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高尾歳時記 2024年9月7日

9月7日は、二十四節気の白露。朝晩の冷えこみが強くなり。草木につゆがついて、白く光るようすをいうとのこと。

NHKによると(*1)、気象庁の検討会は、今年の7月以降の関東甲信の平均気温は、1946年に地域別に統計を取り始めてから去年と並んで最も高くなり、「異常気象とも言える」と評価したとのこと。今年はひときわ暑かったような気がしますが、去年も相当暑かったんですね。そういえば、ここ数週間の米の品薄に関連して、昨年は大雨や高温被害で米の品質が低下した、と報じられています(不作ではなかったとのことですが)。今年も同じような高温被害が見こまれるのでしょうか。

本日も暑い日になりました。東京の最高気温は33.8℃。湿度も高く、まだまだ夏が続いているような錯覚を覚えます。流れる汗を拭いながらの山行になりました。ですが、白露のいわれよろしく、朝晩は過ごしやすくなってきています。本日早朝の高尾山口駅前の気温は25℃。草むらからは虫の音が鳴り、秋らしい風情になってきました。

高尾の花々も初秋の装いです。今日も花の多いところを巡ってきました。

早朝の高尾山口駅を出発。気温は25℃で、この時間帯は過ごしやすい。
天気は晴れなのですが、上空は濃い霞が広がって、薄曇りのような不思議な空模様でした。
ヘクソカズラは終盤。だいぶ減ってきました。
キツネノマゴは真っ盛りを迎えています。人里近くや河原にたくさん咲いています。
ユウガギクは盛りを過ぎて、徐々に少なくなってきています。
ヤブランは盛り。日のあたる明るい草地でたくさん咲いています。
これはクズの花。和菓子などに使う、葛粉はこのクズの根から精製されます。
このクズ、観賞用や牧畜用に日本から導入されたアメリカでは異常繁殖して危険外来生物扱いになっているのだとか。極めて旺盛な繁殖力をもつクズですが、日本の気候では冬に一度必ず地上部が全部枯れます。ところが、温暖なアメリカ南部では冬を越してしまい、在来の植物を駆逐し大地や森林をクズ一色にしてしまうのだとか。
ノブキ。この時期あちこちで見られます。個体数はとっても多い。
ボタンヅルが盛りです。よく似た花にセンニンソウがありますが、ボタンヅルの葉は三裂、センニンソウの葉は卵形。どちらも同じようなところに同じぐらい咲いています。
タマアジサイは終盤。まだ若干の蕾も観察できますが、もうそろそろ終わりでしょう。
キツネノボタン。沢沿いの日があまりあたらない湿った環境を好みます。個体数は多い。
フジカンゾウは盛り。あちこちでたくさん見かけました。
キクイモは北アメリカ原産で、日本には農業用に導入されつつも現在はほとんど栽培されておらず、逸出して野生化しているとのこと。河原に定着して在来種を駆逐する傾向があるとのことで、あまり歓迎されていないようです。
ツリフネソウが開花し始めています。個体数は多い。
高尾山はこの紫色のツリフネソウが主ですが、上高地は黄色いキツリフネが主です。
ゲンノショウコも盛りを迎えています。あちこちで見かけました。
先週の台風の影響と思われますが、高尾周辺の川の水量が増えています。小仏川も水量豊富。
ハグロソウはほぼ終わり。花は終わりに近づくと白くなって散っていきます。
ミズヒキは真っ盛りでした。あちこちでみられます。
ツユクサも盛り。人里近くから山中まで、あちこちで見られます。
ツリガネニンジンは盛りを過ぎていますが、まだもうちょっと見られそうです。
ノハラアザミ。高尾では、秋になると各種アザミの花が開花します。
…ん?これはなんだ?
キノコのようですが、何かは不明。
シュウカイドウ。人里近くで多く見られます。
(小仏)城山山頂に到着。今日は空の霞が強く、遠景は限定的。
同じく城山山頂から、都心方面。遠くはほとんどなにも見えません。
城山山頂近くにも、ゲンノショウコが。
シラヤマギクが咲き始めていますね。秋の花です。
これはヤマボウシの実。一丁平にて。
カノツメソウ。こちらはどちらかというと夏の花。
ヤマハギ。秋の花です。個体数は多い。
高尾山山頂に到着。引き続き空の霞が強く、遠景は限定的。
同じく高尾山山頂から、丹沢主脈方面。今日は丹沢主脈の稜線もぼんやりとしか見えません。
ヤマホトトギス。今日ちらほらと、稜線上で見かけました。
先週末の台風10号による大雨により、日影林道の山頂近くで、道路脇斜面の崩落が発生しています。通行に支障はありませんが、ご注意ください。
また、登山道の崩落で萩原作業道は通行止めになっています。

*1
NHK 首都圏ナビ もっとニュース
「異常気象「最も暑い夏」2024 猛暑や大雨 温暖化の影響はどの程度 ?」

閲覧日:2024年9月8日

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