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異なる3点が同一直線上にあるということ

 異なる3点が同じ直線上にあることを示すためには、何を言えばよいでしょうか?
 日常生活の中で、直線上にあるかどうかを調べるならば、定規をあててみたり、ピンと張ったロープをあててみるでしょうね。
 けれども、それでは数学的な証明にはなりません。
 なるべく数式を使わずに考え方だけ書いてみようと思います。



(1) 座標を使う


 直線の方程式は、一次関数 y = ax + b という形で表されます
 点Aと点Bを結ぶ直線の方程式を求めれば、直線ABの方程式が y = ax + bということがわかります。
 そして、点Cの座標が(p, q)で、3点が一直線上にあるならば、q = ap + b が成り立つはずです。


(2) ベクトルを使う


 数学の問題で一直線上にあることを証明するにはベクトルを使うことが多いです。
ベクトルAC = k ベクトルAB
が示せれば証明できます。
 日常的な表現で言えば、点Aから点Bまでまっすぐに進んでいって、その延長上に点Cがあれば、点A, B, Cは一直線上にあるということです。



(3) 「なす角」を考える


 ∠ABC が0度あるいは180度になっていれば、点A, B, Cは一直線上にあるといえます。
 高校数学の言葉で言えば、「内積」を計算してみることになります。



(4) それぞれの距離の和を考える


 上のように点A, B, Cがあり、この3点が直線上にあるならば、

線分AC=線分AB + 線分BC

が成り立ちますね。

もし、点Bが直線AC上にないならば、

線分AC < 線分AB + 線分BC
になります。


後書き


 一般的に、数学的に3点が一直線上にあることを示すならば、ベクトルを使うと最も計算が楽なことが多いです。

 以前、私は数学の問題集で「パスカルの定理」(「パスカルの原理」ではない!)の証明を読んだことがあります。それは、幾何学的な証明でした。「方べきの定理」を駆使した証明でしたが、私には分かりにくかったです。

 「何でベクトルを使わないのだろう?」と不思議に思いました。そこで、紙と鉛筆でベクトルを用いてやってみたのですが、異常に複雑な計算になりました。一応、それっぽい証明はできましたが、本当に合っているのかどうか分からずじまいです。

 そこで、ベクトルの設定の仕方が悪かったのかな、と思って、ネット上で「ベクトルを用いたパスカルの定理の証明」を検索しましたがヒットする記事がありませんでした。

 おそらくですが、ベクトルや座標を用いた代数的なアプローチよりも、幾何学的な証明のほうがスッキリしているからでしょうね。
 一次変換を用いた証明も読んだことがありますが、行列の知識は皆無に等しいので、正しいのかどうか私には分かりません。

 「パスカルの定理」を知らなくても、日常生活の中で困るということはないのですが(⚠️それを言ったら数学全体に当てはまる😊)、何故パスカルの定理の証明においては、ベクトルを使うと余計に証明が複雑化してしまうのか?、という理由くらいは知りたいな、と思っています。


#パスカルの定理


https://images.app.goo.gl/A5VZUtMxs1Cq8GUX8 


https://images.app.goo.gl/ZvnMK6KDL9UfrHrWA


http://shochandas.xsrv.jp/figure/pascal.htm


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山根あきら | 妄想哲学者
記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします