Qai〈クヮイ〉「143」vol.1について
去る5月6日・第28回文学フリマ東京の日、Qai〈クヮイ〉は初のフリーペーパー「143」vol.1をリリースしました。
「143」は毎回「1」つのテーマに「4」人のメンバーが「3」行の作品をつくるというコンセプトで作成されたものです。vol.1は「一口のチョコレートと四人の三行」、「一葉の写真と四人の三行」というタイトルでした。
◆ 「一葉の写真と四人の三行」と作者名
さて。その「一葉の写真と四人の三行」ですが、実は前回のnote記事で西川が触れたように、どの行を誰が書いたのか記していません。
今回、作品とともに作者名を公開します。
ひとりの作者の三行として読むことで、また印象も変わるかもしれません。
捨てるのも捨てられるのも同じ地上 代謝する身体が横切った
もう消えたものだけが永遠だから蜃気楼の跡に築かれる蜃気楼
傾いた電柱と佇つ 光に焼かれ翅を失いわたしよわたしになれ
(亜久津歩)
トンネルの果てには眩しい星がある一緒に歩いてほしかったのに
カムパネルラ 人間のような人だった硝子に映ったわたしのような
懐かしむ未来へ進むしかなくて 赤信号 だから待つ 待つんだよ
(柴田葵)
五月来ぬメトロノームの螺子緩び
金雀枝よ掌中に温もる鍵よ
夜降ちに香水まとふ大廈かな
(箱森裕美)
放置ブログに広告の繁茂して
都市につくコメント一つだけが夏
寒灯のどこから電話してゐたか
(西川火尖)
◆配布店さま一覧
「143」vol.1は、現在下記のお店に置いていただいています。ご協力ありがとうございます。
・ほうきのアトリエと本の店「がたんごとん」(札幌)
・古本 水中書店(東京)
・ジュンク堂書店 池袋本店(東京)
・茶色のこびん(埼玉)
・葉ね文庫(大阪)
・本のあるところajiro(福岡)←6月3日関東より「143」を発送。到着後、ajiroさん店内に置いていただける予定です。しばらくお待ちください。
※配布終了となっている可能性もございます。
なお、6月9日に行われますとよよん商会さま主催「楽詩6楽詩9」イベントでも配布予定です。
お店やお近くへお越しの際は、ぜひお手に取ってみてくださいね。
もしも設置・配布にご協力いただけるお店やご個人の方がいらっしゃいましたら、こちらのコメント欄や同人宛にご連絡をいただけましたら幸いです。
Qai〈クヮイ〉「143」は今後もさまざまなテーマを扱っていく予定です。ご縁がありましたら、同人一同、嬉しく思います。
今後ともQai〈クヮイ〉を、どうぞよろしくお願いいたします。