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今年のBest Book/要約『ハートドリブン 目に見えないものを大切にする力』

一昔前にSNSで話題になった、アカツキCEOによる『ハートドリブン 目に見えないものを大切にする力』(塩田元規)

上場企業の社長が「魂の進化を語る」ことで、注目されていました。検索すると、賛否両論飛び交っていました。

私の感想からお伝えすると、「圧倒的に今年のベストバイ!🌟🎈」です!
久しぶりにビジネス書で😭ナミダを流しました。

  • 内面に向き合うことで、人生が豊かになること

  • 経営者の内面の成長こそ、そこで働く社員の幸せに直結すること

  • 社員同士が内面の成長にコミットすることで、事業の成長につながること

教科書的な方法論ではなく、自らの体験談をドラマチックに記してくれていることで、私のハートにもぶっ刺さりました💞

ちなみにちなむと、この本との出会いも運命的でした。
本を持っていくと飲み放題が無料になる]&[帰りにお土産として本を1冊もらえる]お店:なっぱごちそう五反田店で、たまたま目に入っていただきました👐

「会うべき時に、会うべき人に、会うべくして会う」とよく言われますが、
会うべき時に、会うべき本に出会う」のでしょう🤞
ちょうど前日はCTIのシナジーコースで、コーチングの多大なる可能性に惹き込まれていました。いつになくパッショネイトな自分と出会ってくれてありがとうございました!

ということで、大絶賛な本書の要約を記載します。

プロローグ

これからの時代を生きるあなたへ

あなたの可能性を開く鍵は感情にある。感情を鍵に、心の扉を開けば、あなたの本質が輝きだす。

この本は「感じて、分かち合う本」。自分の葛藤や苦しさを全て曝け出して書いている。

僕は、これからの時代は、ハートや繋がりといった目に見えないものが中心になると信じている。大人になって忘れかけてしまった子供心、好奇心が価
値になる。

一人ひとりが自分らしくハートに従って生きる時代。そして、多様な生き方をお互い認め合えて、みんなの人生がカラフルに輝くハートドリブンな時代。ハートを大事にする人が、結果として社会的な成功も得られると感じている。

ビジネスの世界でも、「目に見えないもの」が、より大切になる。

アカツキみたいに感情やハートを中心に置くと決めている会社が、一部上場し、業績も成長していくと信じている。

新しい世界では、ハートに従って生きることで不安や恐れが生まれる。正解は一人ひとり違うから、あなたの中の答えが大切になる。外に正解を探しに行くのではなく、自分の内側にある正解に向き合う。

感情を丁寧に扱うと、自分の内側が成長・進化していく。それにより、世界の見え方が変わる。見方が変わると行動が変わり、人生が変わっていく。

  • あなたの真実とはなんだろうか。あなたの宝物や、心が動くこと、それを思い出すことが旅のスタートだ。

  • あなたの世界は何色に見えるだろうか?

  • 人生のキャンバスにどんな絵を描きたいだろうか?どんな色を使いたいだろうか?

  • あなたの魂の叫びはなんだろうか?

Chapter1ワクワクやつながり。心の時代へのビッグシフト

色眼鏡を外して、世界を見てごらん。時代はもう変わっているかもしれないよ。

世界に起こっている3つの変化

①便利さ(機能的価値)の時代から、心(感情価値)の時代へ

  • 安心、安全、便利が満たされれば満たされるほど、人は感情報酬を求めていく。一方、感情報酬のニーズは増えているのに、それを満たす場所はまだ少ない。

  • エンターテイメント以外の領域でも、感情価値で差別化することが求められる。それは、サービスに心が動く体験を加えることだけでなく、自分たちの思想・哲学を大切にすることで差別化することと同じ。ワインや車、時計は機能的価値が同じでも、100倍の金額差があることも多い。それは、機能的価値ではなく、その商品が持つ物語に共感し、ワクワクする感情価値にお金を払っているということ。

  • スティーブ・ジョブズは、機能的な差別化の前に、思想の差別化、意義・信念への共感を最初にしている。だからこそ、Appleの顧客は顧客ではなく、ファンになる。

  • アカツキのコーポレートムービーも、何をやっている会社かは説明せず、信じているメッセージだけを込めている。

  • これからの時代、購買行動はその人の哲学・信念を世界に表現することと同じ行為になる。ファンの熱量や多さがブランドを作る。

  • ブランドがない商品は、機能的価値の競争から抜けられない。顧客は合理的に費用対効果で比較・判断する。ブランドは思想が違うから、他の商品と競合しない。思想に共感するファンは、合理性を超えて応援する。応援することで感情報酬を得られるから。

  • 人の意思決定が合理的・論理によるものから、共感性・感情によるものにシフトしていく。ワクワクするもの、好きなものは人それぞれで、その人の感情で意思決定するようになる。

  • 働くことも同じで、人が集まる会社やプロジェクトは意義がある。その想いに嘘がなく、信じて動ける空気感が大切。

  • ワクワクするプロジェクトや、一緒に働いていて楽しい仲間とのつながり。そういう目に見えない報酬を大切にしている会社に人が集まる。

  • リーダーは自分の宝物を思い出そう。人によって共感することは違う。みんなに好かれようとする必要はない。でも、自分の本心でスタートする必要はある。それが共感を呼ぶ。

  • 自分が切り捨ててきた感情や心はなんだろうか?

②画一的な価値観から、多様な価値観を認め合う時代へ

  • 今はネットやSNSが普及したので、リアルな人間関係の中で自分の価値観が否定されても、世界のどこかには自分の価値観に共感してくれる人がいるかもしれない。だから、狭い世界の価値観に自分を合わせていかなくても大丈夫になってきた。

  • 僕が子供の頃、ゲームの主流はRPGだった。そのゲームの特徴は、目的がしっかりと与えられていたこと。ドラクエだったら敵を倒して、世界を平和にする。誰がプレイしても、ゲームのゴールは同じなので、与えられたゴールの中でやり方を最適化するという価値観は、僕らの世代には強く刷り込まれている。

  • 今の時代は、Minecraftのように、明確な目的はなく、遊び方や目的をユーザーが設定していくものが増えている。つまり、ゲームの遊び方が、攻略から自己表現に変わってきている。

  • 多様化が進む時代は、万人に好かれようとしないことが大切。ビジネスにおいても誰からも(そこそこ)いいねと言われるよりも、熱狂的に共感される何かが大切。

③透明性の加速。doingからbeingの時代へ

  • SNSによって、情報の透明性は上がっている。だから、嘘が見抜かれる。企業がどんなに素晴らしい広告を作っても、実態が伴ってなければ見透かされる。

  • だからこそ、会社やチームはやっていることだけじゃなく、在り方まで大切にする必要がある。

  • 全てが透けて見える時代だからこそ、事業だけでなく、企業の在り方まで一貫性があることを大切にする。

ハートドリブンな世界へ

  • ドリブンの対義語はインセンティブ。ドリブンは原動力、インセンティブは誘因。誘因は人を動かすものに使うもの。これは鼻の下にニンジンをぶら下げるようなもので、幸せは継続しない。

  • インセンティブにはお金や地位などのリソースが必要。何かの対価であり、有限な報酬で、奪い合いが生まれる。

  • 内側の感動や感情はリソースに制限がないため、奪い合いが生まれない。

  • 僕らのエンターテイメントの定義は、楽しさや娯楽を超えた「人の心を動かす素晴らしい体験」

  • 心の声はすごく小さいから、意識しないと消えてしまう。多くの人は感情を丁寧に扱っていない。あなたは最近、自分の心の声に静かに耳を傾けた時間がどれくらいあるだろうか?

  • 僕らはいつも外側にばかり目を向けがちだ。外側や環境を変えようとするけど、自分の内側には無頓着だ。世界を変える順番は、内側から外側へである。(インサイド・アウト)

  • インサイドアウトとは、自分自身の内面から始めるという意味である。内面のもっとも奥深くにあるパラダイム、人格、動機を見つめることから始める。

  • 経営者、起業家、リーダーは、自分の内側が変わると、自分の在り方が変わり、会社、組織が大きく変わっていくことを体感している。

  • 自分の内面を進化させ、アップデートすること。僕はそれを「魂の進化」と呼んでいる。

Chapter2僕自身の起業の物語

苦しみの中で光を信じて走る最初の旅。
葛藤を癒すもの。全てを解決するもの。それはたった1人の愛情なんだ。

  • 素晴らしい会社の定義で、大切な事はたった1つ。それは「雰囲気が良い会社」。

  • ビジネスモデルや事業内容はいつか変わる。なぜなら、お客様の求めるものも変わってくるからだ。でも変わらない事は、企業っていうのは人が全て。良い会社には、その会社の文化がある。哲学や信念がある。それを社員と共有している。そして、社員は働くことを楽しんでいる。そこには良い雰囲気が流れる。会社を測るときは、目に見えやすいビジネスモデルや数字じゃなくて、雰囲気等の目に見えないものが1番大切。経営者の仕事は目に見えないものに気づき、それを育める環境を作ること。

  • 人生は旅のようなものだ。目的地を見据えながら、道を間違えたっていい。道中を楽しんでいく。そして、人生の目的は何かを手に入れることではない。自分自身の器と可能性を広げていくこと、より大きな自分に出会うこと。

  • 渋沢栄一が説く「義理合一」は、大義と利益、一見すると二律背反することを統合するのが経営者の仕事というメッセージ。

  • 創業当初はDoingばかりにフォーカスして語られていた会社の目的の多くに、Being、つまら自分たちのあり方についての言葉が加えられた。「愛、感謝、共感を作る土台に、メンバーの才能を軸に事業が成長する。新しい形の組織として成長し続けることで、世界中から羨望されるタレントドリブンな会社になる」

  • リーダーをしている人の多くは、責任感と成果のプレッシャーを強く感じている。忙しいから感情を切り離して走り続ける。それは短期的には効率的でパワフルだ。でも、気づけば大切なものを忘れてしまうことになる。だから、プレッシャーが強い時こそ、深呼吸してみよう。

  • 順調に見えた3期目に、大きな失敗をしてしまう。ビジョンとチームの文化を大切にしていたにもかかわらず、売上を上げたい欲求に負け、売上に貢献してくれそうな、能力が高い、でもアカツキの文化に合わないメンバーを何人か採用してしまった。

  • 僕の中にいる概念のモンスターは、弱いリーダーを許していなかった。自分ができていないことを分かち合うなんて本当に怖いことだった。応援団の勝屋夫妻の愛のおかげで、僕はそれを分かち合おうという勇気を持てた。そして、恐る恐る何人かのメンバーに「しんどい、限界だ」と弱音を吐いた。そしたらみんなが優しく受け入れてくれ、成果を出せない自分でもここにいていいんだなぁと思えた。

  • 困難を超えたら、また一段と強くなる。困難は、竹の節のようなもの。そこで大切なのは、外側の能力を磨くことだけでなく、自分の内面の成長、進化だった。

  • 多くの起業家やリーダーは、困難に向き合っている。僕と同じように弱音を吐けない人が多い。メンバーは、弱音を吐いて欲しいと思っているにもかかわらずである。だからこそ、葛藤や苦しみをわかってくれる人が1人いると全然違う。経営の手法を教えてくれる人より、自分を理解してハグしてくれる存在が本当に大切。その人が、新しい自分になる勇気をくれる。

  • 戦略のアドバイスをできる人間より、苦しいときにハグできる、そういう人でありたい。

Chapter3 1つの進化は、次の進化へのプロセス

上場してからも旅は続く。1つの進化は、次の進化の序章。旅はどこまでも続いていくんだ。

  • 『ビジョナリーカンパニー』の中に、「goodはgreatの敵」という言葉がある。上場して、いろんな人の期待に応えようと、全てにおいて100点を取ろうとすると、中途半端になっていく。内側からスタートし、魂が込められたものでないとダメだ。突き抜けた、とんがったものに人が集まってくる時代だ。自分たちのらしさを全開にして、自分たちが信じることを表現していかないと先はない。経営のスタンスとしてそれを貫くと決めないとメンバーも混乱する。

  • ゲーム以外の事業へと広げると、一つ一つが突き抜けた授業になる必要がある。それぞれの事業が、アカツキという枠の中で、中途半端にならないように、プロジェクトやチームは、自分たちの信念・哲学を持って突き抜ける必要があった。それは、アカツキの中で、より、多様なものを受け入れる器が必要になったということだった。それぞれのプロジェクトが「過去のアカツキ」に無理に合わせにいかない。アカツキはプラットフォームであり器だ。そこに安心とつながりがあって、その上で、プロジェクトやチームが自分らしさを全開にして挑戦していく。

  • 内側の進化を加速させるために、僕は上場前からコーチングを受けていた。成果へのコミットが強すぎるが故に、人をコントロールしてしまう特性があった。周りを動機付けして、動かしていく。それは一時的には人をモチベートして、頑張らせる。でも、カンフル剤のようなもので、ずっとは続かない。

  • 自分の隠しているネガティブな感情と向き合うこと。それはアカツキが、いろんな考え方や感情があってもいいという場所に進化していくことにつながっていた。

  • 今までのやり方でうまくいかないことが増えてくる時、それは器を広げて、大きな自分になる合図だ。だから、僕は自分の内面の進化にコミットしている。経営者、ビジネスリーダーは、影響力が大きい。だからこそ、自分の内面の進化にコミットすること、それは組織全体、関わる人みんなに大きな影響を与える。

  • 『ティール組織』には、「人生の目的は、成功したり、誰かから承認されることじゃなく、『自分の本当の姿を明らかにする旅』だと捉える。本当の姿を表現し、自分らしい自分になるまで生き、才能や使命を尊重し、この世界に貢献すること。その個人的、集団的なプロセスだと捉えている」と書かれている。

Chapter4魂の進化とそれを阻む、モンスターや罠たち

自分のことをどれくらい知っているだろうか。大切な人生を、無意識じゃなく、意識的に生きよう

  • 観念とは、過去の経験からくる思い込みのこと。世界の見方の癖である。行動や思考、感情的反応などのほとんどが深層心理から起こる自動反応だと言われている。

  • メンタルモデルという言葉は認知心理学の用語だが、これは幼い頃から培ってきた経験によって形作られる思考パターンのことで、物事の見方や行動に大きく影響を与える。

  • 例えば、子供の頃に犬に噛まれたことがあると、大人になっても、犬を怖がり避けるし、逆に犬になつかれたことがある人は犬を見かけると自ら寄っていく。

  • メンタルモデルは観念を元にした反応であり、そして多くは恐れに対する回避行動として作られやすい。メンタルモデルは状況によってマイナスにもプラスにも働くが、一度作られたメンタルモデルはなかなか変えられないし、自己認識が難しい。メンタルモデルは時として自分の可能性を大きく制限してしまい、マイナスの影響を及ぼす。

  • この観念のモンスターは、幼少期に作られることが多い。親との関係、友達との出来事、様々なことが子供にとっては、強烈な体験として残る。

  • 「自分はいいからと、人や周りを優先する」「本音を言うと人を傷つけてしまう」「苦労や我慢の分だけ何かを得られる」これらは、僕自身や友人にもよくある観念のモンスター。

  • 観念のモンスターは、最初は、自分を守るために作られるもの。例えば周りに合わせるモンスターだって、子供の頃はそれが自分を守ってくれる。外的な環境に適合することで、自分の安心、安全が守られる。

  • 『ビジョナリーピープル』によると、20年以上にわたり活躍し続けて実績を残したビジョナリーな人の本質的な要素は、自らの価値観に誠実に生きていて、意義、思考、行動のスタイルに一貫性があることだと表現されている。彼らはやっていること自体に情熱を持っている。情熱を持つために大切な事は、自分の生きがいについて語る小さな内側の声に耳を傾けることだと書かれている。思考じゃなくて、自分の心の声を聞くということだ。

  • 一方で、人生の成功への道には、4つの罠が存在しているとも書かれている。

    • ①キャリアへの固執:ワクワクする事は、キャリア形成の役に立たない、お金にならないという考え。

    • ②BSO:偽ダイヤのことで、高級車、名声や権力、自分は他の人より凄いということを示すための、あらゆるコンテンツなど、明るく輝いているように見えるもの。

    • ③コンピテンスへの誘惑:人間は合理化しようとする生来の癖があり、他人が設定した目標を合理化してしまう。

    • ④ORの呪縛:どちらかしか選べないという思考。自分自身の夢を追うのか、それとも周りの人たちを喜ばせるのか、というトレードオフの概念の中にいること。ビジョナリーな人々は、これを乗り越えてAndを考える。

  • 自分が求めているダイヤが本物か偽物かを見極める手段は、「もし、自分が大切だと思っている人が全く関心を寄せなかったとしても、それを手に入れたいと思うだろうか?」という問いで表現している。

  • 多くの会社や組織では、ありのままの自分でいると危険な環境になっていて、自分の一部分しか表現できない。僕が気づいた大切な事は「理解と同意を分ける」という考え方。感情は人の内側にあるから切り捨てられるものじゃない。仕事をやりたくないという感情だって真実である。多くの組織の勘違いは、やりたくないという感情を聞いて理解する事は、それに同意することだと思っていること。またはやりたくないという気持ちを、やりたいに変えようと説得する必要があると思っていること。

  • 以前、アカツキの採用担当者が「ぶっちゃけ採用に飽きちゃったんですよね」と言ってきた時、説得するのではなく、「どうしたいとかある?」と理解をした。理解する事はどんな時でも100%できる。非常に面白いことだが、人は、お互いの感情や状況が全て表現されて、理解できれば、双方の間で勝手に最適解を選び出す。

  • 会社や組織は効率を上げようと、人の感情表現を抑制する。でも、それは結果的には非効率である。

Chapter5魂の進化は無駄が大好きだ

一見無駄な時間に投資しよう。無駄に見える時間こそが、実は宝物だった。

  • バーニングマンに参加することは、本当に気づきの多い体験となる。すべての自己表現がギブになる。アートを作ることも、その場で踊ることもギブ。ギブに大小や優劣は無い。究極的には、その場所に存在すること自体がギブになる。

  • 誰かが評価、判断することがない世界。そのままの自分であって良い。自分を表現することが誰かに対してのギブになる。

Chapter6旅を経て思う、ハートを中心とした経営スタイルへ

正しくないと思って、切り捨てたもの。それを思い出すことが始まりなんだよ。

  • 感情価値に目を向ける。これからはすべての商品やサービスには心が動く体験が必要になる。それはワクワクする体験を付け加えることかもしれないし、物語や、価値観、信念を伝えることかもしれない。もし、組織の中で、機能的な価値の議論が中止になっているなら、少し離れて、感情価値を考えてみよう。顧客を消費者じゃなくてファンとして捉えていこう。

  • 多様な価値観の時代だからこそ、とんがった商品サービスに価値が出やすい。とんがるというのは、哲学がクリアで、突き抜けているという事。とんがるという表現をすると、ニッチで市場も小さいと思う人がいるかもしれないが、とっている分、ファンが付きやすい。結果、より多くの人に届き、大きな市場になることもある。みんながいいという商品ではなく、好き嫌いが分かれる商品の方が可能性がある。だから、組織でもとんがっているものが潰されないようにしよう。

  • Why(意義)を中心においてスタートする。ブランドは意義から作られる。価値が中心の世界で、ブランドが大切になるという事は、意義と信念が大事であること。それは、人が共感する大きな力になる。それは顧客だけでなく、働く人々の心も動機づける。これからの時代は、競争戦略をたくさん考えるより前に、whyをクリアにして、whyをどう伝えるかを考えた方が圧倒的に価値がある。

  • アカツキの人事チームのwhyは、「人生が輝く働き方を創造する」という言葉でまとめられている。アカツキでは、会社で、各プロジェクトの情報共有をするときにも、Whyのシェアから入る。Whyには正解がない。正解がないというチームで考えるプロセスを通して、一人一人がこのプロジェクトに携わる理由に向き合う。合理的ではない部分に、このプロジェクトとチームの願いや祈りが表れてくる。

  • 分かち合いは感情を取り戻す強力な方法である。分かち合いは、自分の内側にあるものを、ただ周りと共有すること。ここでは何を表現しても大丈夫だからこそ、思考ではなく、自分がどう感じたかという感情の世界に入る。

  • モヤモヤすることや、違和感は可能性である。違和感を素直に表現できれば、その違和感の正体をみんなで話し合うことができる。

  • これからの時代に価値を持つ事は、無駄・無価値・無邪気なこと。ビジネスにおいては、最適化しすぎることが仇になることがある。一見無駄に見えるが、子供のようにワクワクすることが価値を持つ時代。だからこそ、組織の中でも積極的に無駄・無価値・無邪気なことをやって、それが許される文化を作ることが大切。

  • これからのリーダーシップは、「完璧」よりも「幸せ」なリーダーへ。リーダーが無理をしている組織はメンバーも無理をする。リーダーが自分の感情を隠していたら、メンバーも感情を隠す。リーダーが安心・安全を感じていなかったら、メンバーも安心・安全を感じない。強くあろうとすることと、弱みを見せない事は違う。メンバーは本当はあなたを助けたいと思っているかもしれない。リーダーが、自分の感情を分かち合えば、メンバーも分かち合ってくれる。

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