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詩 | 流れ星のqualia


あっ 流れ星!

願い事が叶う機会だと
ときめくの一瞬で
次に見た時には
必ず願い事を言おうと誓っても
言い逃すことばかりつづけば
願い事など
どうせ言えないものだと悟る

幸運の表象である流れ星は
不幸と絶望の表象へと変わる

「きっと叶うよ」は
「どうせ叶わないよ」に変質する

いま見ている月はいつだって
1.3秒前の月
いま見ている太陽はいつだって
8分前の日の光

星座を形作る星々は
互いに何光年も離れていて
遠い遠い場所から
十把一絡げに私が見ていることなど
知る由もない

そんな星々だって
きっと私を見つけたら
嘲り笑うに違いない

ねぇ 君!
ぼくはもう遠い遠い昔に
消えてなくなってしまったのだよ

ぼくはぼくの世界にはもういない
だがぼくは君の世界では
まだ光を放っているんだね

死んではじめて会えるなんて
ちょっぴり切ないけど
ぼくを見つけてくれて
ありがとね

きっとぼくたちは
いつか出会えるさ

君がぼくのところに
やってくるのを
ためらいながら
祈りながら
泣きながら
笑いながら…

待っているよ 君のことを…



ミモザさんが朗読してくださいました。
ぜひお聞きください😊。


こちらもよろしければ😄。




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記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします