11/16(土)大阪翻訳ミステリー読書会(『偽りの空白』)&全国翻訳ミステリー読書会YouTubeライブ(『ターングラス』ネタバレあり)のお知らせ&図書新聞に書評が掲載されました
2024年11月16日(土)、第17回大阪翻訳ミステリー読書会を開催いたします。今回の課題書は、『偽りの空白』(吉井智津訳 早川書房)です。
オーストラリアに移住したベトナム系一家に生まれ、メルボルンでジャーナリストとして働いていたキーが、弟の死の真相を捜査するミステリー。作者であるトレイシー・リエンが、ベトナム系オーストラリア人である自らのルーツと向きあい、移民社会と言われるオーストラリアの真の姿を掘り下げた意欲作です。
といっても、まったく難しく考える必要はありません。本の感想を語りあうだけで、討論するわけでもなく、怪しい勧誘などもありません。本を読んで感じた気持ちに優劣はなく、他人の感想を批判、もしくは否定、ましてや論破する人はいません。論破って、ほんと嫌な言葉!!
ですので、読書会ってなんか怖そうやな~と思っている人も、安心してお気軽にご参加ください。もちろん、読書会に何度も参加している猛者も大歓迎です。なお、懇親会も予定していますので(自由参加)、夜はおいしいごはんを食べながら、ゆるゆると本の話でもなんでも語りあいましょう。
詳細は以下をご覧ください。
また、この11月16日は、21:00から〈全国翻訳ミステリー読書会YouTubeライブ第22弾〉として、〈『ターングラス』完全ネタバレ トークライブ〉がおこなわれます。
表から読んでも裏から読んでもミステリーが成立する本、として巷で話題沸騰のガレス・ルービン『ターングラス』(越前敏弥訳、早川書房)のネタバレありのトークライブです。訳者の越前先生、担当編集者の井戸本さん、そして読書会の猛者たちが集って、この本の読みどころやおもしろさを語りあいます。
大阪読書会は17時までに終了し、そのあとの懇親会も2時間程度ですので、こちらのYouTubeライブには間に合うはず……いや、もちろん、住んでいる場所にも拠りますし、懇親会のあとお茶とか飲みたくなるかもしれませんが、イベントはアーカイヴもありますので、ぜひ読書会とYouTubeライブをセットでお楽しみください! 私も帰ってからチャットで参加するつもりです。
(念のため、YouTubeライブは観るだけですので、参加申し込みなど不要です。ネタバレありですので、それまでに本を読了ください)
あと、告知しそびれていましたが、少し前にミア・カンキマキ『眠れない夜に思う、憧れの女たち』(末延弘子訳、草思社)の書評を『図書新聞』に寄稿しました。
前作『清少納言を求めて、フィンランドから京都へ』では、四十を目前にして「人生に飽き」て、勤めていたフィンランドの出版社を休職して京都へ向かい、清少納言に語りかけながら人生の新しいページを切り開いた作者の旅路が大きな話題を呼びました。
今作では、前作のヒットを受けて出版社を辞めたものの、「独身で子どももいない四十二歳の女」として自らの寄る辺なさに悩み、「夜に思う女」、つまり理想の女に会うために出発した、作者の新たな旅が描かれています。まあまあ分厚い本ですが、とてもおもしろく、するすると読み進められるので、ご興味のあるかたはぜひ手に取ってみてください。
ちなみに、いまもまた『図書新聞』の書評のゲラのチェックをしているところです。次もめちゃんこ(死語かな)おもしろい本を紹介するので、よろしくお願いいたします。
(いまアマプラで『メイキング・オブ・モータウン』を観ているので。最初の寸劇がいいですね。こんな嫌な電話わざわざかける人おるんかな~)