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中点連結定理の証明 | 難しいことを学ぶのは簡単に理解するためだ
序
この記事は、「難しいことを学ぶのは簡単に理解するためだ」ということだけを主張したくて書きました。
(1) 中点連結定理の証明
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中学3年生の数学で、中点連結定理を学ぶ。
相似な図形という単元で扱われる重要な定理である。
この中点連結定理は、「三角形の相似条件」を用いれば証明することができる。
証明に入る前に、一応、三角形の相似条件を挙げておく。
>>三角形の相似条件<<
① 3組の辺の比がすべて等しい。
② 2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい。
③ 2組の角がそれぞれ等しい。
>>中点連結定理の証明( Ⅰ )<<
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(証明)
△ABCの2辺AB、ACの中点をそれぞれM、Nとする。
△ABCと△AMNにおいて、
∠Aは共通
AB : AM = AC : AN = 2 : 1
2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しいから、
△ABC∽△AMN
したがって、
∠ABC = ∠AMNで同位角が等しいから、
BC//MN、BC : MN = 2 : 1
>>中点連結定理の証明( ⅠⅠ )<<
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(2) 英語を学ぶ際の文法用語
こんなようなことを言う人がいる。
外国人と英語で会話するとき、目的語だの、「SVO」だの、関係代名詞だの、そんな文法用語なんて使わない。だから、文法用語なんて覚える必要はない!!
確かに、会話するときには文法用語は使わない。しかし、文法用語をまったく覚えなくていいと言う主張はおかしい。
文法用語それ自体を覚えることは目的ではない。しかし、頭の整理と理解のためには、基本的な文法用語はやはり覚えたほうがよい。
いちいち「日本語の『~を、~に』に当たる言葉は・・・」なんて言っていたら、説明がまどろっこしい。「目的語」と言えばそれで済むことだ。
まとめ
数学でも英語でも、どんな勉強でも同じことだが、難しいことを覚えたり演習したりするのは、簡単に理解するためである。
今回挙げた例で言えば、高校生で学ぶベクトルは、中学生の数学より難しい。しかし、ベクトルの概念を学べば、中点連結定理は、相似条件を用いるより簡単に証明することができる。
難しいことを学んで、より問題が深刻になるならば、(学術的な意義はさておき)難しいことを学ぶ意義はない。
難しい概念を学ぶのは、物事を簡単に理解するためである。決して衒学的になるために難しいことを学ぶのではない。
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