「コンビニ人間」"ふつう"って何だ?
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2021/02/25
こんにちは。HACOです。
久しぶりの更新です。年末年始から、過労な状態からの体調不良などで記事を書くのは休憩していました。2021年は、まずは身体づくりからということで、基礎からトレーニングを再開しました。ちょっと回復してきたので、つぶやきも再開していこうと思います。
少し前に、今年の芥川賞の宇佐美 りん 著「推し、燃ゆ」を読もうかなと悩んでいたところ、数年前に読んだ「コンビニ人間」を再読。
「ふつう」とは何かを考える機会が多くなっていたので、何か参考になる本はないかと考えていた時でもあったので。村田 沙耶香 著「コンビニ人間」があった!と思い出しました。
「いらっしゃいませー!」お客様がたてる音に負けじと、私は叫ぶ。古倉恵子、コンビニバイト歴18年。彼氏なしの36歳。日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる。ある日婚活目的の新入り男性・白羽がやってきて…。現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作。
「ふつう○○だよね」といった具合に、ふつうという言葉は日常で使われる言葉の影にある様々なこと。多数派であることが正しいのか?ふつうとは、平均値なのか、中央値なのか…。はてさて、個々の価値観なのか…
「ふつう」と、どう向き合っていくか?
そんなテーマについて、斜め上方向から描いたというか、むしろ直球すぎるほど直球に描いた作品かなと思います。単純に「病気もの」として読むのではなく(そのように読むことが間違えではないですが)、読んでみることで、何か違った風景が読み取れるかもしれません。
自分の中の「ふつう」とは何か?
集団の中での「ふつう」とは?
自分の「ふつう」を他者にも求めていないか?(押し付けていないか)
「ふつう」ではないことは、異常なのか?悪なのか?
この本から、自分の立ち位置や価値観を振り返ることにもなるかもしれません。どのような気持ちになるか、どのような価値観に気づくか試してみてください。
「多様性」ということが叫ばれるようになって、より世界は多様性を失っているのではないかと感じることも多いですが、そのような今の世界の中で「ふつう」について、再考するきっかけになるかもしれません。
「ふつう」という価値観にとらわれて、それが誰かへの暴力になっていないか考えてみることも大切かなと思います。あなたの「ふつう」は、あなたの、あなただけの価値観かもしれません。集団の価値観を利用して、個を攻撃するための基準に「ふつう」という言葉をつかってしまっているかもしれません。それは、無意識にそうなっているかもしれません。言語化することが面倒で「ふつう」と言っていたり、言語化できないから「ふつう」ということばで誤魔化したり…。「ふつう」という言葉の持つ意味が、非常に高レベルのことになっていたり、「ふつう=完璧」ともとられる価値観になっていたり…
「ふつう」教と揶揄していうことがありますが、そのくらい広範囲に広まっているようにも感じてしまうほど、「ふつう」にとらわれてしまっている人が多くなっているのではないかと危惧してしまいます。
今年もまだまだ、いろいろと騒々しい出来事が渦巻いている状況ですが、自分のことを振り返る、自分の周りのことを振り返る、世界の仕組みを考えるきっかけになるような、そんな今の過ごし方もあるのかなと思います。
「主体的に考え、判断し、行動すること」が、自己成長や自己防衛、他者や社会との距離感やつながりをつくっていくキーワードのひとつになっていくと思います。
そんなこんなで「ふつう」って何だ?っていうことを考えてみるきっかけにしてみてください。
正常か異常?普通とはってことを以前にも書いていたことを思い出したり。
更新が途切れすぎないように身体を鍛えつつも、何となくつぶやくらいのことを書いていこうというのを2021年のnoteの目標にしようかなと。
「推し、燃ゆ」は、もう少し落ち着いたら読もうと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今日もよい一日を。
それでは、また。
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