自分で選んで決める
凸凹さんゆっくりさんにとって、選ぶって案外難しいことだなぁと感じます。
特性や性格とかありますし、今までの人生で選ぶ機会があったのかなどの経験や生育歴、環境もあります。
そもそも初めは選ぶという行為自体がわからないものです。
選ぶためには、まずは二択から。
好きなものを選んで手を伸ばせればいいですが、初めは「1つだけ」がわからないので、ただ初めに触っただけで両方もらえると思うかもしれません。
1つ選んだらもう1つは隠す(なくなる)、ということを繰り返して、「1つだけ」「選ぶ」ということがわかるようになります。
そして、選ぶためには、自分の気持ちを感じ取れないと選ぶことはできません。
自分の快の気持ちがわかる、好きなものがわかる、それを選んだら自分にとっていいことがあるなど、選ぶための基準が必要です。
まったく知らないものの中からは選べないので、今までの経験も必要になるかもしれません。
自閉さんでこだわりが強いのに、自由に選んでいいよと言われるとどうしていいかわからなくなって選べない人は多いです。
自閉さんはそもそも自由が苦手だから、こだわりに固執するのでしょう。
私は優柔不断で、正解を求める性格で、人の目も気にするので、なかなか選べません(笑)
選べないのにもそれぞれの要因があります。
だけど、選べるということは、生活が豊かになる可能性を秘めています。
もしかしたら楽しいことでもあり、自分の気持ちを知ることでもあり、それを人に伝える機会でもあり、自分の希望が叶えられる嬉しさもあります。
もちろん、選ぶことが苦手だったら、人に選んでもらう、というのも選択と意思決定です。
選んで決めることで、自分が主体となれます。
どんなに障害が重くて意思疎通が難しくても、周りは意思を確認する努力はしないといけません。
サポートを受けていると選ぶ機会は減ってしまいがちです。
集団生活でも少なくなりがちです。みんなと同じことを与えられてみんなと同じことをしていることが求められがちです。
だけど、いざ大人になった時に、自分で決めなさい、好きなことをしなさいと言われても難しくなってしまいます。
だから、私は選択する機会を作っていきたいと思っています。
先日も勤務するデイで、ピザトーストをして、具材を選んで好きなようにトッピングするクッキングをしました。
自分で好きなものを次々と乗せていく子、人の様子を見ながら恐る恐る選ぶ子、職員に聞かれてYES、NOで何となく選んでいる子など、いろいろな子がいます。
選ぶことが苦手な子には、その子に合わせたサポートが必要です。
小さいことでもいいので、できるだけ選んで決めて伝える機会を作っていくことが大切だと思っています。