
親が変われば子どもも変わるというけれど
先日、48回目のオンライン交流会のあとに、書いたブログを多くの方が読んでくださいましたので、こちらにも残しておこうと思います。
最近は、あちこちでオンラインの会も増えていますが、それでもまだまだ話せる場がないとおっしゃる方はいます。
そして、不登校に関心を持つ方々も増えてきて、交流会では、参加者層の多様化が安定してきました。
その回の参加者さんは、お母さん・お父さん・教育関係者・地域の市議さん、不登校になってから間のない方からもう子育て卒業の方まで、さまざまでした。
もうすぐ50回、つまりスタートして4年ほどになります。
この会を始めた時、自分が居心地よく参加できる親の会がなくて、自分なりの場をやってみたくて始めたのでした。
そこからさまざまな共通課題に気づき、あっちこっちから不登校を見つめてみたところ、今は不登校は学校の制度疲弊、不寛容・非柔軟な教育環境が招いている、こういってほぼ間違いないように思います。
そして、そこから苦しさが続きがちなのですが、一歩先に踏み出すには、まず共感、そして信頼性のある情報、継続的で肯定的な関わりが欠かせません。
まずは、安心感や自己肯定感を確保した上で、大人も子どもも、一人ひとりが捉え方を変えていくこと。そのような流れに乗れると、楽になっていくことを感じています。
「親が変われば子どもも変わる」というけれど
その証という訳でもないのですが、この交流会で出会ったり、このブログから知り合ったり、教育機関からご紹介いただいてお付き合いしてきた方々の多くは、不登校のことがある程度落ち着かれると、ご自身と向き合おうとされます。
そのタイミングがやって来たんだと言わんばかりに・・・。
一般的には、「親が変われば子どもも変わる」と言われますが、目の前の子どもが困っていて早く何とかしたくて自分に思いつくこととにかく実施しようとしている時に、差し込むようにそのような言葉を向けられても、はぁ?という感じになります。
そこで冷静になれないことを責める人もいますが、だったら、その立場になってみて!と言いたい。親だってみんな違う背景を持っているのだから、感じ方は違うのです。
子どもに大きな変化が起きて、親として無力感や切なさでいっぱいだからこそ、なんとかしてその心の穴をふさごうとするのは親というより人間として当然の心理。私はそう思います。
つまり、親だって一人の人間だということをすっとばして、親であれというのは、ちょっと酷だと思うのです。
そのような段階を経て、気づきを得られた方は順当にご自身を振り返る時間を、落ち着いて持とうとされます。そのご様子を拝見していると、自分で納得して行動を選ぶことはとても大切だと感じます。
納得して何かを選択した方は、お子さんの納得感を待ったり見つけたりすることも上手になっていく気がします。
自分と向き合う方法
やり方はいろいろですが、何人かの方は、お子さんの不登校という経験から、自分が同じような思考パターンでものごとをみていることに気づかれて、それを外在化して多角化するワークに取り組んでおられます。
ある方は、ご兄弟おふたりの不登校からそれぞれの進学先を選択して入学を支え、今はその新しい生活を応援しながら、自分のキャリア安定と生きやすさを手に入れるために。
またある方は、ご自身の成育歴が今に影響していることに気づかれて、そこを整理して自分らしく生きる方法を手に入れるために。
他にも、自分と子どもの今後のために、英語の基礎をやり直したいとおっしゃって、お子さんと一緒に英語学習を始めた方もいらっしゃいます。
どの方も、おしゃべりしたりワークをしたりして、「なるほど。そういうことだったのか~」と、新たな自分を発見されて、嬉しそうです。
経済的にも精神的にも苦しいからこそ・・・
ただ、お子さんのことで精一杯で、金銭的にも時間的にも苦しい時には、相談すら躊躇すると思うのです。
自分の当時を振り返ってみても、カウンセラーさんには警戒心たっぷりでしたし、専門家のところで学ぼうと思えるようになるまでには、だいぶ時間がかかりました。
どこか一匹オオカミでいいと思いながら、誰かに助けて欲しくて、この人なら…と思って話しても、やっぱり伝わらない。そんなことを繰り返して孤独感たっぷりでした。
そういう心境を経験しているからこそ、関わろうと思って連絡くださる方々の背景にも気持ちを向けて、共に過ごす時間をとにかく有意義にすること、そして、付け焼刃的な知識や対処方法ではなく、その先もしっかり使える永久保存版的スキルを届けられるような関わりが必要だと思っています。
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来週から、自分助けのスキルを身につけるスモールグループワークをはじめることになりました。
皆さん、感情が溢れる混沌とした時期を越えて、今度は心地よく過ごすスキルを身につける段階に差し掛かって来られた方々です。
団塊の世代の親に育てられ、令和に育つ子どもを育てる今の30代・40代のお母さん達は、価値観の板挟みに苦しんでいます。そこを整理する時間にしていきたいと、楽しみに準備を進めています。
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