筋肉について

第一章 筋肉の働きと構造

筋肉の働きについて
筋肉は、骨を動かすためについているため2つ以上の骨に接着しております。筋肉とは、筋繊維という細い糸が集まったものを筋束として考えられております。


まずは2語だけ覚えてください。
起始: 筋肉の始まり。身体の中心に近い骨に付着している部分(写真赤い部分)
停止: 筋肉の終わり。身体の中心に遠い骨に付着している部分(写真黄色い部分)
※写真の筋肉は大胸筋。(写真1)

画像1

(写真1)

筋肉というのは、筋繊維の流れに沿って動かされる。大胸筋でいうと右から左へ真横に流れていることが確認できます。(写真1)

肩を外から内に動かすとこのように大胸筋が収縮します。(写真2)
また内から外に動かした場合に伸長(ストレッチ)します。

画像2

(写真2)



筋肉をより細かくみた時、写真3のように筋原繊維のアクチンとミオチンがこのように入れ違いになり、筋肉が収縮して盛り上がるように見えます。(写真3)

アクチンフィラメントとミオシンフィラメント

(写真3)

筋肉が大きくなるということは、このアクチンフィラメントとミオシンフィラメントが太くなったり、数が増えるということなのです。

速筋と遅筋について

筋肉には、二種類の異なった色を持った繊維がございます。
赤血球のヘモグロビンをたくさん持った遅筋(赤筋)とあまりヘモグロビンを持たない速筋(白筋)です。

遅筋とは、これは持久力のある小さな筋肉です。マラソン選手などは持久力を必要としたスポーツのため筋肉に多くの酸素を送る必要がございます。そのため持久力を必要としたスポーツにはとても必要な筋肉のタイプです。

速筋とは、これは瞬発的な力を発揮する際に必要な筋肉のタイプです。筋肉の断面積を大きいため筋肉質になりたい方はこちらをつける必要がございます。また遅筋に比べて断面積が大きいため大きなエネルギーが必要となります。消費カロリーが高いため、速筋を多くもつことが太りにくい体づくりとなります。


第二章 筋トレは身体にとってストレスである

筋トレをしたときに身体の中で様々な反応が起こっています。
筋トレというのは、身体にとっては大きなストレスなのです。
このストレスに大して身体は4つの段階で応答します。

ストレスへの応答
①警告: 疲労の蓄積、痛み、張り、エネルギー貯蔵の減少。これらの反応が感じられます。
②抵抗: 刺激に適応して、通常の機能を取り戻す
➂疲憊: オーバーリーチやオーバートレーニング反応
➃超回復: 新しいレベルのパフォーマンス能力向上

筋トレした場合
筋トレをすると警告が身体で起きます。これは体感もあると思いますが、疲労感や筋肉痛として感じられます。
その後、体内ではこの警告の後に抵抗が行われます。この抵抗が上手くできると超回復につながり筋肥大や筋力が向上します。
しかし、身体が警告を出しているに関わらず休養を取らない場合は、身体は疲憊しまい体重の停滞や筋力減少、筋肉量減少の原因となってしまうのです。これをオーバーワークと言います。

理想 ⭕️
①→②→➃

画像4

(図1)これは理想の状態である。青い線は今の状態。


オーバーワーク ❌
①→➂

画像5

(図2)これはオーバーワークの状態である。身体が回復しきれずにパフォーマンスが落ちている状態。これが悪化すると怪我につながります。

まとめ
これらのことから分かる事は、身体にストレスを与えすぎてはいけないという事。そのため、私の考えとしては
 ・1回のトレーニング時間は最長で1.5時間
 ・休養日を2,3日に1回設けるという事

第三章 筋肉の短縮性と伸張性と等張性について

短縮性(コンセントリック)
筋肉が収縮した状態のことを言います。肘を上げた時の力こぶができた状態。

伸張性(エキセントリック)
筋肉がストレッチされている状態を表します。肘を伸ばした際の力こぶが平らになった状態。

等張性(アイソメトリック)
筋肉が同じ長さの状態のまま力を発揮している状態を言います。空気椅子を行っている時の脚の筋肉の状態。

筋トレを行っている時に筋肉にはこの3つの筋肉の状態があるということを忘れてはいけません。

さて、ここでお伝えしたい事はどれを意識して筋トレを行うべきかという事です。答えは全てです。なぜならそれぞれには違ったメリットがあるからです。

短縮性(収縮を意識した)トレーニングをする際、成長ホルモンの分泌が高まると言われております。また筋肉もパンプアップしやすくなるため筋肉を意識しやすいです。

伸張性(ストレッチを意識した)トレーニングをする際、高重量でゆっくりと行います。筋肉はストレッチをかける際、普段の約1.5倍ほど力が発揮されると言われています。これは速筋がメインに使われるため筋肥大に最も有効的です。

等張性(筋肉に刺激が入った状態で維持)トレーニングは、筋肉を意識するのにとても有効的です。筋トレをしていて意識をしにくい部位はまず等張性を使ってから始めるとわかりやすいです。

このようにそれぞれのメリットを理解してトレーニングをすると、また異なった刺激となり次への成長となりますのでこれらを意識して行ってみてください。

第四章 筋肉に関与するホルモンについて

まずは筋肉に関与のあるホルモンを紹介します。
①テストステロン(男性ホルモン)
②インスリン
➂IGF-1
➃成長ホルモン


①テストステロンとは
テストステロンとは、 副腎皮質などか分泌されるステロイドホルモンである。材料は主に脂質のコレステロールから作られるため、コレステロールの摂取は必須である。その他に、テストステロンの分泌を高める成分は後ほど紹介します。テストステロンは筋肉の合成や脂肪の燃焼に関わるため体づくりには必須なホルモンである。しかし男性は20歳を境にテストステロン値が低下しているのが現状である。女性に関しては元々男性の15分の1から20分の1しか分泌されないため筋肉をつけることや脂肪を落とす事はとても大変なのである。

テストステロン値を低下させない方法
ストレスを減らす

これは一番対処の難しいところですが、趣味や瞑想などを15-20分/日行うと良いみたいです。また半身浴なども効果的です。

脂質を摂取
脂質はホルモンの材料となるため控えすぎはよくありません。アボカドやナッツ、卵を取るとテストステロンの材料として補給できます。

運動
デットリフトやスクワットなどは様々な関節が動き、全身運動となるため高重量(5-10回)で行うとテストステロンが高まります。
HIITという緩急をつけた有酸素運動も効果的です。

睡眠
睡眠時間が1時間増えるとテストステロン値が15%増加するそうです。

サプリメント
テストステロンレベルを上げるサプリメントを紹介します。

アシュワガンダ
副腎の疲労回復効果があると言われています。テストステロンは副腎から分泌されているため副腎の機能をより良い状態に保つことが大切です。

ブロッコリースプラウトエキス
これはテストステロンと拮抗する、エストロゲン(女性ホルモン)の分泌を抑制します。テストステロンとエストロゲンは拮抗するように働いています。

LJ100
LJ100には、不活性状態の結合ホルモンを抑制する働きを持つ成分があるため以下の効能があると言われております。
-低下しているテストステロンレベルを回復させる
-活力を取り戻す
-20〜35歳が使用した結果69-132%高まったそうです。

亜鉛
目安摂取量は30g/日
これはミネラルであり食材でも取れますが、サプリメントでとると取りやすいです。

マグネシウム
マグネシウムはミネラルです。
マグネシウムレベルとテストステロンやIGF-1などのアナボリックホルモンのレベルは密接関係があると言われております。マグネシウムの働きとしては、テストステロンと性ホルモン結合グロブリンの結合を抑制することです。
ノコギリヤシやアスタキサンチンを使うとテストステロンレベルを高め、エストロゲンやジヒドロテストステロンのレベルを抑制します。これらのホルモンはテストステロンと拮抗するようなホルモンですのでなるべく機能を低下させる必要があります。

フォスファチジルセリン
ストレスホルモンである、コルチゾールの分泌を抑制します。さらに、運動と組み合わられせるとテストステロンレベルが高まる可能性があると言われております。


Dアスパラギン酸
アスパラガスに含まれているアミノ酸で、テストステロン値を高めると言われております。しかし持続性は1-1.5週間と他のものと比べて短いかいのが難点です。

②インスリンとは?
インスリンとは、筋肉をつけるのに一番有効的なホルモンです。
インスリンは、血中の糖を筋肉や脂肪、肝臓に送り出して血糖値を下げる働きがあります。
肝臓でグリコーゲンを合成する働きもあり、アミノ酸を筋肉に送り込む作用もあるため筋肉には欠かせません。

インスリンによる脂肪合成
糖と脂肪を同時に大量摂取したり、糖質過剰摂取は体脂肪増の原因となってしまいます。


脂肪をつけないインスリンの働かせ方
トレーニング中は、ATPという活動に必要なエネルギー源を大量に消費します。その際にATPの減少に反応して体内では、細胞に糖を運ぶ働きが促進されます。
要するに、運動中から運動終了後3時間以内は糖質やタンパク質などの栄養は筋肉細胞に送られやすいため栄養摂取に一番最適な時間だという事です。

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