443.【WACK峮峮スピンオフ#22】峮峮(チュンチュン)の秘技、猫の舞!
大家好。今回はWACK峮峮スピンオフの22回目、「WACK峮峮スピンオフ#21」の続きです。「WACK峮峮スピンオフ#21」は次のリンクをご覧ください。
今回もひとわけいぶきさんのイラスト満載、うさうさんからはアプリを作ってもらいました。感謝です。
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峮峮がうさうさんに会うのは久しぶりだった。実はうさうさん、密かに峮峮への贈り物を作っていたのだった。
「峮峮、あなたスゴいよ。こんなに頑張って修行するなんて、休まず修行するなんてスゴい!」
「うさうさん……」
「それでね。これ作ったの」
うさうさんが渡したのは、水晶のペンダント。銀のチェーンに六角柱のファントムクォーツが付けられている。
「これ付けてね。この水晶は、変身のデータ、そのパワーをすべて蓄積するもの。データが入力されていけば、どんどんパワーアップするよ」
峮峮はペンダントをかざして見ている。水晶は太陽に照らされ、きらきら輝いた。
「そうそう。そこにパワーが入るから、もう仙人腹になることはないよ」
うさうさんのその言葉に、峮峮の顔がパッと輝いた。
「ホント、うれしい!うさうさん、ありがとう!」
大喜びでうさうさんに感謝する峮峮。ポンちゃんはそれを見て思った。
(やっぱり気にしてたのはそこか……)
「それだけじゃないよ。その水晶が発信するデータで、このアプリが起動する。名づけてチュンチュンアプリ!」
「チュンチュンアプリ……?」
「じゃーん!」
「まだ水晶にデータが入ってないからゼロだけど、水晶にデータを入れたら数字が出るよ。こんなふうにね」
「これ、うさうさんの?スゴ~い、レベル333!」
「まぁお楽しみに!修行が終わったら、また来るからね。じゃあね~」
峮峮は今「猫の舞」に取り組んでいた。これは、カンフーの猫拳を取り入れたもので、修行が進めば必殺技になり得る。掛け声は少林寺の演武にのっとったものだ。
「秘技、猫の舞、用意!……始め!」
こうして二週間が経過し、うさうさんの倉庫に、峮峮、うさうさん、いぶきさん、ワディさん、ポンちゃんが集まった。テスラコイルが屹立するスチームパンクの世界に、ワディさんといぶきさんは圧倒されていた。
「なんかすげえ!こんなことやってたんだ」
「知らない機械ばっかり……」
うさうさんはご機嫌で言った。
「それだけじゃないって。今回はペンダントとチュンチュンアプリがあるんだから」
「チュンチュンアプリ?」
峮峮が水晶のペンダントをシャツから取り出して見せると、うさうさんはアプリを見せて説明した。
「このペンダントには、峮峮に注入されたパワーと経験値が蓄えられるの。そしてそのデータをこのアプリで読み取るというわけ」
「なるほど。峮峮ちゃんの状態がすぐわかるんだ」
ワディさんが感心して言った。うさうさんはポイポイ変身機の準備をする。
「峮峮ちゃん、またここに乗ってね。今までの変身データを入力するから」
ポイポイ変身機に乗る峮峮、うさうさんがスイッチを入れると、テスラコイルが稼働し、激しい電光と煙が倉庫を覆った。変身レベルは1、2、3と上がり、峮峮はピカ峮となった。ピカ峮になった峮峮、お腹をさすると、いつもと変わらないことに大満足。
「ホントだ!お腹はいつもどおり!」
「言ったでしょ。水晶にパワーが蓄積されてるからね。えぇっと、それから……」
「ここで猫の舞ね。峮峮さん、修行の成果を見せる時よ」
いぶきさんの言葉にうなずく峮峮。再びポイポイ変身機が稼働して、峮峮は猫の舞の構えを取った。
秘技、猫の舞、用意!
峮峮の声に同調するテスラコイル。電光が激しくなり、空間が揺らいだ。蜃気楼のようにゆらゆらして、水の中から見ているような感じだ。そうした蜃気楼の中に峮峮の姿があった。
始め!
そう峮峮が気合いを込めると、峮峮が変身!そして残心!
「あれ?阪神タイガース?」
「背中何て書いてある?ミーミー?」
一同驚きの結果!どうしたことか、峮峮は阪神タイガースのユニフォーム姿に変身していた。背番号は「19」、これは峮峮の誕生日4月19日と関係してるのか?
峮峮は気に入ったようで、六甲おろしを踊り出した。
うさうさんは驚きながらもアプリを見ると、さらにびっくり!
「あれ?レベルが3から5に上がってる。どうして一つ飛んだんだろう。あ、守備力が低い。なんで?」
六甲おろしを踊ってた峮峮、ここで突然腰が抜けたように、ふらっと倒れた。
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あらら、峮峮倒れてしまいました。どうしたんでしょうか? それは次回の講釈で。
峮峮の変身にテスラコイルばんばん使ってたら、TVでもテスラコイルが取り上げられたみたいです。
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峮峮スピンオフは、のろのろと続きます。。