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ライターの仕事について

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地方の出版社を経てフリーの編集ライターとして活動しています。 ○ライターの仕事を続けるには ○単価アップを叶えるには ○そもそもライターってどんな仕事? ○編集の視点とライターの…
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#インタビュー

地方でライターを続けるにはどうすればいいかを考える

ライターという肩書きの人は非常にたくさんいると思うのですが、ライターだけで生計を立てるのは非常に大変だと感じます。 しかし。私は地方在住ですが、大先輩ライターさんたちは家を建て、家族を養い、いい車に乗ったりしています。「どうなってるの?」と問いただしたい。本当にどうなってるの? 地方でライター、地域との密接な繋がりが必要 ライター1本で家族を養っているライターさんたちは大体株式会社にしていらっしゃる。一人会社の場合も多いです。 そして、「その地域でライターをしてい

【ライターの話】結局文字起こしサービスを使い始める(nottaにしました)。

以前、文字起こしサービスについてお試ししたことがあるのですが。 その後、nottaを利用し始めました。一番安いプランです。 毎月、1時間半から2時間のインタビューをするレギュラー仕事が加わったので。※しかしnottaの一番安いプランだと、1時間半までしか文字起こしが見られないので、音源を分割して使っています。不便。 私の文字起こし方法 nottaは話者ごとに分けてセリフ風に文字起こしをしてくれるのですが、精度は微妙です。 誤字だらけ。 それでも大体流れはわかりま

【ライターの仕事】陰の世界から陽のステージを見つめながら「相手に輝いてもらう」

私の持論ですが。 ライターをやっている人は「ある程度の根暗気質」があると思っています。 一人で買い物に行ける。 一人でカフェに行ける。 友達と一緒に出かけているのに、気がつくと一人(はぐれる)。 毎日友達と会う約束を入れると正直しんどい(たまにならいい)。 休日、一人で過ごすのが苦にならない。 それなのに、「ちょっと気になる場所にはいち早く行きたい」とか、「新しいものを試してみたい」とか、アグレッシブな側面も持っている。 そして頭の中ではずっと何かを考えていて、人のこと

【ライターの仕事】浜松市のプロモーションサイト「特集記事」を制作しました。

2024年7月にローンチされた、浜松市のプロモーションサイト「うなぎのぼり はままつ」に掲載されている、特集記事を制作しました。 私はいただいたテーマをもとに、ラフ制作、アポ入れ、取材、撮影ディレクション、原稿書き、校正だし、修正までを担当しています。 制作したのは以下の3本。今後も随時アップ予定です。 ↑タイトルは違うんだけど写真が全部同じ! 浜松の観光、移住を促進するためのプロモーションサイトです。 移住組の自分が感じた魅力 私自身、県外から移住した人間です。

【ライターの仕事】ライティングのベースにある感覚作り「表記について」

記者ハンドブック。 地方出版社の編集部に入った時、上司からまず買いなさいと言われました。これ以外に「編集部オリジナル統一表記」のペーパーが用意されていて、それを見ながらライティング。 さらに広告制作をしていた頃、分厚くて分厚い(2回言う)規定集や、誇張表現を回避する資料、景品表示法などの注意資料などがあって。 慣れるまでは資料との戦い。 今も統一表記を持つメディアの記事を書くときは、やっぱり資料との戦い。 フリーになってから久しぶりに買い直した第14版 私が持って

【ライターの仕事】フィードバックが生み出すもの。ずっとずっと学びの連続。

編集さんからのフィードバック 以前納品した原稿を流し込んだ、校正ゲラが送られてきました。 私が納品した状態から、テキストに随分と手が入っていて、とてもよく仕上がっていたのです。 原稿にインタビュー全体の要約を添付しておいたので。それをベースに情報を足したり引いたりして調整してくださっていた。 メールには「勝手に触ってすみません」とありましたが。 むしろ、完成させられないまま納品してすみません、です。 そもそもフィードバックはストレスフル 原稿の戻しは、何はなくと

【ライターの仕事】ふと、チームっていいなあと羨ましくなる瞬間。

出身企業から仕事をもらい、編集部員さんが取材同行してくれる機会があって。 そこで、10年以上前(本当はもっと)に辞めた会社の「いま」を色々聞きました。自分が在籍した時の少し上の世代が、重役になっていて、知っている名前もちらほら。 私は長く一人で仕事をしてきたことを振り返る 会社員だった頃、隣にはいつも「ねえこれどう思う?」と問いかけられる同僚がいました。 リサーチに行って買ってきたケーキを、一緒に食べてくれる後輩もいたし。 毎日残業続きの日々、フラッと夜ご飯に行く仲

【ライターの仕事】録音しない派ライターが、思い立って録音&文字起こしアプリを使う

私のライター人生のスタートラインは「1日何店舗訪問できるかな? 取材耐久レース!」みたいなタウン誌取材がベースです。滞在時間30分でやれるだけ取材し、1ページにぎゅうぎゅうの情報を載せるやつ。SNSが全くなかった時代の。 そのため、どんな取材も「ほとんど録音しない」というスタイルが身に付いてしまいました。現場の記憶とメモで乗り切る。 録音しても聞かない。 ただこのスタイルの場合、「取材から納品までが短期決戦」のみに対応可能です。普段ほんとタイトなスケジュールで納品してい

【ライターの仕事】リノベーション取材からこの世の色々を学ぶ

リノベーションの取材をさせていただいたフリーマガジンの見本誌が届きました。 この取材では、学びが多かったです。 去年、実家(私の年齢よりも+10歳くらいのとても古い建物)を、両親がリフォームしたんです。 父が「外観を綺麗にする」と言い出したので、私はそれを母から聞いた直後に父の携帯へ電話。 「えっなんで? 何で外観??? もっと他に直すとこあるよね?」 水回りとか、トイレとかお風呂とか。そもそも床がベコベコしてるところがあるよ? 「だって、カッコ悪いだろう」 そ

【ライターの仕事】取材相手の魅力の掘り下げ方を考える。ただ自分のことはわからん。

住宅会社さんを取材することが多いのですが。 「最近厳しい」という言葉をよく耳にします。コロナ禍から資材価格が跳ね上がり、以前の価格ではもう新築ができません。 総じて300から400万前後は上がる…と聞いてからまた時間が過ぎたので、更なる値上げが始まっているはず。 「住宅ローンが通らない」という話も多く、これから新築は富裕層の特権になるのかも。だからリノベーションというキーワードを頻繁に目にするようになりました。 とはいえ、新築の方が利益率は高いし、リノベより新築を取

【ライターの仕事】“書く”にたどり着くまでに色々ありすぎる。あと名もなき仕事多い。雑感

ライターとして仕事を受けているのだけど、「原稿の構成を考えて」「ラフも描いて」「アポも入れて」「校正出しもやって」みたいな状況に遭遇します。 編集込みの案件。 その場合、「書く仕事は全体の2〜3割。あとは考える仕事と選ぶ仕事、話す仕事、そして雑務」みたいなことが多いように感じます。 ①テーマだし、ネタだし 例えばまだ白紙の状態の企画があって。それをどうやって誌面やWEBに落とし込むのかを考える仕事。 この状況で「この仕事が取れるかどうかもわからない」時もあるわけで。

【ライターの仕事】心理学が面白い。カウンセラーさんインタビュー

取材しながらカウンセリング??? 一昨年から仕事でお付き合いのある公認心理師さんがいます。 まずホームページのライティングをお手伝いしたのだけど、今度は「メールマガジンを書いてもらえませんか?」と。 私でよければとお引き受けして、年末から何度も打ち合わせをして5本のステップメールを書き上げました。今、校正中です。 その打ち合わせをしていると、カウンセリングを受けているわけでもないのに私の心がどんどんラクになります。 カウンセリングには大きく分けて、 ①傾聴(ひ

【ライターの仕事】コミュ障でもインタビューできるコツ

ライターの本質はしゃべることではないと信じている 私は人と話すのが苦手という特徴から本と対話を始め、文章を書くのが楽しくて、続けているうちにそれが仕事になった系の人間です。 世に出たばかりの頃は「あまりのできない子ぶり」に毎日しんどかった。当初はクライアントの広告原稿を制作する仕事をしていたので、20歳くらい年上の営業マンから、 「話を聞いたらその都度『はい』と返事して。聞いているのかどうか不安」 「相手から指示を得たら確実にそれを遂行して」 など、人として生きていく上

苦行+α

自分の声を客観的に聞くのがとても苦手だ。 だから私は「インタビューを録音しない」という無謀なスタイルで仕事をしてきた。 もう随分前になるが、もともと街情報の月刊誌などをつくる編集部にいたため、「飲食店取材がメイン」「一件あたり取材時間が撮影込みで30分」「本文100文字とキャプションの原稿」「1日に取材8件」という無謀な世界が自分の故郷。録音する習慣が全くなかった。 フリーになってから、机に座ってじっくり話を聞くインタビューをする仕事もいただくようになったのだけど。私は