ということで、極刑だけは免れた。

しかし2008年、またまた新たなるキレる17歳世代が登場してしまう。

加藤智大という20代後半の男である。

青森の一流高校を卒業した彼は、進路で失敗、自らの容姿にコンプレックスを持った複雑な男であった。

彼は社会との折り合いがつかず、ドロップアウトを繰り返し、実家のある青森県で、うだつの上がらない生活をしていた。

彼はとある掲示板で「不細工なせいで孤独な男」というキャラを演じることで、他利用者からの賞賛を浴び、以後「不細工スレの主」として王国に君臨していた。

掲示板というSNSの世界こそが彼のすべてだった。

しかしある日、彼のなりすましや荒らしが、彼の意図としない行動に出る。

彼はこれらを背景に、激しい怒りを現実社会に爆発させた。

ある日、彼は2トンのトラックをレンタルすると、車を東京へと走り出す。

彼の目的は無差別殺人である。

東京都秋葉原の歩行者天国に到着すると、彼は無造作に次々と人を撥ねていく。

5人を撥ね飛ばすと車から降り、準備していたダガーナイフを手にして、周囲の人間17名を殺傷していく。

戦後最大の通り魔事件、秋葉原通り魔事件の始まりである。

彼はなぜ青森県からわざわざトラックを走らせたのだろうか?

殺傷が目的であるならば、青森県でレンタルをする必要はない。

都内でレンタルすれば十分なはずである。

しかし彼がこの通り魔事件で使ったのは、中身が空っぽのトラックなのだ。

中身が空っぽのトラックを、なぜ彼はわざわざ青森から運転したのか?

殺害が目的ならば、トラックの中に重さを増すだけの荷物を入れてもよいのではないか?

殺傷に必要な武器を準備してもよかったのではないか?

彼は青森から何かを運んだはずなのである。

彼はトラックの中に何かを入れて、確かに青森から秋葉原まで車を走らせた。

それはキレる17歳世代の、酒鬼薔薇聖斗やネオ麦茶も抱えたのかもしれない、地方都市の男が共通して世界に対して抱く、なんらかの感情だったのかもしれない。

とにかく加藤智大は何かを運んだ。

運んでしまったのである。

それは自分と同じような感情を持つ、地方都市の男の感情を、集約するかのように運んだのかもしれない。

もしくは社会の何かが彼にそうさせたのかもしれない。

白金さんは住まいモンスター」によると、無差別殺傷事犯に関する研究より次のようなデータをあげている。

画像1

画像2

画像3

画像4

殺人を起こす人間は、40歳よりも若い世代が多く、仕事がなく、孤独な立場の人間が多いようだ。

この本が詳しい。

そのどこにも、誰にも、ぶつけることができない感情を、加藤智大はトラックで秋葉原に運んだのかもしれない。

誰にも本当に彼が運んだものが、なんだったのかは理解できない。

ひょっとしたら彼も理解できていないのかもしれない。

でも青森からトラックに加藤智大が乗った時に、秋葉原には何かが運ばれたはずなのだ。

彼が秋葉原に運んだものが何であったのか?

それを分析することで、殺人事件は減るのかもしれない。

誰かが、その何かを、究明しなければならないのかもしれない。
今日の世界のSNSでは、顔の見えない人間同士が、言葉と言葉をぶつかり合わせでいる。

しかし相手がどんな聖人か?

はたまた悪の魔獣なのか?

その判断を下す者は現実で確認されるまで、一切存在しないと考えて間違いない。

思いがけない自分の一言が、大量の殺人事件へと発展することを認識しなければならない。

家族や恋人が、何を考えているのかさえわからない今日。

気軽なSNSでの発信は、あなたを大事件の加担者に巻き込むこともあるのだ。

そこに常識は存在しない。

何がそうさせるのかは、現代の研究でもわからない部分だらけでだ。

SNSから大きな殺人事件がない昨今、再び悲劇が繰り返されるように思えるのは私だけだろうか?

社会はかつての事件のころのように、新型コロナウイルスで不安定な状況が続く。

あなたも加害者にも、被害者にもなりうる。

子供部屋おじさんは恐ろしい。

ネットで稼ぐだの、副業だのという文字を読むたびに、私は新しい事件の予感しかしない。

無職から何千万円と宣伝している方々は、ご自身の身の安全を考えているのか?

イカレた人に殺してくださいと宣伝しているようにしか見えない。


この記事が参加している募集

サポートされたお金はすべて、日本にいる一番痛いアラサー女子のチャリティーに使われます。ピアピカの優等種の人がモチベーションを沸かさない、やりたがらない領域に劣等種として頑張ってます。