HSP・HSCについて考える①

最近、HSP・HSC、繊細さんという言葉をよく耳にするようになりました。

こんにちわん、こんばんわん!心理学が好きな犬、心犬です!

Highly sensitive person及びHighly Sensitive Childの略で、とても繊細な人、繊細な子どもたちを指す呼び方として近年話題となっています。中にはHSP専門のカウンセラーさんもいらっしゃいます。

ロンドンブーツ田村淳さんがHSPだということを公表したことも話題となりその言葉が一般的に広まったのも記憶に新しいかと思います。

今回、ではなぜわざわざ記事として取り扱おうと思ったかというと、HSP及びHSCは浸透していきつつあるコトバであり概念だからこそ私たちシンリシの立場からしっかり話しておかなければならないのかな、と考えているからです。

HSP・HSCを自称する方々をdisる内容でもなけば、HSP専門カウンセラーをdisる内容とするつもりはありません。しかしながら、その繊細さ故にいろいろと思うことがあったり、disりに感じてしまう可能性もあるでしょう。それくらいこの話題自体が繊細なものなのです。

ですが、今回は敢えてそのコトバ・概念について向き合い、自身をカテゴライズすることの利点もあれば問題点もあるということについて話していきたいと思います。まだまだ若年の見習いシンリシが何か言っているなと生暖かく聞いて読んでやってください。


こちらで、HSPに関する研究を行っているアーロン博士によるチェックリストをやってみることができます。27の問いの中から14点以上はいと答えた場合、HSPとなるそうです。

私もやってみました!!!が!




HSPです!!!!心理学が好きな犬・臨床心理士・HSPに改名いたします!!!!

というのは冗談として、繊細さというのは誰もが備えているものなのだなと改めて感じる犬でした。アーロン博士によると5人に1人はHSPだと言われています。

ここでしっかりと理解しておかなければならないことが1つあります。

HSP及びHSCのチェックリストをやってみてHSPやHSCの気質があることがわかっても、それは診断ではなく病気だということにはならないのです!

「あぁ、HSPという病気だったのか…」と絶望する必要は一切なく、そのような繊細さを備えているに過ぎないのです。

が、しかしながらそこにはいくつかの問題点が含まれていることを忘れてはいけません。

感覚の過敏さや、抑うつのような症状がでた際にそれらをHSP・HSCの気質によるものだとしてしまうことで、それらに類似する症状の現れる発達障害や不安障害、パーソナリティ障害などの診断・治療及び支援のタイミングが遅れてしまったり失われてしまう恐れがあります。

診断がつくことが正しい、病名がつくことが望ましいというわけではありません。しかし、その感覚の過敏さや心身の不調が、治療や支援・環境の調整によって軽減できることもあるでしょう。そういった機会が自分をHSPであると規定することによって失われてしまうとしたら、どうでしょうか?

HSP気質のある方に必ずそのほか診断がつくというわけではありません。学校や職場、家庭での生きづらさ、適応できなさというものを強く感じた際は早めに医療機関の受診をお勧めします。

また、もう一つの問題点として多くの方々がSNS上でHSPやHSCを自称している現状について述べていきたいと思います。

勿論、私がフォローしている大切な方々にもそのような方々がいらっしゃいます!それは悪いことではありません。自分の性格・特性をしっかり理解しているから、自分と向き合っているからこそ自分をHSP・HSCと言えるのです。

HSPのチェックリストの中に音楽についての質問がありますが、デリケートな音楽という言葉の定義はかなり曖昧ですね。感覚についての問いも、家の様子を想定するか、学校での様子を想定するかできっと答えは変わります。

というように、このチェックリスト自体を答える際においても、自分がどのような環境・立場の場面を想定するかではい・いいえの回答が異なるということも踏まえて考える必要があるでしょう。

この、生きることが大変なストレスフルな現代社会、全ての人がHSPの気質を持っていてもおかしくはありませんし、HSPの気質を持った人も、1日の中で無心で何も考えずリラックスできるときはきっとあるのではないでしょうか。

私たちシンリシがHSPを考えるうえで、大切なことの根底には医学的エビデンスがまだまだ乏しいHSPを否定するのではなく、そういった生きづらさを感じる側面を少しでも生きやすく、様々なアプローチから考えることにあるのではないでしょうか。

また、多く意見を頂きつつ第二回で内容を深めていけたらと思いますので、コメント等よろしくお願いいたします!

第二回はこちらから






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心理学が好きな犬/臨床心理士
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