今こそ日本の学校に! イエナプラン実践ガイドブック 【@毎日1冊「教育」本チャレンジ15日目】
15日目です!
30日を目標にしているこの挑戦も折り返しに来ました!
本日はこちらの本「イエナプラン実践ガイドブック」を読んで見ました!
イエナプランに関しては一度記事を書かせていただいたのですが、現在オランダで多く実践されている「オルタナティブ教育」と言われる教育方法です。
今回の本はその第一人者である「リヒテルズ 直子さん」の著書になります!
【忙しいあなたに】Yuki's Summary📚
本書はイエナプランの理念を学び、どう実践するか説明する手引書になっている。
イエナプランは「人間が一人ひとり、ほかにはけけがえのないユニークな存在であること」を出発点にしている。イエナプランにおける大きな特徴は下記の5つであり、これをベースに学校が進む。
①異学年学級 通常3学年の生徒たちでなるファミリーグループで活動
②4つの基本活動 対話・遊び・仕事・催しの4つの基本活動
③リズミックな時間割 子どものバイオリズムに合わせたカリキュラム
④ワールドオリエンテーション 科目の壁を超えたホンモノの授業
⑤生と学びの共同体 生と学びの共同体
イエナプランはこれらを通して理想の社会を教室に作ることを目標としている。
理想の社会とは「一人ひとりのかけがえのない価値が尊重され生かされる社会、すなわち、個性の違いや成長による変化をお互いが受け入れ合い、それぞれの価値を生かして、地球と世界を大切にし、自然と文化の恵みを未来世代のために責任を持って手渡していく人々からなる社会」であり、その実現を目指す。
オルタナティブ教育の起こり
今回、ご紹介させていただく「イエナプラン」はオルタナティブ教育であり、その歴史は古い。
19世紀末から第一次世界大戦にかけて。欧州諸国・日本・中国で「新教育運動」と呼ばれる運動が起きた。
子ども自身の内発的な発達への力、学びの意欲を引き出し、それを最大限に花開かせる教育のあり方出会ったと言える。
しかし、その後も教師主体の知識偏重型の教育は多数派を占めた。
しかし、第2次世界大戦の終結後、産業化が加速した中で以前の「オルタナティブ教育が注目され始める。
1920年にドイツのイエナ大学の実験校として始まった「イエナプラン教育」は、創始者のピーターセンが始めたものだ。
ピーターセンは第一次世界大戦のときから、軍隊の兵士のように子どもの個性を顧みることなく、知識やスキルをひたすら身につけさせる古いやり方の学校のあり方を批判してイエナプランを作り上げた。
静寂の学校
イエナプランは子どもの自由を重んじながらも「静寂の学校」と呼ばれる。
教師が一方的に話し、子どもは黙って授業を受けると言う古い学校のスタイルではなく、異学年学級で子どもたち同士の学び合いや協働を促す環境であり、ここだけ聞くと静寂の学校はイメージしづらい。
しかし、イエナプランでは同時に子どもが沈黙して一人で深く思考したり、他の子から離れて一人で静かに仕事に取り込むことを尊重している。
これは、教師はもちろん、子どもたちにも浸透していて、相手が話すことに真摯に耳を傾ける素地がある。
この話す聞く「対話」はイエナプランにおいてピーターセンが最も重視した活動であり、一人ひとりが個性を認めるための手段になる。
ファミリーグループ
イエナプランでは学年によるクラス分けではなく、異学年混合のファミリーグループで行動する。
これは、ヨーロッパの伝統的な徒弟制度に従い、弟子・熟練者・師匠の関係であると言う。
教師は「グループリーダー」と言われあくまで対等の立場にいることを強調する。
この、ファミリーグループにより、子どもたちは小学校にいる間ずっと「できる子」とか「できない子」になることはない。
どの子も、年少や年長を経験するので、他の子を助けたり、助けられたりする経験をする。
オランダの学校制度で面白いのは、こうした異学年に対応してなのか、一斉入学というシステムは取らない。
4歳の誕生日になった子どもから、一人づつ入学し、グループに入っていく。
入った子に対しては、前年からいる5歳の子が面倒を見る。
学力測定に関して
オランダでは共通入試がないために、進路の決定は教員の助言が大きくものをいう。そのため、親と話し合う際の指針が必要不可欠だ。
そこで、オルタナティブスクールではCITOというシステムを導入している。
このシステムでは、半年ごとに子どもの学力を測定して、能力をモニターする。
テストに満点はなく、あくまでモニターであり、絶対評価だ。
そのため、どの分野が伸びていて、どの分野が伸び悩んでいるかが一目でわかるようになっている。
読んで見ての感想
すごく、論理として、もう・・・そうだな!というものばかりの一冊でした。
今の、教育が抱える問題点に対して、かなりストレートに解決策が見つかるような気がしました。
しかし、リヒテルズ 直子さんはこれらを直接日本の教育に導入するのはダメだと話します。あくまで、これは一つの例であることを強調されます。
ただ 今回、読んでみて思ったことは、イエナプランを実行するには全員の理解が必要であることを感じました。
これは、全員です。
イエナプランでは保護者は「子どもの代弁者」と言われ子どもを守り生活指導の義務は親にあります。
こうして、親の理解があるからこそ成り立つものでもあり、日本でも、もっと親との連携が必要であると感じます。
また、教員としてもこれらの教育方法を学び、理解して、伝えることをしていかなくてはいけないと感じています。
15日目終了です!
イエナプランは絶対に新しい教育のヒントになることを再認識した一冊でした。
もう、奥が深いのでもっと学ぶ必要がありますね😉
あとチャレンジも半分です!
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます😆
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