読書 | 同じ本を3冊買った言い訳をします
#バートランド・ラッセル
#幸福論
ラッセルとの出会いは、高校の英語の教科書だった。
大学生になってから、書店でラッセルの「幸福論」を見かけて懐かしくて購入した。
この本は左ページに英文が載っていて、右ページに日本語訳がある。だから、英文の意味が分からなければ、すぐに日本語を確認できるのがいい。
だが、対訳「幸福論」は縮約版なので、どうせならコンプリート・バージョンで全文読んでみたくなって、英語版の「The Conquest of Happiness」を購入した。
難しいと言えば難しいが、英和辞典があれば、少なくても読んで内容を把握することはできた。
しかし、自分の読みが正しいかどうか確認するために、邦訳「幸福論」も購入することになった。
読み終わったあと、どこに何が書いてあったのか確認するには、やはり日本語訳のほうが都合が良い。ぜんぶ読まなくても、漢字を追っていけば、必要な箇所を見つけやすい。というわけで、翻訳版全訳の「幸福論」も購入することとなった。
#ジョージ・ギッシング
#ヘンリ・ライクロフトの私記
ギッシング晩年の代表作。
「書店には二種類ある。岩波文庫が並ぶ本屋と並んでいない本屋と」。確か、言ったのは丸谷才一さんだったと思う。
私もそういう目で書店を選んだりする。
岩波書店の本は、返品は基本的に出来ないから、仕入れた書店は売り切るしかない。他の出版社の本は新しいのに、岩波文庫だけ古本が並んでいる、なんて光景は良く見かける。
「ヘンリ・ライクロフトの私記」は、ちょっと古い本が並ぶ岩波文庫の書棚で見つけた。他の本より新しく見えたからパラパラっとめくったら、読みやすくて共感できる内容だったので購入した。
文学作品だが、エッセイとして読んだ。日記っぽいというか、徒然草っぽいというか。春夏秋冬ごとに、20前後のエッセイがあり、1つ1つは数ページなので、どこからも気楽に読めるのがいい。
岩波文庫で読み終わったあと、英語でも読んでみたいな、とずっと思っていたが、絶版がつづいていたのでなかなか原書が手に入らなかった。
そんなある日、東京まで行って書店を歩いていたら、「Hery Ryecroft」の文字が目に飛び込んできた。市河三喜先生の注釈付きの原文だった。
ただ、この本には「序文」が載っておらず、また、古い型紙で刷られたせいか、綴りが不鮮明な箇所が多かった。
それから、序文を含めた「ヘンリ・ライクロフト」が出版されたので、迷わず購入した。ちょっと大きいが、軽くて薄いので持ち運びにも便利だった。
2冊の原文・ヘンリライクロフトを読むと気がつくことがあった。市河先生の本ではギリシア語のままだった箇所が、新しい版では英語に訳されていた。同じ本の英訳でも、外来語も含めて英訳される場合と、外来語のままの場合があることを知った。
#ミヒャエル・エンデ
#モモ
「モモ」のことをはじめて知ったのは、中学校の朝礼のときでした。校長先生が「モモ」の話を良くなさっていました。
その頃は、話し半分に聞いていましたが、高校の英語の教科書で再会しました。その後、高校を卒業してしばらく経った頃、英語学習を本格的に始めようとしたときに選んだのがPenguinの「Momo」でした。ほぼ全体を通して内容を理解することができました。
その後、大学を卒業して、英語学習に少し嫌気がさした頃、なんとなく、ドイツ語を勉強してみようかな?、と思ったとき購入したのが、ドイツ語版オリジナルのMomoでした。
内容は英語版を読んで把握していたので、わからない単語は多かったものの、意外とすんなり読むことができました。
英語とドイツ語でMomoを読み、内容を把握できたので、日本語訳なんて買う予定はありませんでした。
しかし、甥っ子が話すことができるようになった頃、「なにかお話を聞かせてほしい」と言われました。
すぐに「だったら、Momoの話を読み聞かせしてみたいな」と思ったので、日本語版を購入しました。
英文を見ながら訳して聞かせようと思ったりもしたのですが、けっこう難しかったので、日本語版を購入して正解だったな、と思いました。
#ドストエフスキー
#罪と罰
ドストエフスキーを読みはじめたのは、だいぶ後になってからでした。一時期「ナニワ金融道」というマンガが流行りましたね。このマンガは、ドストエフスキーの「罪と罰」と、マルクスの「資本論」をベースに書かれています。
とくに登場人物のネーミングは、ドストエフスキーのネーミング法をそのまま模倣しています。
それはともかく、「ナニワ金融道」から私はドストエフスキーにはまりました。何度も記事に書いていますが、「罪と罰」を読んでから、長編小説のみならず、ドストエフスキーの書簡・論文に至るまで、ドストエフスキー全集を全巻読みました。
でも、やはりいちばん好きな長編小説は、「罪と罰」。「死の家の記録」「カラマーゾフ」「白痴」とともに、英語でも読んでみました。
やはり日本語で読んだことのある作品は、ぶっつけで英語で読むより頭に入りやすく、この頃から「日本語訳を読む→英訳・英語原文で読む」という方法で英語を学ぶようになりました。
でも、やはりドストエフスキー好きならば、「罪と罰」くらいはロシア語で読まなければならない!、という使命感が沸々とわき出て来て、ロシア語原文の「罪と罰」も購入することになりました。
#アンダーソン
#ワインズバーグ・オハイオ
アンダーソンは、アメリカ文学史の本を読んでいるときに知った。
私にとって、小説と言えば圧倒的に「ロシア文学」であり、中でも特にドストエフスキーの長編小説だった。
しかし、アメリカがイギリスから独立して間もない頃に、すでにワシントン・アービングという作家がいたことを知って、アメリカ文学史を振り返ってみようと思った。
ヘミングウェイやフィツジェラルドは比較的有名だが、シンクレア・ルイス(アメリカ初のノーベル賞作家)や、アンダーソンという作家がいることを知った。
たまたま「ワインズバーグ・オハイオ」の出版の時期が、講談社文芸文庫も新潮文庫も重なり、どっちか1つを購入しようと思っていたが、結局両方買うことになった。
両方とも日本語訳を読んで、元の原文の英語を考えた。
その答え合わせのつもりで、英語原文も買うことになった。
#トルーマン・カポーティ
#冷血
カポーティ。好きな作家のひとり。日本語で読んでから、英語でも読みたくなって購入。ついでに、完全版のCDも買って何回も繰り返し聞いた。
日本語版は黙読で、英語は音読と聴読で読破した。
英会話って特別に習ったことはないけれども、「冷血」を耳で何回も聞いていた夜には、英語で夢を見たことがある。夢の中では、私は流暢に英語を話していた。そりゃそうだよね。一時期は暗記してたんだから。聞き取れない英語もなく、聞かれた質問にもきちんと英語で返していた。。。夢の中だけど。。。
「冷血」にはまっていた、この頃に英検1級にも合格できた。英語って、単語集で覚えるよりも、文章ごと丸暗記したほうが効率が良かったみたい。
#カズオ・イシグロ
#わたしを離さないで
さっきと同じような経緯だけど、「In Cold Blood」はアメリカ英語だったけど、カズオ・イシグロはイギリス英語でした。
アメリカ英語もイギリス英語も、大きくは違わないけれど、発音はイギリス英語のほうが私は好きかな。微妙な違いで、うまく説明出来ないけれども、イギリス英語のほうが上品に聞こえます
#アダム・スミス
#国富論
アダム・スミスはいうまでもなく、近代経済学の父。自由主義者でも社会主義者でも、理論的拠り所とする書物です。
スミスは、レトリックの研究をして、グラスゴー大学で教鞭をとっていたこともあります。
主著は「国富論」と言われることも多いですが、スミスが生涯を通して書き続けたのは、「道徳感情論」でした。
「国富論」はスミスの道徳哲学の経済的な分野に光を当てて書かれたものです。私は、スミスの師ハチソンや、スミスの親友デイビッド・ヒュームの哲学も好きです。いわゆるスコットランド啓蒙思想と呼ばれる哲学です。
#グレート・ギャツビー
#フィツジェラルド
ギャツビーは英語で読んでから、日本語で読みました。当然、話の内容は同じなのですが、日本語で読むと「ハルキ色」を、強く感じます。私はやっぱり原文の英語のほうが好きかなぁ。
オーディオ・ブックは、完全版を買いました。八枚のCDに収まっています。
通して聞くとかなり時間がかかりますが、1日あれば聞き終わります。
ただ、朗読の訛りが強くて、べらんめえ口調の英語です。まぁ、だから聞き取れなくてもいいかぁ、と開き直ることができました。
#ヘルマン・ヘッセ
#車輪の下
英語で学習でやったことを、ドイツ語でもやってみました。
日本語で読み、次にドイツ語で読みました。
そのあと、スクリプトをみながら、CDを流して文字を追いました。
ドイツ語ですから、意味がわからなくなることはありましたが、単語の意味はわからなくても、聞き取ることはできたかな、と思います。
あとは、出てきた単語の意味をきちんと覚えれば、内容も頭に入って来るのではないでしょうか?
主人公のハンス・ギーベンラートは、本当に語学の勉強に一生懸命です。いくつの外国語を学んだのだろう?
英語だけで学んで、外国語を学んだなんて恥ずかしくて言えなくなりました。せめて私は、英語とドイツ語とロシア語では、問題なくテキストを読み込めるようになりたいです。あと、フランス語もできれば。。。
#メルヴィル
#白鯨
メルヴィル「白鯨」は、モームの世界十大小説にも選ばれているくらい優れた作品。けれども、鯨学の専門用語があってちょっと読みにくい。
読んだあと覚えていたのは、ナンタケットという地名、エイハブという主人公の名前くらいの感じでした。
ストーリーは長く、かなりの分厚い本です。だから、耳で聞いてみるのもいいかな?、と思ってオーディオ・ブックまで買いました。
ところで、「白鯨」にスターバックという登場人物がいますが、これは「スターバックス」の名前の由来になっています。なぜ主人公の名前ではなく、脇役から名前をとったのでしょう?気になる方は調べてみると面白いかもしれません。
https://nestle.jp/Starbucksathome/story/about.html
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