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呼吸で人生は変わる〜悪い呼吸と正しい呼吸とは〜

こんにちは。



先月から読んでいる『アゴを引けば身体が変わる』という本の要約の続きをまとめます。(めちゃめちゃ内容が濃く、ためになることが沢山書かれているので、分けてます。)



今回は呼吸についてです。※5000字近い長文です(大体5分くらいで読めます)



↓①&②


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呼吸で人は変わる?!

呼吸で身体の機能が改善するのはもちろんのこと性格や思考まで変化することがある!呼吸は運動パフォーマンスを長時間保たせるだけではなく息切れによる気持ちの乱れを防ぎ、判断ミスを犯し難くする効果もある。



人は普段、猫背で腹部を圧迫した状態で暮らしているため多くの人が横隔膜を使った本来の呼吸ができなくなっている。横隔膜を働かせる代わりに顎と肩の筋肉を使って呼気量を補おうとし、この呼吸パターンだと、慢性的な顎や肩の凝りが生じてしまう・・・。



座っている時間が長い人は、胸や背中の筋肉が凝り固まっているので、十分に胸郭(肋骨)を拡張させて息を吸えていない。



また呼吸パターンに問題があれば、いかなる治療や運動も効果が薄くなる。呼吸と姿勢は常に連動しているため、一方が悪くなると他方も悪くなる。上体を起こして適切な呼吸パターンを習得すれば、全身に届けられる酸素の量が増して、細胞の活性化を促すだけでなく、顎や肩の凝りも改善される。



私たちの身体の中の生命を維持する装置のうち、意識によって明確に変化させられるのは呼吸だけ。だからこそ、呼吸を極めることが大切。




呼吸には3つの種類がある

『痛みを呼び起こす上下の呼吸
『運動に適した左右の呼吸
『リラックスする前後の呼吸

この3つのうち、「上下の呼吸」だけが改善した方がいい貧しい呼吸(悪い)で、他の2つは豊かな呼吸。




痛みを呼び起こす呼吸とは

息を吸った時に肩があがる呼吸のこと。



猫背になって腹部が圧迫されている人や怒っている人は、確実に上下の呼吸をしている。



不良姿勢→上下の呼吸→顎・肩の凝り→交感神経の亢進(高ぶり進むこと)→精神的な疲労

※交感神経の高ぶり=怒りやすくなるなど



簡単!悪い呼吸を改善する2つの方法

1日1回5分!毎回2つだけではなく苦手なものだけでOK。歯磨きをするように毎日の習慣に取り入れられたら◎

①肘掛け呼吸

〜やり方〜

肘掛けつきの椅子に深く腰掛けて、両腕を肘掛けに載せる。

息を吸うときに、前腕を肘掛けに押し付けて、息を吐くときに力を抜く。

目標は『15秒間吸って、20秒間吐き続けられるようにすること』(最初は5秒間隔でOK)

②手を後ろで組んで引き下げる

〜やり方〜

立って両手を後ろにまわして組む。

息を吸うときに両手を下に引っ張り、息を吐くときは力を抜く。



動作を安定させる呼吸・正しい呼吸①

3つの呼吸の中の2つ目『左右の呼吸』とは・・

胸郭(肋骨)の下を左右に広げて呼吸する「正しい胸式呼吸」のこと。

※胸式呼吸は身体に悪いようにいわれがちだけれど、それは肩を上げて息を吸う誤った胸式呼吸(痛みを呼び起こす上下の呼吸)になっているからで、適切な胸式呼吸は身体に悪いものではない!



胸式呼吸のメリットは、『腹式呼吸に比べて腹圧を維持しやすいので、体感を安定させたまま動けること』そのため、日常動作やスポーツの時に適した呼吸である。

他には、この左右の呼吸を意識的に継続していると、肋骨に付着している筋肉の伸縮性が改善されて、息を吸うことが楽になる



〜左右の呼吸のやり方〜

上体を垂直にしたら、両手で胸郭(肋骨)を掴む。

鼻で息を吸って、胸郭を掴んでいる手を押し広げるようにする。

息を吐くときは、両手で胸郭を押し込むようにする。

💡両手を胸郭に置くことによって、胸郭が拡張・収縮する動きを感じることができ、左右の呼吸が意識しやすくなる!




心を落ち着かせる呼吸・正しい呼吸②

3つの呼吸のうちの最後、『リラックスさせる前後の呼吸』とは・・

腹を膨らませたり、凹ませたりする腹式呼吸のこと。心をリセットする作用がある。

↑10秒かけて腹を膨らませたあと、15秒以上かけて息を吐いたら、どんな怒りも直ちに収まってしまう。



腹式呼吸のメリットは、『一回の吸息量が多いため、呼吸の回数が減ること』。横隔膜を使った深くて長い呼吸は、副交感神経の働きを活発にさせるので、『リラックス作用や誘眠作用が高まること』。

↑横隔膜が上下に動くことによって、脳内でセロトニンやβエンドルフィンなどの快感物質が分泌されるため。



〜腹式呼吸❶仰向けバージョン〜

仰向けに寝る

片手をヘソの上に置き、もう片方の手を胸の上に置く。

ゆっくりと深い溜め息を吐くように息を吐いて、最大限腹を凹ませる。

鼻からゆっくりと息を吸う。

風船を膨らませるように、下腹部から胸郭(肋骨)へと順々に膨らませていく。



〜腹式呼吸❷四つん這いバージョン〜

四つん這いになる。顔は床にむける。

深い溜め息を吐くように口から息を吐き、最大限に凹ませる。

鼻から息を吸って最大限に腹を膨らませる

※四つん這いで呼吸の練習をするのは、内臓の重さが腹壁の内側に掛かり、腹壁の動きが意識しやすいため。




溜め息をつくことは心のデトックス〜溜め息のコツ〜

〜腹式呼吸❸溜め息健康法〜

溜め息を吐くときは、『口先を小さくすぼめて一気に息をでてしまわないようにすること

💡トランペットの演奏者のように、頬を膨らませて吐くのがコツ!細く長く吐く訓練をして、最終的には15秒以上かけて息を吐けるようにすること。



溜め息をつくことは、心のデトックスにもなるので、精神的に行き詰まってしまわないように、一人のときに溜め息を適度につくことが大切!また副交感神経を活発にする働きもあるので夜とかリラックスしたいときにもおすすめ。




運動習慣のない人は心肺機能が徐々に衰える?!

運動習慣のない人は

25歳から10年ごとに最大酸素摂取量(体重1キロあたり、1分間に酸素を摂取できる量)が10%低下
最大運動時の心拍出量(1分間に心臓から送り出される血液量)が、20歳から80歳の間に約30%減少

するといわれている・・・



さらに運動習慣がない人は、心肺機能の衰えを実感する機会がないため、自分の心肺機能が徐々に低下していることにすら気づかない。



また加齢によっても様々な機能が低下するため、継続的に有酸素運動をしている人でも、10年歳をとるごとに約10%も心肺機能が低下するという指摘があるらしい。座りっぱなしの暮らしをしている人はもっと心肺機能が低下している・・・




何歳からでも心肺機能は向上する!

嬉しいことに、これまで運動してこなかった人でも、運動習慣がなかった人でも、定期的な有酸素運動によって何歳からでも心肺機能を向上させることができる!



特に心拍出量は、定期的な有酸素運動によって維持される。ウォーキング、ジョギング、水泳など低強度で持続的な運動が特におすすめ。



継続的に中程度の運動をすれば、シニアでも最大酸素摂取量を20〜30%増加させられる!さらに、習慣的な有酸素運動によって、安静時の心拍数の現象や血圧の降下なども!




心肺機能を高めるための効率のいい脂肪燃焼とは

運動習慣を身につけようと、有酸素運動を始めようとしている人は、まずはじめに「自分の最大心拍数を把握しておく」こと。



💡運動強度によって得られる効果が違うため、把握しておくと自分の目標トレーニング目標にあった運動を設定できるから。



最大心拍数は、男性220ー年齢、女性226ー年齢
トレーニングの目標心拍数は、{(220ー年齢)ー安静時心拍数} × 運動強度% +安静時心拍数 で求められる

※安静時心拍数=座った状態で手首か頸動脈(顎の前面外側)に指を当てて20秒間測りその値を3倍したもの



おすすめするのは『心拍計を装着して、自分の心拍数をモニタリングしながら安全に運動を継続すること

💡心拍計を見ながら運動の強度を微調整し、目標とする心拍数のゾーンを維持することが安全と効果の面でものすごく効率が良い!



脂肪を燃焼させることを第1の目的とするならば、『適切な心拍数(最大心拍数の50〜60%)を維持しながら20分以上運動すること』

※最大心拍数の50〜60%=汗をじわりとかく程度。運動しながら普通に会話できる程度。



心拍機能を高めることを第1の目的とするならば、『60〜75%くらいの強度で運動すること



運動を始めてから20分間は、身体が血中の糖分と脂肪を燃焼して活動エネルギーに変えている時間。そして目的の心拍数を維持したまま20分以上運動していると、エネルギーの供給源が脂肪に変わっていく。そのため20分経たないうちに運動をやめてしまうと、脂肪の燃焼効果はない!



※20分以上の運動の途中に数分間の休憩を挟んでも効果は変わらない。10分ごとに5分の休憩を入れてもOK。持久力に自信がない人は、インターバルを挟みながら継続してやる。



おすすめの運動タイミングは、『起床後の空腹時夕食前』

空腹時の方が、早い段階で血中の糖分と脂肪が枯渇して、体内の脂肪からエネルギーを使うようになるから。




正しい呼吸のタイミングとは

⚠️タイミングを間違えると力の発揮率が大きく低下してしまう→タイミングをマスターすれば、持ってるポテンシャルをフルに発揮できるようになる!自分でも信じられないような力が出せるようになる!



スティッキングポイントのときに、短く強く息を吐くと良い。(※スティッキングポイント・・・運動中に負荷が最も大きく掛かる瞬間)



呼吸のタイミングと同じく、息の強さとスピードが動作の質を変える。
動作の速度は「呼息」「吸息」で決まる。ゆっくりと呼吸すれば、動作もゆったりに。速く呼吸すれば動作も速くなる。



〜呼吸のタイミングの例〜
ボクサー:パンチの速度を増すために、パンチのときに「シッ」と歯の隙間から短く強い息を吐く。
アーチェリーの名手:手元のブレを極限まで減らすために、呼吸をコントロールすることで心拍数の上昇を抑えている。



吸息を改善するストレッチ〜猫背改善〜

椅子に座って頭の後ろで手を組み、背もたれの縁を支点にして、ゆっくりと上体を反らす。この時、鼻から吸って息を吸って胸を開くことを意識する。



⚠️勢いよくやらずにゆっくりと!(背中が「バキバキ」と鳴るため)


まとめ

①上下の呼吸は、顎や肩こりの原因になる悪質な呼吸

②左右の呼吸は、腹圧を維持しやすい運動向きの呼吸

③前後の呼吸は、副交感神経を活性化し、心を整える呼吸

④ストレスを発散するには細く長い溜め息をつく

⑤定期的な有酸素運動によって、何歳からでも心肺機能は向上する



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ちなみに、不安になったり緊張しやすい人は、呼吸が浅くなってることが多いらしいです。



私自身不安を感じやすくて呼吸が浅くなっていることが多いので、ストレスが溜まったり、不安を感じやすくなっていたら意識的に『深くて長い溜め息(前後の呼吸)』をすることが大事だなと改めて気付かされました。




あと座ってる時間がものすごく長いから、猫背を気をつけたいのと。身体を反らしたりだとか首の後ろのとこほぐすこと、呼吸は3種類あって状況によって呼吸を使い分けることも大事って知ることができたので、この本を読んで良かったなと思いました◎




私は息を吐くのに5秒としか続かないのでしばらく訓練したいと思います・・・




⏬著者は元プロサッカー選手で、実体験も含め書かれている本です。本当にためになることばかりで自分はめちゃめちゃマーカー引いて読んでいます(笑)要約で端折っているところも多めなので全部読みたい!と思った方、気になった方はぜひ読んでみてください^^