売れる大きなブランディングの戦略ストーリーをつくれ。
Voicy No.0232 2022年10月28日放送
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「うまくいかない」企業や人は、流行の手法を次々取り入れて、やることが「つぎはぎだらけ」になっています。ブランドとしての大きな戦略ストーリーをつくってから細部を決めていくことです。
「集客」と「ビジネスモデル」と「ブランド」の関係
コテツラジオでは何度かお話ししていますが、
商売がうまくいく人、いかない人の差、
人生をうまく乗りきれる人と乗りきれない人の差は、一体何でしょうか。
今いる状態からステージを
1段も2段も上っている人と、
数年、数十年同じステージで
うろうろしている人の差は
本当に何なのか考えるのがオレの仕事でもあるし、
人生における最大の研究テーマの1つだと
思っているわけ。
自分で経営をやっていて、
1つ目の会社は急激に大きくなりました。
そのときに運よく何百人という社員の会社に
数年でなったのは、
集客とビジネスモデルがうまくいったから。
でも、ブランドづくりはできなかった。
自分に能力も知識もなければ、
そういう発想がなかったからです。
新規を集めればうまくいくと思ったけれど、
ビジネスの安定度からいくと、
ブランドになってファンの方を大事にし続けて、
リピーター的な購入や
「ここじゃなきゃ駄目」と言っていただけて
ファンの方が増えること。
毎年その熱が冷めるどころか、
上がっていく経営をした方がいいと
今は思っています。
YouTubeだ!TikTokだ! え?
ビジネスの話では、
皆さん話題づくりとか集客が好きですよね。
それは、わからなくもありません。
でも、クライアントとか
相談に来られる企業さんとか、
自分の勉強会の方々と話していて、
売れていない企業、うまくいってない人、
成功にぶち抜けない人って、
とにかくやっていることが
つぎはぎだらけなのです。
これがオレの興味の対象でもあり、
プロフェッショナルなアドバイザー業、
プロデューサー業としても重要なポイントでもある「うまくいくようにする」のと、
「うまくいかない状況」を見分けていくときに
決定的なポイントだと思っています。
「今はTikTokでバズれば、
たくさん見られるみたい」という意見を
取り入れるのは全然いいですが、
自分のやっているビジネスに合うやり方で
やっていないのです。
他の勉強会とか何かで聞いたか
よくわからないけれど、
「何々がいいよ」となると、
その手法を取り入れる。
でもトータルの大戦略がないから、
世の中の目立っていることを
勝手にビジネスオーナーが
つまんでいるだけになっています。
そういう人は、総じてYouTubeとかSNSの情報が
全てだと思っているし、
「有名な人=すごい人」みたいになって、
有名な人が言っていることを
どんどん取り入れます。
そのうちにつぎはぎ戦略になって、
トータルとしてのブランドのメッセージとか
トーン&マナー、スタイル、主義主張、あり方、
テイストに一貫性が感じられないので、
ファンの方が付いてこなくなるわけです。
流行に振り回されている。
今から10年前ぐらい前(2012年頃)から、
男性はアイドル1強でした。
ジャニーズがアイドルグループとして
地位があったところに
EXILEが出てきたのです。
EXILEはダンス&ボーカルユニットだから
アイドルじゃないという捉え方もありますが、
3代目J Soul Brothersは見た目が良い方も多くて、実際は競合していていく可能性もありました。
ジャニーズがやっていることと
LDH(EXILEとか3代目J Soul Brothers)とかの
プロダクションがやっているものは、
売れるブランディングの大戦略が
そもそも違います。
ビジネスというのは
大きな戦略ストーリー、
ブランディングストーリーに支持が集まります。
ファンができるかどうかが大事であって、
その大きな戦略ストーリーに乗れていないのに、
急に流行っているものの一部だけ取り入れても、
違和感ばりばりで
ファンの方が熱くならないことがあります。
何を入れたら美味しくなるかという
隠し味の情報を聞いて、
その隠し味をどんどん足していく料理のように
「美味しくないよね。ちょっとだけ入れたら?」
と調味料を全種類入れたら、
足し算とかけ算で美味しくなるかというと、
ならないでしょう?
でも、皆さんはそういうことが好きです。
YouTubeは、時代のタイミング的には
やってもやらなくてもと思いますが、
2年ぐらい前(2020年)までの企業は、
猫も杓子も「YouTubeやろう」
といった感じでした。
今なら「SDGsをやらなきゃ」でしょうか。
それでも別にいいですが、
個人事業主の人たちは、
ちょっと聞いたら真に受けるというか、
振り回されています。
部分しか見ていないのです。
ただ、全体感を大切にするのはやはり難しいことで、そういう大戦略を描けない人がやろうと思っても
無理でしょう。
手っ取り早く、
何か1手法を取り入れればうまくいくと
思い込んでいる時点で、
大きなブランディングや戦略ストーリーが
描けない証拠です。
そこは発想を変える必要があると思っています。
先に大戦略を立てる。
料理屋さんを始めるなら、
どういう料理屋がウケるかなと思って
いろいろ見たところで、結局はお店の立地です。
オフィス街なのか住宅街なのか。
それとも繁華街なのか。
立地によって当たるものが見えてきて、
コンセプトからメニューができてきて、
料理と盛り付けと内装の1個手前で、
「誰が何目的で使うのか」というシーンを
想定します。
飯屋は今それにかかっているから、
「誰が何目的で使うか」が重要です。
美味しい料理をつくる人に、
「すごく美味しいね。これだったらお店が出せるよ」と言います。
褒め言葉だから全然構いません。
けれども、
実際に大きな戦略ストーリーを描くなら、
どこにお店を出して、どういうコンセプトで、
どんな使い方をしてもらうかという大戦略があって、その後に、さまざまなことが決まっていくのです。
上位概念からハマることをやらないといけないのに、飛びついてしまって、
「今だったらこれですかね」
みたいな感じのことをやってしまう。
なかなかチャレンジは難しいですが、
売れるために
大きなブランディング戦略のストーリーから
考えてみてください。
以上、久々野智小哲津でした。
久々野智小哲津
二十数年にわたり、のべ7社ほど(8社目準備中)会社を経営。ITの会社を大きく成長させた後、新規事業でさまざまな事業を立ち上げ、フランス、イタリアを中心にヨーロッパからブランドを日本に持ってきたことをきっかけに、ブランドづくりができるようになった。
海外ブランドの日本進出や、日本国内の会社、サービス、商品、人(タレントさん、議員さん、スポーツ選手など)のブランドプロデュースにも関わっている。
Instagram https://instagram.com/q.kotetsu/?hl=ja
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