震災後の日本のEコマースをフランスのニュースチャンネルが分析
今年もまた、暑い夏がやってきました。
さぁ大人も夏休み!
…と、各地で徐々にお盆休みモードに入り始めた8月8日、宮崎県では日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生しました。
被害は宮崎県周辺の熊本県や鹿児島県などにも及び、さらに今回、気象庁からは「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表されるなど、該当地域周辺にお住まいの方々には不安になってしまう情報も飛び込んできました。
せっかくの夏休みだというのに、これ以上皆さんの不安を煽るような内容は気が引けたのですが、EC分野の観点から大変興味深かったフランスの記事を今日は紹介したいと思います。
世界でも日本の地震は心配していますよ!
携帯トイレ、ペットボトルの水...。日本人のネット購入が示す「巨大地震」への懸念
8月8日の強い揺れを受け、日本の専門家が「巨大地震」を警告して以来、日本人は基本的な生活必需品を買い込むためにオンライン・プラットフォームに殺到している。
ここ数日、日本人はEコマースサイトでの買い物を心配している。8月8日に日本の南部でマグニチュード7.1の強い揺れが発生し、日本の専門家が「巨大地震」の可能性を警告して以来、日本人は不安に駆られている。住民は基本的な生活必需品を買いだめするためにオンラインに殺到している。
しかも、農水省は「1人3~3回分(できれば1週間分)」を目安に用意するよう呼びかけているにもかかわらず、である。
住民の懸念から最初に恩恵を受けるのは楽天だ。財務省のデータによると、2023年の日本のオンライン購入のほぼ29%を占めることになる。Amazonは20%強で2位。両プラットフォームで販売されている商品はおおむね同じで、ポータブルトイレ、ペットボトルの水、生鮮食料品などだ。
楽天は日本人が好むサイト
楽天市場において、リアルタイム(仏時間午後1時50分、現地時間午後8時50分)で更新される世界売上ランキングの1位と3位を、2種類のポータブルトイレが占めている。最も売れているモデルは「防災用」として購入されたもので、「災害時にゴミをすぐに捨てられないときに役立つ」ことを目的としている。
最も高価なモデルには、最大600回分の使用に必要なものがセットになっている。
次いで、ミネラルウォーター24本入りが2位となった。8月10日(土)の売れ筋商品15点のうち、5点が水のボトルだった。
気象庁が「再び強い地震が発生する可能性が高まっている」と警告した翌日の8月9日(金)の売れ筋は、家族4人分の非常食だった。
ちなみについ数日前まで、最も買われていたのは日本のボーイズバンド、WEST.の新作「まぁいっか!」のリリースに合わせたアルバムだった。
Amazonは取り残されていない
日本のAmazonのプラットフォームでは、売れ筋商品は列島の人々の悩みをそのままコピーしたようなものだ。
「DIY・ガーデン」カテゴリーで8月10日に最も売れたのは、意外にもポータブルトイレだった。5位には、地震による家具の転倒を防ぐ伸縮ポールまでランクインしている。飲み物に関しては、最も購入された20品目は再びミネラルウォーターのパックだった。
そして最後に、より多彩な「スポーツ・レジャー」カテゴリーもまた、日本人の将来への不安を反映している。水を飲めるようにする様々な浄水器の合間に、太陽エネルギーで充電し、携帯電話のバッテリーとして機能する携帯ラジオや、必要不可欠なポータブルトイレがある。
制限を回避するために
農水省は8月9日(金)、生活必需品の「過剰な買いだめは避ける」よう国民に呼びかけたが、日本人は農水省の勧告を回避するためにオンラインショッピングサイトを利用している。
東京都内の一部の小売店では、品不足を避けるため、特にペットボトルの水の販売制限を実施せざるを得なくなっている。
しかし、この解決策は永久的なものではない。楽天では、金曜日に2番目に購入された人気商品である特定の非常食を注文する前に、チェックを入れなければならない新しいチェックボックスが登場した。「現在、多くの注文を受けています。配送は12月頃を予定しています」と販売者は言う。
Source:Toilettes portables, bouteilles d'eau... Les achats en ligne des Japonais illustrent leur inquiétude face au "mégaséisme"(BFMTV.)
おわりに
日本は地震大国であることや、1995年の阪神・淡路大震災、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震、そして今年のお正月に起きた能登半島地震などが人々の記憶にまだ鮮明であることから、国ぐるみで防災の意識が非常に高いと言えます。そしてこれは、海外に住んでいるとますますそう感じます。
今回、気象庁からいつもとは少し異なる発表もあったことから、人々が水や食料を買いに走ってしまうことはいたし方ないことだと思います。
言われて初めて驚いて買いに走るよりも、日頃から常に備蓄などを心がけておきたいものですね。
最後に、今回の宮崎の地震や過去の震災、その他の災害に被災された方々に心よりお見舞い申し上げ、1日も早い復興と心身の回復をお祈りいたします。
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