#18 次の世は茄子でもよし(折笠美秋)/冷やしなす
いま、うちの庭になすが育っている。
なすを育てよう!と思ったのは、実は、「食べたい」というよりも純粋な興味だった。わたしの頭には折笠美秋(おりかさ・びしゅう)の歌。
次の世は茄子(なすび)でもよし君と逢わん
・・・なす・・・?
これはず〜っと謎だった句。
折笠美秋は難病に倒れてのち、看病の妻へ「ひかり野へきみなら蝶に乗れるだろう」という愛の秀句を残している。
そんなゆるぎない愛を詠んできた彼。次の世も愛する妻に再び「めぐり逢いたい」気持ちを歌った句なのはわかる。しかし