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短編小説 | 我逢人

はじめに

 最近、芝木好子(著)「洲崎パラダイス」(ちくま文庫)という短編小説を読んでいました。まだ、全部読んだわけではありませんが、インスパイアされるものがあり、少しながめの短編小説を書いてみました。
 取りかかってみると、テーマが予想以上に深く、まだ、道半ばといった感じです。
 ただこのテーマに関わっていると、終わりの見えない恐怖感があり、とりあえず中途半端ではありますが、いったん投稿して気持ちの区切りをつけたくなりました。
 この場所にとどまると、切なくつらい気持ちで満たされるからです。フィクションなのに、身につまされる思いに私自身が耐えられない。
 書きながら、どこへ行くのか私自身にもわからない。


短編小説 | 我逢人 


 我逢人。わたしはひとと出会う、という意味。ただそれだけの言葉。
 ある女性から教えてもらった。

 あとになって調べたら、そのものズバリ「我逢人」という題名の歌があるらしい。
 けれど、その女性は小学生の頃に学校で知った言葉だという。とても大切にしている言葉で、ことあるごとに思い出すと言っていた。簡単な言葉だからこそ、その短い言葉の中にいろいろな意味を込めたくなるのだろう。

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