【やっと電話がつながった今日の母】2023/04/09#013
老人施設入居の日
2月下旬、母が老人施設に入居しました。
入居の日は、母の部屋へ入れましたが、翌日からはコロナの関係で施設の受付までしか入れません。
だから、荷物を運び終わっても母の部屋から出ませんでした。
母と妹と3人でベットの周りに腰掛けて何を話すでもなくテレビを見ていました。
その時なぜか?
突然母を抱きしめたくなりました。
小さく細くなってしまった母を抱きしめると、
逆に私が背中をトントンされ母に抱きしめられて泣いてしまいました。
いよいよ夕方の食事の案内があって、母が食堂に下りる時、一緒に部屋を出ました。
もうコロナが落ち着くまで、この部屋に入ることはできません。
母は施設の職員さんに付き添われて食堂へいったので手を振って別れました。
もう何の心配もないのに、寂しい気持ちがいっぱいでした。
施設の部屋は、母が混乱しないように、元の部屋と同じ配置で物を置きました。
それでも夜になって混乱した母から「ばあちゃんおかしいんよ!」って電話がかかってきました。
晩御飯の後、少し横になって目が覚めた時いつもと部屋が違っていたから驚いたようでした。
母は、施設に入ったことを忘れてしまっているのか?
引越ししたことと、施設にいる自分が繋がっていないのか?
わからないけど、その日は母に「施設に入ったんだよ。」と説明して電話を切りました。
もう薬の飲み忘れやインスリン注射の心配も、食事の支度もしなくいいからね。
安心して心穏やかに過ごしてね。
入居してから
入居後、夕方毎日母から
「ばあちゃん頑張っとるよ!]「大丈夫よ!」
「みんな良くしてくれるよ!」って電話がありました。
私や妹を安心させようと、いつも『大丈夫!」を繰り返していました。
頑張りすぎて
入居から2週間ほど経っとき、母は頑張りすぎて体調を崩してしまいました。
だって、私たちに心配かけまいと、夕方毎日「ばあちゃん、大丈夫よ!」を繰り返してたんだもんね。
これまでひとりで気ままに生活していたから慣れるまで大変だよね。
あの年で、新しい環境に馴染もうと頑張っていたんだからね。
本当にすごいよね!
職員さんのおかげで、その後1週間ほどで体調も戻り、また施設のレクリエーションに参加できるようになりました。
顔見知りができて
少しづつ言葉を交わせる入居者さんと、優しい職員さんたちと顔見知りになってきた頃、母から夕方の電話がかからなくなってきました。
初めは、また体調を崩して電話がないのかと心配しましたが、電話をするとつながります。そして元気です。
母が施設の生活に慣れて、もう私に電話しなくても安心できてるってことだったんです。
もう私や妹に、依存しなくても安心して生活できてるってことだったんです。
だから今は私も安心しています。
現在の母
今日、1週間ぶりに電話がつながりました。
母との会話は以前より、もっと噛み合わなくなったけど
悲観的な感じではなく、不安がなくなり安心しているからこそ、
何も考えなくてよくなったんだと思っています。
施設の職員さんたちのおかげで、母は安心して生活できているから、もう私に依存することはありません。
少し寂しい気持ちもありますが良かったです。
4月から1日2組限定で、15分の面会ができるようになりました。
先週久しぶりに会った母は、顔色もよく元気で施設の職員さんとも仲良く会話できていました。
母の元気な姿を見て本当に安心しました。
私も笑って、母とお喋りして穏やかな時間を過ごせました。
もう、母に怒った顔を見せないでいいんです。
ずっと笑って母と話せる。
ありがたい!
施設に入れてよかった。
施設に入ってよかった。
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