詩 | 崖っぷちで
絶望一色になり
この崖の上までやって来ました
此処から飛べば
わたしは次の世界へと
完全に飛んでいくことでしょう
海がとってもきれいです
夕焼けがとってもきれいです
あと少しだけ
この光景を見ていてもいいですか?
ほかには何も望みませんから
この世界がほとほと嫌になって
この身を捨ててもいいという
決意をもって来たはずなのに
たかが海と夕焼けに
足止めされるなんて
わたしには何の希望もありません
わたしには愛する人もいません
わたしがいなくなっても
誰も泣くひとはいません
だから海に飛び込もうとしたのです
それなのに夕焼けの美しさを
もう少し見ていたい
それなのに青く透き通る海を
もう少し眺めていたい
たかが海と夕焼けがわたしを
この世にひきとめようとする
とどまるべきか
一歩踏み出すべきか
青い海よ 教えておくれ
君はわたしとひとつに
なりたいか否か
とどまるべきか
一歩踏み出すべきか
夕焼けよ 教えておくれ
わたしがここから落ちて
君と同じ色になるのを望むか否か
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記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします